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血筋とか、生まれとか、育ちというのは、多かれ少なかれ、重かれ軽かれ、その人間に宿命を与える。背負わせる。
『どう生きるか』以上に、『どう死ぬか』、死に方にこそ人間の価値があらわれるのだと、アシェラッドの最期を見て思った。
彼は、おのれの宿命を腹の内に抱えながらも、周囲からすると自由奔放、欲望のままに生きたように見える。
しかしそれは戦乱の時代を生き抜くため、作り上げたかりそめの地位であり、虎視眈々と、自分が真に成すべきことの機会を狙っていたのだ。
人は、おのれの宿命から目を背けることはできない。
アシェラッドは、まさに死の瀬戸際で、その宿命にケリをつけた。
全てを成し遂げることはできなかったが、彼の死に様は、主人公トルファンやクヌート王の未来に、大きな意味を持つはずだ。
宿命は言い換えれば『業』であり、『性質』であり、易しく言い換えれば『性格』だったり『その人らしさ』だったりする。
それらの赴くまま生きるか、隠して生きるか、上手くバランスを取りながらやっていくのか、人それぞれだろう。
だが、隠したとしても、命尽きかけたとき、必ずそれは顔を出すのだと思われる。
だからこそ、死が身近に存在する幕末や戦乱の時代の人物は、打ち上げ花火のように魅力的なのだ。
アシェラッドが凄いのは、そのある種、自己を昇華させることができる『死の誘惑』に惑わされることなく、最期の最期まで耐え忍び、熟成させたことである。
まさに策士。『大局を見る』というやつだ。
久しぶりに、ページをめくる指が震える漫画である。
行く末が愉しみだ。
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衝撃的な展開。アシェラッドが逝きます。己の命よりも、ウェールズ、クヌートの未来を選ぶ。
クヌートのその後が気になるわけですが、奴隷編開始。
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不毛の地に立つ樅の木は枯れる
樹皮も葉もそれを保護しない
誰にも愛されぬ人もこれと同じだ
どうして長生きしなければならぬのか
―――――オーディンの箴言より
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アシェラッドの策略により、クヌート王子の暗殺は未遂に終わる。
これにより「スヴェン王がクヌート王子を暗殺しようとしている」という噂がまことしやかに流れる。
スヴェン王はクヌートにマーシアの統治を任せ、ウェールズへの侵攻を宣言する。
スヴェン王はアシェラッドに、クヌートかウェールズのどちらを取るか選べというが……。
父殺しアシェラッドとトルフィンの物語がここで終わる。それは壮絶という言葉では到底足りぬ物語だった。
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物語は大きな転機を迎える。たった一つ握り締めていたものが壊れてしまって、トルフィンはすべてを失った。ここから物語がどう展開するのかが見えず、さすがとしか言えない展開である。
それにしても、見事な死に様であった。自分の命をどう扱うのか、それがこの物語における一つのテーマだとは思うが、彼ほどの存在の死を確かに描ききっている。
クヌート王子は身内を立て続けに失っていて、そこが心配されるところだが、物語はなるようになるのだろう。
今回も星五つで評価したい。
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おぉー表紙はアシェラッドかぁ。なんて呑気に読み初めたら…。まさかこんなとこで…。別にアシェラッドが特別好きなキャラってわけでもなかったし、ましてトルフィンみたいに復讐できなくて困るわけでもないけど、何でだろう。本当に喪失感でいっばいだ。
それと、後半で出てきたのはあの奴隷は短剣使いのトルフィンなのか。牙が抜かれたように生気を失っていたけど。トルフィン辛いだろうな。
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雑誌よんでたから帯のネタバレは影響なかったけど、気をつけてほしい。。わざと?
なんでレイフさんとこ戻らなかったんやーーー同じ街にいたやん。
王子の指示で奴隷になったのか?
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急展開の巻。アシェラッドが王冠をひっかけてるところから察し。ウェールズとクヌート、どちらも生かすために自らの命を使うアシェラッド、クヌートが今後
ウェールズをどうするのかとか瞬間的に信じて賭けにでる胆力。