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考古学と古代史のあいだ
白石太一郎
ちくま学芸文庫 二〇〇九年九月十日第一刷発行
ISBN978-4-480-09244-1【古文書学参考文献】OIC
序章 考古学と古代史のあいだをさまよう
◇考古学との出会い
私は大阪市で生まれ、そこで育ちました。戦争による空襲などがひどくなった一九四五年に、京都と奈良の間の富野荘村(現城陽市)というところに一家で疎開し、ほぼ小学校の六年間をこの地で過ごしました。ここが京都と奈良のちょうど中間ということもあって、父母に連れられてよく奈良や京都のお寺や史跡巡りに出かけました。父は大阪で燃料卸商を営んでいた商人ですが、なぜか古建築や仏像彫刻などに関心をもっていたようで、家には和辻哲郎の『小寺巡礼』や平凡の世界美術全集などがあり、法隆寺や東大寺の三月堂などにも何度か連れていかれた記憶があります。 P010
◇歴史を学ぶ意味
◇日本古代史への関心
◇古代史をやるか、考古学をやるか
◇歴史を掘り出す
◇考古学と古代史の協業
第一章 『魏志』倭人伝と考古学
◇邪馬台国はどこか
◇倭国はどうして成立したのか
◇倭国の成立はいつか
◇『魏志』倭人伝の風俗記事
第二章 ヤマト政権の成立
◇邪馬台国と狗奴国
◇邪馬台国連合から初期ヤマト政権へ
◇初期ヤマト王権の基盤とその原領域
◇王と巫女
第三章 記・紀の王統譜は信じられるか
◇王墓の移動
◇盟主権移動の背景
◇古代の王墓と天皇陵
◇ヤマト王権と地域政権
第四章 稲荷山鉄剣と江田船山大刀
◇稲荷山古墳と稲荷山鉄剣
◇江田船山古墳と江田船山大刀
◇王から大王へ
終章
◇騎馬民族はやってきたのか
◇倭国の文明化をもたらしたもの
◇古代国家への道
◇文庫版へのあとがき
◇解説 森下章司
http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480092441/
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784480092441