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紙の本
「丸かじり」シリーズ三〇冊めの刊行を祝して
2009/08/02 07:14
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
只今、ご紹介にあずかりました、一般読者の○山○男でございます。
本日は、東海林さだお先生の「丸かじり」シリーズ三〇冊目刊行、まことにおめでとうございます。
また、私のごとき一般読者が、このような華やかな刊行記念パーティーにお招き頂くだけでも恐れ多いにもかかわらず、何か一言話すようにとの大役を仰せつかり、実は一週間ほど前から食べるものも喉を通らず、今この会場のあちらこちらにお見受けする豪華な料理に、ただただ目が眩むような思いでございます。
私ども一般読者といたしましては、
おお、あの奥におられますのは、記念すべき第一巻を飾られた「タコ」さんでございますね。
恥ずかしがって顔を赤くされています。
あ、もともと赤い。それは失礼しました。
続く「キャベツ」さんと「トンカツ」さんは、やはりいつまでもご相性優れ、寄り添われておられます。
「ワニ」さんは不吉な死に番、四巻でした。「ナマズ」「タクアン」と、敬称略させて頂きましたが、当方にどんな他意もございません。つづく六巻が「鯛ヤキ」となっただけでございます。
やはりこのような目出度い席には「伊勢エビ」様がおられないと、格好がつきません。お隣の「駅弁」との違いは歴然。
十巻めからはゴウジャス。「ブタ」「マツタケ」「スイカ」と続きます。「スイカ」のどこがゴウジャスだというお叱りもあろうかと存じますが、あれを「丸かじり」できる御仁はなかなかおるまい。十三巻の「ダンゴ」ならいざ知らず。
ここで「親子丼」様のことも語らねばなりません。数ある丼モノで「丸かじり」のタイトルを頂戴したのが「親子丼」様だけ。一般読者の私といたしましては、何故「牛丼」ではだめなのか理解に苦しむ日々を過ごしたのが、つい昨日のように思い起こされます。
ぐすん。
失礼しました。つい、涙が。
十五巻めは「タケノコ」様、すっかり大きな竹に成長されたご様子。お父上がご存命であれば、さぞかしお喜びになられたことと。生きている? あはは、そうでございました。
「ケーキ」「タヌキ」と続き、ああ、「猫めし」様にやっとお会いできました。この日が来ることをどれほどお待ち申し上げたことでしょう。
ぐすん。
どうも、年をとると、涙もろくなってまいっていけません。それで、本日も出かけに、愚妻がこうして白いハンケチをもたせてくれた次第でこざいます。チーン(鼻をかむ音)。
さてさて、どこまでお話申し上げましたでしょう。
そうでした、「猫メシ」様のお顔を拝見し、つい感涙にむせいでいたところでした。
つづく「昼メシ」「ごはん」と、現代の農業政策を見事に看過され、二十一巻は「どぜう」君でしたね。どうでしょう、なんて少し洒落を交える話ぶりも東海林さだお先生のご薫陶でございます。
「パン」「ホットドック」と、先ほどのゴハン系の反省があられたご様子、お察し申し上げます。
おや、すっかり長いスピーチとなってしまいました。
「おでん」「うなぎ」「パイナップル」「コロッケ」と、旧交あたためたい限りではございますが、後ほどごゆっくりということにさせて頂くことで、ご容赦を。あれ、まだ二つお残りで。「おにぎり」「メロン」と、まだ近しいところでござります由、ここもご容赦を。
ということで、記念すべき三〇巻の「どら焼き」様でございます。貴方様をここまで放ってこられた東海林さだお先生の、お辛さを思いますと、ぐすん、やっぱり涙が出てまいります。
どうかこれからも、全国津々浦々の、何億という読者に愛される「丸かじり」であられますことを心よりお祈り申し上げますとともに、お祝いの挨拶とさせて頂きます。
本日はまことにおめでとうございます。
◆この書評のこぼれ話は「本のブログ ほん☆たす」でご覧いただけます。
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