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田中先生は『銀河英雄伝説』で大好きになった作家さんです。でも、田中先生の書かれた中国物を私はあまり読んでないのです。
蘭陵王の物語はいつか読みたいと思っていたので、今回思い切って購入してみました。感想は後日…。
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6世紀後半南北朝時代の中国、斉の皇族蘭陵王、高長恭の物語。
27歳で毒杯を飲まされて死去。
北斉書には「若し蘭陵をして全きを獲しめなば、未だ量るべからざるなり」とある
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タイトルに惹かれて読みました。蘭陵王ってかっこいいイメージじゃないですか。史書を元に書かれているので、蘭陵王のかっこいいところがあまり前面に出てなくて残念な感じ。蘭陵王を軸にした斉史を読んでるようでした
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南北朝時代の北斉~西暦547年に生まれた高長恭は父が北魏分裂後の東側・北斉を実質的に興した高澄(文盛帝)であるが,帝位は次弟から三弟・四弟とその子に受け継がれ,美貌を持つが戦場では常に仮面を付け猛将・蘭陵王として北周から怖れられた。宮廷は乱れに乱れ,国の柱として北へ西へと奔走するが,南朝の陳が攻め寄せてきたとき頼りになる武将は残されておらず,都に引き揚げると,従弟である高緯(無愁天子)から毒杯を贈られた~資治通鑑にも記載がある人物で,田中芳樹は三国志にも劣らない壮大な物語が書けると云っているが,自分では書かないのだろう。岳飛も美化しちゃって後の人(北方謙三なんか)が苦労しているが,予言じみた事をあとがきで書いて意地汚く感じられる。改めて奥付を読んで,文藝春秋だったか・と感じ入った。ヒロインとして登場させている除月琴は,唐代の安史の乱ではぐれた玄宗皇帝の皇女を救った仙姑として伝わっている前世を描いてみせたもの
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史実を追うという意味で面白い作品。ただ、時代を知らない故、人の名前を覚えるのにかなりの時間を費やしてしまいました。
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蘭陵王といえば京劇!
部下に慕われ、自身も勇敢で戦場でも名を残し、そして美形!
これでもかと魅力的な要素を持った人物。
しかもこれで悲劇の死を遂げるから弥が上にも人気が出ます。
田中さんも結構あちらこちらで触れていて
いつか書くかと思っていたら、知らぬうちに新刊で出ていました。
時代に翻弄され、長じても昏君を主君としなければなからなかった一方、
平時の優しくたおやかな蘭陵王の姿が悲しく感じられます。
『「万事つつしもう。だからといって、あまりに身をひそめていては、かえって疑われる。適当に遊ぶしかないな」
月琴にそう語って、蘭陵王は、何やら割りきったように貴族としての生活を送りはじめた。
後から想えば、この五年間こそ、もっとも平穏な日々であった。そう月琴はかえりみる。狩猟に歌舞音曲、読書に酒宴。』
この平穏さが長くは続かないという暗示がちらりと覗きます。
蘭陵王と常に共にあった月琴という少女もよかったです。
明るく闊達で、強く軍事にも関心を持ち、けれどどんどん女性らしくなっていく。
そんな月琴と蘭陵王とのかけあいもすごく好き。
主君からも非情な死の命令に
「不軌おこされませ!」と訴える月琴と、
それに対して穏やかすぎるほどにおちついて答える蘭陵王の場面とか・・・もう!
主君を敬愛する感情的な部下と、
戦場では強く政治や日常では穏やかな主人っていう構図が好きなので。
早く単行本化して欲しい小説です。
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田中芳樹のオリジナル中国歴史小説。
日本で雅楽の演目にもなっている『蘭陵王』。
南北朝時代の北斉の名将、蘭陵王・高長恭の生涯と戦いを描く。
北斉の皇族でもある彼が、西の北周、北の突厥、南の陳などの雄敵との幾多の戦いで勝利。
しかし腐敗した国家によって親族や忠臣たちが粛清され、それでも国家を守るべく奮戦する悲劇の生涯。
間諜として送り込まれたはずの側妾・徐月琴との淡い恋も。
日本人には馴染みの薄い時代の歴史が学べます(^O^)
また胡族末裔王朝でもあるため、斛律・尉遅・宇文といった、中国では少なくなった二字姓も数多く出てきます。
ニン、トン♪
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創竜伝で名前があったなーというところから読み始めた一冊。蘭陵王の人柄や話は面白かったのだけど、個人的にラストのエピソードは不要だったかなと。
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中国の武将の中では日本でもそこそこ有名らしいですが、じつはこの本で初めて知ったような気がします・・・。(三国志とかは好きなんですが)
きっと歴女の方は好きになるのではないのでしょうか?
武力あり美貌ありでも女遊びせず、義にあつい!!そして若くして悲劇的な最後を遂げてしまう
いかにもって武将ですよね♪
田中芳樹さんの中国歴史シリーズは好きで結構読んでいますが、今回も登場人物の名前が覚えにくくて、苦労もしてしまいましたね・・・
なんか似てるし、独特な感じなので本当にわかりにくいんですよね~主人公やヒロインぐらいはすぐに覚えれるのですが、ちょこちょこって出てくる武将とかこんがらがってしまいます
でも、話自体面白いし、田中さんの作風って好きなんで、なんとか読み進めることは出来ましたが、なかなか疲れました
いつも、中国の歴史の小説読むと思うんですが、国が滅びるときの国の状態って最悪ですよね、簒奪は多いし、冤罪で有能な武将とか殺されるし、帝や王はもう女と酒で狂ってるし・・・日本の言葉でいうなら、悪代官がのさばってるし。いかにも滅ぶべきして滅ぶんですよね
そして新しい王朝というのは結構最初は良い君子なのだけれど結局はね
蘭陵王のこと知れたのは凄くいいな~と思います。もう少し細かく知りたいな~って思ったから1冊ではなく3冊ぐらいの長さでも良いんでないかな~って思ったけど。若くして亡くなるからしょうがないのかな?
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南北朝時代の名将、蘭陵王を軸に語られる、斉の興亡。
才能も人徳もありながら、暗君のもとで、国とともに破滅に向かっていく将たちの姿に心を打たれます。
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中国、北斉の皇族・蘭陵王高長恭。
美形の仮面の人、というのである意味心惹かれて読んでみた。
北斉について、全くといっていいほど知らなかったため、説明が物足りないところがある。登場人物紹介ももっと充実させてくれるとありがたかった。
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「銀河英雄伝説」や「薬師寺涼子の怪奇事件簿」は面白いが、肝心の中国歴史小説は堅過ぎるかレベルの落とし過ぎであまり評価できない。研究者として日本では知られてない部分にスポットを当てるため説明が難しいせいもあるだろう。この「蘭陵王」も隋建国前の三国を舞台にしている。史実を変えるわけにいかず、女道士月琴を絡ませて読み易くしようとしたが、中途半端になってしまった。いっそのこと、月琴を涼子のキャラにして良かったような(笑)それでも田中中国歴史物では好きな作品です。次に期待~
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このお方の文体が好きなので、未読の本はとりあえずチェックしてる。
「蘭陵王」に関しては、創竜伝に美貌の名将として名前がでてきたな、くらいしか知らなかった。
読みやすく、悲劇ではあるのに徐月琴の存在が救いとなっているのが田中芳樹氏らしい作品だと思う。lib
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6世紀の中国。北斉の皇族・蘭陵王は兄弟と共に、国を支えるために戦う。
さすが田中先生、当時の中国の様子がしっかり書かれていて、世界にひたることができました。
そして表紙の派手さといったら。病院の待合室でこれ読んでる人がいたけど一目でわかっちゃったよ。
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中国の南北朝時代、北斉の王族の一人が蘭陵王である。意図したものかどうか、美貌を隠すために仮面をつけていたという勇壮の青年将軍になんとも華麗な名をつけたものである。活きのいい、とびきり元気な徐月琴という側室を配して、演劇(京劇と言いたいけど観たことがないので)のような、情景が目前に広がるような歴史物語を読ませてもらいました。この通りに映画化してくれるなら観にいきたい。