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〈共和国〉はグローバル化を超えられるか みんなのレビュー

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紙の本

「問題意識」が不可欠

2009/10/01 14:58

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:CAM - この投稿者のレビュー一覧を見る

 市場主義が世界的に優勢であった時代、「グローバル化」ということばがそれと並行的または同義的に論じられたように思える。しかし、それらの趨勢が退潮した現在、再び「国民国家」というものの役割が見直されるべき時期となってきたのではないだろうか。それに同期したかのように我が国の内政面では、いわゆる55年体制が劇的に崩壊して政権交代が実現した。今のところ、マニフェストに基づいて打ち出されている種々の新政策は、国民生活レベルでのいわば各論であり、これらを包括する「国のかたち」については、具体的な考え方が提示されていないように思える。

しかしながら、新首相は、次のような論述をされている。(鳩山由紀夫「わがリベラル・友愛革命」、雑誌『論座』96年6月号)
http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2009/08/post_356.html

>私も職業上、空から日本の国土を眺め下ろす機会は多い。そのようなとき、ふと日本はだれのものかと考えることがある。何げなく私たちは、日本は日本人の所有物だと考えている気がするし、その暗黙の了解のもとに各種政策が遂行されているように思われてならない。
 しかし、思い上がりもはなはだしいと言うべきだろう。・・・・・まず、他の国々に比べて外国人の比率がかなり低いこと自体が大いに問題である。

 一般の日本人がこれを読んで違和感を感じるとするならば、それは我々が「日本という国」をほとんど自然的な所産、自明のものだと認識していることによるものだろう(樋口;65-66)。 さらに、日本には「国民国家」というものと「民族国家」というものをごっちゃに考える傾向があるからであろう。「共和国的ナシオンというものは、生まれ、血筋というものを超えている」のであるが、こうした認識は「国籍の血統主義か出生地主義かの違いとも絡んでくる」ものである(三浦;145)。

我々が、フランス型「共和国思想」になじめないのは、「1889年に発布された明治憲法はプロイセンないしドイツ・モデル」であり、フランスの共和国思想は、日本ではよく理解されず、日本の実情に合わなかったのか政治制度のなかに実現されなかった」(三浦;113)ことによるのであろう。しかしながら、前傾の鳩山首相の考えが「日本という国」を“共和国的にまで”変えていくべきだという考えであるのだとすれば、これは国民として極めて重大な問題である。既に、新政権によって、夫婦別姓制が提案されようとしている上、在日外国人の参政権保障、国籍法改正の動きも鳴動している。

 民主党憲法調査会が2005年10月31日に発表した「憲法提言」では、下記のように明記されている(http://www.dpj.or.jp/news/files/SG0065.pdf)。

>「人間の尊厳」の尊重はすべての人びとに保障されるとの観点に立ち、外国人の人権及び庇護権と難民の権利を憲法上明確にする。また、公的社会への参画の権利等について検討する。

 一方で、「3.新しい憲法がめざす五つの基本目標」では、次のようなものも5番目に挙げられている。

>日本の伝統と文化の尊重とその可能性を追求し、併せて個人、家族、コミュニティ、地方自治体、国家、国際社会の適切な関係の樹立、すなわち重層的な共同体的価値意識の形成を促進すること。

 現在の衆議院の体制が4年近く続く蓋然性が高いが、少なくとも法律については皇室典範を含めて3分の2条項に訴えれば、この4年間においても、民主党の考え方によって我が国の統治機構に大きな変革が起こることも考えられる。

 そのような時点に立って、我が国とは異質な政体であるフランスの「共和国」という概念について検討することは、意義深いものであり、その場合に本書は有益な一材料となり得るものだと考える。ただし、問題意識がないまま読むのでは、本書での議論はいたずらに難解でなじめないと感じるであろう。

また、議論の方向は、かなり偏向的だと感じざるを得ない部分も多い。たとえば、悪名高き『ザ・レイプ・オブ・南京』(アイリス・チャン)の仏語訳序文についての評価、日本と韓国・中国との関係についての論述(三浦;254)など。

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2011/05/28 19:16

投稿元:ブクログ

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2012/02/18 00:43

投稿元:ブクログ

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