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大日本帝国陸軍軍人である石原莞爾が1940年に発表した著作。1940年5月に京都での「人類の前史終わらんとす」の講演内容をまとめたもの。なかなか興味深い内容です。これから日本が突入するであろう最終戦争を欧米戦史や仏教などの観点から考察しています。ちょっと仏教のお話は微妙ですが、本職の軍人だけあって戦況の考察はさすがです。今では第二次世界大戦及び太平洋戦争の顛末を知っているので、ここに書かれた内容の当たっていた部分も間違っていた部分も分かりますが、当時の人たちがどう感じたか気になります。
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「戦争史大観」で出ていた最終戦争論の部分をより詳しく書いたもの、かな。
第二部「最終戦争論に関する質疑応答」で細かい疑問点にも
触れられているのでよくわかった。
宗教の部分を置いとくとしても、まあ考え方はかなり鋭いよなあ。
この通りにいかなかったのは、日本人の全体的なモラルが
石原が考えるほどなかった、ってことなのかもな。
まあ短いし、読んで損はない。
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星2は本に対してではなく内容を理解できない自分に対しての評価。
兵器の進化(核)で均衡が保たれると予測したのはさすがだけど統一云々までの過程が???
もっと歴史を勉強します…
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書店でたまたま見つけて興味を持ち、購入しました。興味深かったのは、古代、中世、近代、現代の時代ごとに、西洋の戦争の歴史を分析し、戦争の性質を決戦戦争と持久戦争に分類したり、兵制を国民皆兵と傭兵に分類したりして、最終的には、東洋文明の日本とアングロサクソンの西洋文明の代表であるアメリカとが、「世界文明統一」のための「最終戦争」を行う、と予言したところです。戦史の分析については、西洋に限定されており、上述のように一般化できるのか、判断がつかないところもありますが、1つの考え方としては理解できます。また、本篇は昭和15年に発表されたようですが、そうすると、その一年後の12月8日に真珠湾攻撃が起きているので、アメリカとの最終決戦という予言は当たったことになります。日本は、対日石油輸出の全面禁止で対抗されながら、アメリカと、ぎりぎりまで交渉を続けたわけですが、一方でアメリカと戦わなくてはいけない運命も受け入れていたことがわかります。一方で、受け入れ難いことは、宗教の最も大切なことは予言であると言っているところです。「日蓮上人は、日本を中心として世界に未曾有の大戦争が必ず起こる。その時に菩薩が再び世の中に出て来られ、日本の国体を中心とする世界統一が実現するのだ」と日蓮が言うことを引用し、宗教面においても、日米の最終決戦が起きることを根拠づけようとしています。この辺の記述に関しては、胡散臭さを感じながら、話し半分で読みました。他にも突っ込みたいところはいくつかありますが、その一方で、なんとなく引き込まれるような魅力も感じました。例えば、八紘一宇は、現代では日本の世界征服の野望を表現した標語と考えられているようですが、これは、石原莞爾の信仰の師が、日本書紀に出ている神武天皇建国の詔勅の中の、六合を兼ねて以て都を開き八紘を掩うて宇を為さん…から作った新しい言葉ということです。真意は全く日本の世界征服でなく、道義に基づく世界統一の理想を述べたものであるという意味のようです。いろいろ書いてみましたが、上っ面しか捉えていないと思います。時間をおいて、日本国近代史を学び直した上で、読み直してみたいです。