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紙の本
ドイツ民主共和国の首都である「民主主義のベルリン」についての本。
2009/04/10 00:52
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
版元からして第三帝国時代の話しか、と思って買って読んだら、DDRの首都だったかつての東ベルリンの事が殆どだった。何か意外な感じがした。将来、平壌についても出すのだろうか?それなりには興味深い内容なのは確かだ。今でもFDJが存在しているのを初めて知った。機関誌名までヒトラーユーゲントのそれを使っているのも。
しかし変だな、と思う点も多々ある。Uボートとして地下に潜伏して第三帝国時代を生き残ったが、ソ連占領時代に逮捕されて、SED中央委員になった男が勤務していたから人間も「再利用」していたかどうかは知らないが、ソ連軍が強制収容所として「再利用」していたザクセンハウゼンを経てソ連に送られて帰らぬ人となったユダヤ人の話に続いて、マルクス・ヴォルフが出て来る(165~170頁)。ヴォルフ家もユダヤ人なのだから、何か一言書けばいいのに。SEDでもノルデンやヘルンシュタット、カウル博士といったユダヤ系の幹部もいるのに。そう言えば「ドイツ民族の社会主義国家」DDRがショーアーの責任を認めたのはSED政権が崩壊した後という模範的な国家だが、DDRに住んでいたユダヤ人達(SEDの幹部や文化人から信心深い人々まで)について個々人の出自としては書かれていても、まとまって書かれた本は見た事がない。DDRは第三帝国より長く存在していたのに。6月17日事件の時点ではDDRの国旗はまだドイツ国旗のままなのに、それを強調して書いている(98頁)。DDRの末期にはSEDもさすがにあきらめたのか、「人民大衆」が西側のテレビを見る事は黙認した事ぐらいは、その頃ドイツにいたのだから、著者も知っているはずなのに、DDRの「人民大衆」が西側の書籍や雑誌を読むのを禁じられていた事と混同した記述もある(217頁)。
一度、KPDの歴史から自由ドイツ国民委員会やドイツ将校同盟を経てドイツ民主共和国の41年を書いた本を読んでみたいものだ。騎士十字章の受章者で赤軍の捕虜になってから何人ぐらい、対ソ協力者になったのかも知りたいものだ。
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