紙の本
設定勝ちなんだけれど…読者を選ぶ?! 書店ミステリ
2010/02/18 13:50
7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:惠。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本好きさん及び書店好きさんの心をくすぐった『配達赤ずきん』に続く成風堂シリーズ第2弾。今回は「出張編」と題して主役で成風堂書店員の杏子と多絵が長野に赴き、地元の老舗書店にまつわる幽霊騒動を解決する。
『配達赤ずきん』でも思ったのだけれど、このシリーズはミステリとしてはそれほどレベルの高いものではないかもしれない。ただ、書店を舞台に物語が展開し、実在する作品が登場したり、メインとなる謎解きが本にまつわるものであったりと本好きの心を掴む要素が盛りだくさんなのだ。そう、これぞまさしく設定勝ち。土俵に上がる前から勝負はついたも同然――少なくともわたしには――そんなシリーズなのだっ!
今回も…ミステリとしては正直に言って弱い部分があるように思う。長野県の老舗書店で起こった幽霊騒動。そこから派生する27年前の作家殺人事件。冷静沈着、頭脳明晰な多絵ちゃんがさらりと解決してしまってちょっと物足りない感も否めない。
でもいーのっ!!!! だってわたしはホームズさえまっ青の奇蹟的推理力を持っている多絵ちゃんというキャラクターが好きなんだものっ!! 前作と比べると本好きまたは書店好きの心をノックアウトする要素が格段に少ないことなんてちっとも気にならないものっ!!!
と、多少の強がりは否定できないけれど、7割くらいは本音。なんだろう…うまく言えないんだけれどわたし、大崎梢の文体や構成が醸し出す作品の雰囲気がなんともいえなく好きなんだなぁ。あぁ、やっぱり今回も完敗だ。
でもみなさんはあまり期待しすぎずに読んだほうがいいかも?!
紙の本
好きなシリーズ。
2015/08/29 14:35
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:eri - この投稿者のレビュー一覧を見る
シリーズもので、こちらは長編になります。これを読んで、登場人物たちがさらに魅力的に、近く感じられました。この人はこういう性格、とざっくりととらえていたのが、一気に立体的になったような。楽しめました。
紙の本
あららら
2014/01/14 00:15
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投稿者:RYOUOU - この投稿者のレビュー一覧を見る
配達あかずきんが、連作短編で、今回が、初の長編だけあって、
読み応えはあるのだが、らしさが発揮されていなく、惜しい作品である。
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シリーズ第2作は長編。
幽霊騒動と27年前の殺人事件の真相に迫る杏子&多絵の書店員コンビ。
ちょっと大風呂敷な感じが否めない。短編向きなのかな、大崎さん。
『配達あかずきん』に見る、アイラブ・本屋な要素が今作では少なめで残念。
これが自分の棚です、っていう自負はなるほどなぁ、と思う。
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書店員さんのシリーズ2冊目です。
今回は書店員さんが働いている書店ではなく、別の場所で謎解きをします。
この2人のコンビは息がぴったり合っていて、1冊目と同様、おもしろかったです。
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配達あかずきんの続編。
文庫になったら買うつもりで・・・出てるのに気づいてませんでした。
だめじゃん
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再読本。
でもオチは全く忘れていて普通に初めて読んだ感じでした。面白かった。
久世番子さんのおまけ漫画も最高です。
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最近見つけた池袋の文庫専門店で購入。
そのお店がこじんまりしていて雰囲気がよかったためか、ついつい本屋を舞台にした本を購入してしまいました。
表紙がレトロで素敵です。
シリーズものらしいですが、他の作品は読んだことがありません。
この作家さんの作品自体も初めてでした。
初めての作品ってドキドキしますよね
以下、ネタバレ含みますのでご注意!
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読んでみると、優しく細やかな文章に癒されました。
本屋が舞台ということで、「うんうん分かる分かる」とうなずきながら読んでしまいました(一応本屋でバイトしてたので)
中盤で若干ダレましたが、一応最後まで読みました
ふんわりと繊細な文章で安心して読んでいると、内容が意外と俗っぽいというか、ドロドロでびっくりします。
この文体だったら「日常の謎」系ミステリーの方がいいんじゃないかなぁ、などと思ったのですが、調べてみたら普段はそっちみたいですね。
この作品が特別ということでしょうか?
他の作品も気になります。
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「配達あかずきん」がおもしろかったので、引き続きこちらを読み始めたところ。
以前、本屋で働いていたことのある私にとっては、なじみ深いことがたくさん出てきて、楽しい。
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書店員さんがナゾを解く、成風堂シリーズの長編。個人的には、モロに日常ミステリな感じの短編集の方が好みです。
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短編集の続きの番外長編。
最後まで一気に読めるくらいおもしろかったけど、
過去のこととはいえ無理に殺人事件にからませて冗長にするより
日常を描く短編の方が読後感はよかったかも。
それにしても、手持ちの文庫は丹地陽子さんの装画表紙率が高いような気がする。
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一作目の、日常の中のゆるいミステリ感のほうがよかったなー。
なんか、さすがに、むかし解決できなかった殺人事件をあっさり解決ってのはちょっと無理があったかも。でも、全体的なトーンや、人物描写、書籍への愛は相変わらず好み。
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「配達赤ずきん」はもちろん読みました。登録してないけど。著者の大崎梢さんは、礼儀正しく生きてる作家だという気がしますが、いかがなものか?
●もともと「いい子」なんかいないんです。いるとすれば「大人にとって、都合のいい子」であって、それはもう立派な欠陥品ですよ
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正直、「配達あかずきん」の方が面白く、読みやすかったです。これも悪くはないんですが(一気に読めましたし)、期待しすぎたのかもしれません。血なまぐさい内容ではなく、カラッと解決するのがキャラクターにも合っているように思いました。
次のシリーズに期待しています。
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幽霊が出て、存亡の危機にある長野の老舗書店を舞台に駅ビルで働く杏子と勘の鋭い学生アルバイト店員、多絵のコンビが、27年前に弟子の手によって殺害された老作家の謎解明に乗り出す。
事件当時のお手伝い、元書生、遺産相続した甥等の関係者の自宅が空き巣やら小火騒ぎと奇妙な出来事が起き。終わった筈の事件が浮き彫りになり新事実が炙り出されていくというもの。
幽霊とあるから何やらオカルトっぽい話と思いきや人間の光と陰の部分が描かれ奥深いミステリーであると同時に作者は、元書店員という事で、書店の裏事情の描写も興味深い。
巻末に添えられてるマンガで主人公のキャラのイメージが楽しめる工夫も粋だと思う。