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ドストエフスキーは文章が冗長ぎみなところがあるが、ある点を境に一気に面白くなる点が魅力かと。罪と罰で言うと、2巻の後半あたりがその境目かな、と個人的には思ってます。(勿論これは人によって大きく変わりますが)
3巻に突入すると話はクライマックスへと加速し、ストーリーがある程度理解できていれば、ページをめくる手が止まらなくなります。
時代を越えて読まれる作品なので、主人公ラスコーリニコフを中心に描く人間ドラマを、悩む事の多い現代人として是非手にとって欲しいですね。
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ナポレオン的選民思想から来る傲慢なエゴイズムに突き動かされて殺人を犯した主人公。思わぬ自身の弱さに直面して苦悩する姿が、醜くも憐れ。
ラストは賛否が分かれるだろうな。
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読み終えた時の感想「ようやく終わった・・・!」
しかし本を閉じても余韻が心の中で残っていた。やはり名作には力があるんだなと感じた瞬間。
犯罪とはなんなのか、善ってなんだろう、と改めて考えてみた。
個人的にはエピローグでソーニャに救われるシーンは無くてもいいんじゃないかなと思った。重いテーマだけど最後は大団円。
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結末は読みましたが、挫折しました。ドストエフスキーは読む人を選ぶ…というか、時代背景と宗教にある程度の知識がないと辛いと思います。教養として読んでおきたい本だったんですがね。またいつか、読破出来るといいと思います。
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三冊目は、一気にほぼ半日で読み切りました。 内容云々の前に、読み終わった後にはこういう話だったのか!という感動でいっぱいでした。確かに、「罪と罰」というタイトル以外ないだろうな、と。
また、外国の話だし時代も全然違うので、突っ込みどころも多く、それらを本日参加した読書会で吐き出せて、すごくスッキリしました。
ゲストが訳者の亀山さんだって知ってたら解説ももっとちゃんと読んで行ったのに。。それだけが少し残念。
次は、「謎解き罪と罰」を読もうと思います。
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海外小説の初心者としては、読み終わった直後は何もかも腑に落ちなかった。しかし、そこからひとつずつ、良心、罪悪感、罰といったものが意味するものを考えていくと、これまで歴史を学んでいても理解できなかった、信仰を持つ人々の感覚や行動心理が少しずつ自分に近づいてきて、どんどん目から鱗が落ちていって、なんだかものすごく面白い作品なんじゃないか、という気持ちに襲われてきた。
きっと慣れてきたら、読むことと考えることを同時進行できるようになって、読んでいる最中から面白くて仕方なくなるんだろうな、と思う。
小説が、ノンフィクションや学術書よりも現実世界を理解させてくれることがある、と実感させてくれた一作。しかし読みこなすまでの道のりは、果てしなく遠い気がする。
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信仰心のある娼婦によって信仰心のない殺人犯が自首し刑務所に入る。が自由の奴隷から奴隷の自由へと環境変化するものの、内面は何一つかわらない。が、最後の最後で心変わりし更正していく。その原因・理由については明確に述べられてはいない。「ふいに何かがが彼をとらえた」としか記述がない。これが「神の働き」というものだろうか?
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歩いて七百三十歩のアパートに住む金貸しの老女とその妹を、主人公ラスコーリニコフは殺してしまう。目の前にとつぜん現れた愛する母と妹。ラスコーリニコフは再会の喜びを味わう余裕もなく、奈落の底に突きおとされる。おりしも、敏腕の予審判事ポルフィーリーのもとに出向くことになったラスコーリニコフは、そこで自分の行いがすべて知られてしまうのではないかという背筋の凍るような恐怖を味わわされる。すでに戦いは始まっていた。 そして彼はソーニャのもとへ行き、全てを告白するのだったが・・・。
やっぱり文学って苦手だ・・・と思うものの頑張って三巻まで読破しました。それでも亀山氏の訳はとても読みやすかったです。結構さらっと読めた。最後の読書案内も丁寧に書かれていて、謎だった部分とかあっさり読み飛ばした部分が、ああそういうことなのかと思うところも多かったです。深いなと思うけど、自力では難しすぎた・・・。ラスコーリニコフが罪を犯した後のエピローグにはなんか素直に喜べないけど、でも一応、ハッピーエンドなんだよね、これ。ソーニャと出会えて良かったねえこの人。全体的に重い話だったけど結構ポルフィーリー好きだった。
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ラスコーリニコフとポルフィーリーの心理学的な論争により、追い込まれていく場面の迫力は、学生時代に読んだものの今でも鮮烈に覚えていたところですが、今回久しぶりに読んでみて、スヴィドリガイロフの存在の大きさ!ラスコーリニコフ、ドゥーニャとのやりとりは悪の権化(しかし、巨悪というより、あまりにも小さく!醜い!)とも言うべき存在感は圧巻でした。第2の主人公とされるゆえが良く分かりました。ソーニャがルージンに泥棒扱いにされかねなかった場面での緊張感も凄いし。そして何よりも、第6巻でラスコーリニコフは未だ悔い改めているわけではなく、打算的に自首したものの、その後、エピローグの章での、シベリアにおいてソーニャの愛の実践により砕かれていく情景がリアルに感じられました。
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カラマーゾフの兄弟は、登場人物が、多く、難解だが、本書は、シンプル。
カラマーゾフの兄弟と、対比すれば、、完璧と言われる理由がよく分かる。
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[1][2][3]巻読み終わりました。
登場人物の気持ちや心の中の葛藤などが多く、途中何を伝えたいのか分からなくなる部分が多々ありましたが、最終的にはきれいにまとめられていたので、気持ちよく読む事ができました。
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「罪と罰」読み終えました。
この物語は、「意思と運命」の話でもあると思いました。
運命=社会情勢、性別、家庭環境等。
意思=宗教、思想、愛、妬み、感情。
主人公を除く登場人物は、時代の「空気」や自分たちを支配する「運命」を悦びまた恨みながら、それでも「意思」によって、新しき時代を夢見ている。
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2015/1/12読了。
ついに読み終わった。全3巻の中では一番面白いと思えたが、多分ゴチャゴチャした記述がない部分があったからだと思う。相変わらず読みにくいことこの上ないが。周りが言うほど良い作品だと思えるような感想は持てなかった。ここから何を読み取ればいいのかはまだわからない。
それにしても十字路にキスするってなんかの比喩?自首のこと?
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この本を読んだら生まれ変わらなくてはいけない気持ちになる。以下引用。
ひとりの人間がすこしずつ構成していく物語、その人間がしだいに生まれかわら、ひとつの世界からほかの世界へ少しずつ移りかわり、これまでまったく知られることのなかった現実を知る物語である。
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2015年27冊目。
「天才は自らの事業を成すために凡人を踏みにじる権利を持つ」というナポレオン主義から起こした殺人。
幾度も思いついては踏みとどまって来たラスコーリニコフは、ついに自首に至る。
彼が抱く罪の意識は、殺人に対してではなかった。
むしろ、運命が後悔をもたらしてくれればと、自分で自分を罰することができたらとさえ思っていた。
自首後に彼が抱いた罪の意識は、結局ナポレオン主義を徹底し切れなかったという点にしかなかった。
そんなラスコーリニコフに「観念としてではなく、生命として」訪れる最後の救いの瞬間が印象的。
『カラマーゾフの兄弟』もそうだが、ドストエフスキー作品の登場人物たちは、「自分を苦しめることで救いを求める」という一種のマゾヒズムのようなものを抱えていることが多い。
「少なくとも自分に誠実でありたい...」という点において、共感することが多い。
ロシアの宗教を始めとした文化事情をもっと理解しなければドストエフスキーの深すぎる仕掛けにはまだまだ気づけないが、
それでも十分に人に内在する共通項を感じ取ることができる。