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短い文章にテーマを詰め込みすぎているような印象を受けた。それぞれのユートピアという視点はおもしろかったが。
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おもしろかった。
初めて本谷さんの作品を読みました。
相当ぶっとんでてわけわからん感じを想像して
身構えていたけど、わりとすんなりと読めました。
小説を読んでて、声に出して笑うことは滅多にないんやけど
思わず「ぶふっ」って吹き出してしまうところが多々あった。
巡谷は日田を下に見て、こき下ろして、邪険に扱ってる(ように見える)からこそ
ぜったい日田なしでは生きていけないんやろうなあ。
日田がいないと、横ちんとの関係を諦め切れない自分が
途方も無く可哀そうで情けなくて救いようのない存在に思えるから
日田がおらんとだめなんやな。
ものすごく歪んだ友情のかたちのようで、実はこういう関係の友情って
たくさんあるのかも。
いや、ないか 笑
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本谷節とでもいうのか、最初から最後まで突き抜けるわが道を行き過ぎるほど突っ走る女の子のテンションに引っ張られてあっという間に読み終わりました。
深い洞察力はないので思ったまんまを書くと、これだけアッチ系にいっちゃってるヒトビトをこれだけこっちがわの人間が読んで面白いふうに仕立て上げるのはなんだかスゴイ業なんではないかと、かなり思うのです。
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「性欲。私の性欲がすごい勢いで強くなってるんだ、ダイオキシンのせいで」こんなことを真顔で訴える処女のメガネっ子日田と、「わたしのおっぱいは誰がみてもでかいじゃん!私の価値はこれでいいの!わたしのことは否定してもいいけどおっぱいは否定すんな!」と巨乳がアイデンティティの「本カノになれない女」巡田の、ぐだぐだな同居生活。
まさに「あの子の考えることは変」(笑)
本谷さんはなんでこんなに特異でリアルなキャラクターを次々生み出す事ができるのか、そもそも本谷さんの考えることが変なんだと思いますが、その調子でつっぱしって欲しいと切に願います。
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一時間ほどで一気に読了。登場人物の書き込みがすごい。映画化したいけど、キャスティング不可能かな、事務所的に。
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圧倒的存在感。
内臓握りつぶされてるみたいな感覚。
心の中とか脳味噌とかかっ捌いて中身鷲掴みにして目の前につき出されてるみたい。
この人の文章は凄い。
刺さる言葉がありすぎる。
巡谷も日田も、エッジを歩いてる人達なんだと思う。
いつでも一歩間違えられる場所にいるひと。
けどきっと世の中結構そんなひと多くて。
私だって必死に抑えてるけど剥き出し状態な時もあるし。
巡谷の気持ち、葛藤、身に覚えがないかと言われればそんなことはない。
痛いところを突かれたような気がした。
あと、日田の『基本死にたくなる瞬間で出来てるんだもんね』がすごいキた。
えぇまさに。
その連鎖で生きてるんだ私。
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知ってるんだ。本谷有希子の書いた物を読むとあああ!ってなる事は。
知ってるんだよ、知ってたんだ。
でも読む。知ってるくせに読んだ。でもってあああ、ってなる。
いやホンに比べれば全然ましなんだけど。ましなんですけれど。あああ。
2010.05.09読了
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本谷節は健在でした。あのスピード感と、自意識過剰すぎる人々と、その人達の狂気と、でもどこか憎めないところ。ぶっ飛んでる感は他の作品の方が強かった気がする。主人公は日田と巡谷といて、巡谷視点で話が進む。つまりタイトルは巡谷のセリフな訳です。そこにも面白さが。本谷さんの話の持って行き方的に、いつこいつらが怖いこと言い出す(やりだす)のかとハラハラしながら、一種の怖いもの見たさを持って読める。好き嫌いは別れるだろうけどね。電車で読むには笑わないように平常心を保つ覚悟がいるかも。『グルーヴ先輩』や『チェルノブイリ』って名付けがなかなか秀逸でした。『チンコのメタファー』とか『わたしのおっぱいは誰が見てもでかいじゃん。わたしの価値はこれでいいの!だからおっぱいだけは否定すんな!』とか色々面白い会話が飛び交うところはご愛嬌。ラストはすっきりしそうな方向に持って行きながら、いきなりプツッと終わってしまった感じ。しかも妄想だし。この感じは生きてるだけで、愛。の時も味わった、懇切丁寧に引導を渡すのではなく、新しい兆しをみせて終わらせるというやつ。個人的にはビシッと締めて終える話が好きである。
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ずっと探していたけどなくて、ジュンク堂の「戯曲」のコーナーでやっと見つけた。
「江利子と絶対」や「生きてるだけで、愛」のように、病んだ?世間に馴染めない女の子を友達目線で書いた小説です。
登場人物たちの行動や言動が面白くて期待通りだったけど、「江利子と絶対」や「生きてるだけで、愛」のような最後のスカッと感がなかったのが残念。
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精神状態がおかしくなりそうな、というか自分にもこういうところが少なからずあると思わされるのが怖い。ダイオキシン、隣の神経質な人、すみません攻撃、わけわからなくて、読んでいて不安になる、けど面白い。
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芥川賞候補作品。
気にはなっていた本谷さんの本、初めて手にとりましたが、少し期待外れでした。
なんか爆発的で挑発的で、暴走してて、下品だけど厭味がない。錯乱してる感じもおもしろいけど、汚すぎる。気持ち悪くなる作品は苦手。
でもうまいなぁと思った部分は多々あった。
話の繋げかたももっていきかたも。
ぶっこわれそうな人に、あるいはぶっこわれてしまった人に。
みんなだれもが普通じゃないんだよ。
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◆自分といるときだけ解放されるから一緒にいるんじゃないの?
◇読んでてえらい疲れたけど、自分にもある部分があった。
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なんか気持ち悪かった。今までの本谷作品とは違って、なんか創作臭かった。全部創作なのはわかってるけど、これは偏見の匂いがするんだよ。それか、今までは言いたいことを代弁してくれてすっとしてたのが、今作は言われたくないところを突かれてキーッとなってるんだろうか。私が。
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原作の映画観て、舞台見て、最後に小説ってなんだか順番がおかしな気もするけれど、ともかく小説はこれが初体験。なるほど小説は本谷有希子の脳内ワールドをいちばんダイレクトに感じられるメディアかもしれない。
はたち頃、世間一般的には花の盛りの女の子ふたり。本谷の筆はいっさいの手加減なしに、女子心理の暗部をえぐり出す。お互いさらけ出しすぎの会話がおかしすぎる。本人たちはイヤがるかもしれないが、二人は確かに似たもの同士で親友なのだ。
明らかに「変」な日田よりも、語り手の巡谷の病んだ部分が“カレシ”の登場によりあぶり出される中盤が抜群に面白かった。歯ブラシ攻撃のあたりではのけぞったっけ。やはり戯曲家だけあってこういう身体性は演劇的だ。
ダイオキシンは大事なキーワードなのだが、何度も何度も登場するのはしつこすぎると感じた。日田の性格がくどいせいとはいえ、小説のテクニックでもう少しなんとかできたのでは。
1時間弱でさらっと読める娯楽小説としてはまあまあかな。
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あんまりすきじゃない。気持ち悪い、勘違い、とかそういうのが全面に出過ぎかも。もっと物語としてのまとまりが欲しかった。部分部分は好き。スピードがあって。