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リクルートの戦略人事コンサルタント・グループが、現在のマネジメントの問題点とその対策についてまとめた一冊。
本書の主張は明快である。
「マネージャの仕事は”方針”を決めること」
うまくいっている職場では「決めるべきこと=方針」が決められており、その方針に基づいて個人の評価が行われている。
自分の職場を鑑みても、正鵠を射る主張であると感じる。
ただ、その方針を決めるということが、通常は非常に困難を伴う。
それは本書の中でも語られている。
本書では、現状のマネジメントの実態、旧来のマネジメント体系の崩壊、マネージャの役割、方針を決めるための要諦がわかりやすくまとめられている。
この不安定な時代に求められるのは、決断力だと感じる。
しかし、そのバックグラウンドには、冷静な自己環境の分析と問題解決の手法が不可欠である。
何故方針が重要か、その方針を決めるにはどのような考え方が必要かを理解するのに、本書は非常に有用な一冊といえる。
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決めるというより、年齢に関係ない役職の割り当てがある現在、マネージャとは「役割」であるという部分に助けられた気がする。その意味で読んでよかったと思う。
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上司が「決めてくれない」という話を職場でよく聞く。
この本には、その解決の方向が書いてある。
筆者は、マネージャーがやるべきは、
① 方針を決める
② 方針を浸透させ、実行させる
と共に、
③ 心構えを変える
ことであると主張している。
その上で、マネージャーの主たる役割は、
「組織の成果を高めるために、方針を定め、結果に対して責任を持つまとめ役」としている。
私はこれを、
「方針を定め」「責任を持つ」ことは、非常に難しい。表明した時点でメンバからの評価にさらされる。しかし、それもマネージャーの役割としてプラスにとらえ、「組織」をどうやって高めていくかに腐心せよ。
ととらえました。
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マネージャーは何を行うべきなのか?
何をどのように進めるのかという方針を決め、PDCAサイクルを回す
その際、質と量を交互に考え、優先順位を付ける
また、方針な分かりやすい標語にし、WANTの表現にする
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マネジメントがうまく機能していない現在、
何故うまくいかないのか?どうすればうまく行くのか?
人材のコンサルを行っている著者が自身の経験を踏まえて綴る。
マクロ的視点でうまく機能しなくなった理由が書かれているが、
まずもってここの納得感が極めて高い。
読んでいて「そうそう」「なるほど」と言いたくなる。
これまでの常識が非常識になっている点も腹落ちした。
これらを踏まえた上でのマネジメントに対する提言は、
全体的にやや抽象度が高いものの、概ね納得できるもの。
マネージャーの立場にある者だけでなく、
部下や周りにいる者達にも意識改革が求められるという点も分かりやすい。
反省も踏まえて、実に色々な気づきを与えてくれる本だった。
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現在のマネジャーの苦悩その原因、あるべき姿、その具体策があますことなく書かれている。名著。「決める」こと。方針が伝わっていること、ぶれていないこと、それに即して判断されていること、これは今までの組織・チームを見ていて本当に大事だと思われる。開かれたコミュニケーションでマネジメントの「役割」を全うしつつ、メンバーにオーナーシップを持たせながら、最終的には決めるマネジャーであってほしいし、なりたいと思う。方針を決める際の量と質を交互に考えていくという方策はシンプルかつすばらしい。かつどこまで具体的でどこまで抽象的にしてメンバーに各論を任せるか、この水準を決めることこそが勘所かと思われる。あとは「強く」決める人、それを徹底して称えることができる人、PDCAを回せる人、だめならダメと認めそれを振り返り新しく「決める」人。これがすばらしいマネージャー。
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「良い商品を作れば売れる」時代から
「相手にとっての価値を訴求しなければ売れない」時代になりました。
効率よく仕事をすることよりも、
「問題解決」をすることが仕事の中心になってきています。
自分の専門分野ができることは当たり前で、
その上で、顧客の問題をいかに考え工夫し
解決できるかということが
生き残るために必要な能力です。
そんな中、仕事の管理も従来の考え方では
うまくいかなくなって来ているのが現状です。
本日ご紹介する本は、
従来の「管理職像」をゼロから見直し、
現代に合った「マネジャー像」を提示した1冊。
ポイントは
「バランス」
そもそもミドルマネジャーは
「トップマの方針」と「現場」をつなぐ役割を担います。
トップの意向と現場の事情のバランスをとることが
重要です。
「部分最適と全体最適」
仕事にどっぷり入ってしまうと、どうしても
自分にとって一番良い方法だけを考えてしまいがちです。
会社や顧客にとってどうなのかを日常的に問いかけることは、
全体視点で考える習慣をつけるトレーニングになります。
「質と量」
なにか方針や目標を考えるときには
一度に決めてしまうのではなく
「質」と「量」の両方を段階を踏んで決めることが重要です。
「質」=やる内容はこれでいいだろうか、をまず考えます。
そして「量」=どのくらいやれば目標は達成できるだろうか
そしてまた「質」=ここはやりかたを変えたほうがいい
といった感じで「質」について考えることと、
「量」について考えることを、交互に行っていくことが重要です。
「日常業務と変化」
「日々の業務をまわす」ことに忙殺されてしまうと、
「方針を決めて、変化を起こす」ことは置き去りにされます。
どちらか一方ではなく、常に両方のことを
考える習慣をつけることが重要です。
ぜひ、読んでみてください。
◆本から得た気づき◆
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「良い商品を作れば売れる」→「相手にとっての価値を訴求しなければ売れない」時代になった
「成果主義の導入」=人材育成や業務改善といった成果が見えにくい役割は軽視される
今日では「問題解決」が仕事の中心=パターンとしての原理原則を教え、本人に試行錯誤を促す→人材育成として有効
マネージャは「偉い人」でも「人格者」でもない。単に役割に過ぎない
マネージャーの役割は「良い人でいること」ではない。組織の戦略や方針に関して「正しい人」であることが重要
方針は必ずしも正解でなくてもよく、日々、実行と見直しを通じて、正解に近づけていくもの
管理職である自分も正解は見えていない→メンバーの知恵も借りつつ、できるだけ良い案を考えたい
「やるべき」なのかどうかを日常的にメンバーに問いかけることは、メンバーに全体視点で考える習慣をつけるトレーニングになる
マネージャーは自分自身が「立派」「人格者」であろうとする前に、役割を果たすことに真摯に向き合うべき
マネージャーとは、自分一人では出来ないことを組織の力で実現していく、
そのなかで自分自身を磨くと共に、メンバーの自己実現にも関与できる、やりがいのあるポジション
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◆目次◆
第1章 「決められない」マネジメント
第2章 もはや通用しない「上司論」
第3章 マネジャーの役割を「決める」
第4章 実践「決める」マネジメント
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◆マインドマップ◆
http://image02.wiki.livedoor.jp/f/2/fujiit0202/5c99d8f03b78bd96.png
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久々の良書でした。マネジメント学習中ですが、マインド、実務の両軸で書いてあるので、試してみようという気にさせられました。
過去と現代のマネジメントの違いや、実情を捉えていて、非常にわかりやすかったです。
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弊社関連本。一応通読。目新しさは特にない。
以下メモ
p46
①市場の変化スピードへの対応
②人件費の抑制
→組織のフラット化
=ピラミッド型→文鎮型
→マネジメントが見る人数が増えた
=負荷・難易度が高まった
p50
安易な成果主義の横行
→マネジメントの意識が目先の数字へ
→育成やリテンションなど本来注力すべきことに力が割けない
=質的な方針が語られなくなる
=量的な指示が多くなる
p57
ダイバーシティ、労働観の違うメンバーを束ね、一つの目的に向かわなければいけない
p85
権限移譲と責任放棄は違う
任せることにはハッキリとした方針とフェアウェイが必要
p112
マネジメント≠コーチング
マネジメントは戦略や方針を持たなければならない
→方針があれば、マネジャーはコーチングを武器にすることができる
p117
マネジャーの役割は「良い人でいること」ではない。組織の戦略や方針に関して「正しい人」であることが重要なのだ。
p133
「現在」に集中するとマネジメントは歪む
日々の業務、労務管理に集中すればするほど、ますますマネジャーは忙しくなり、未来のために時間を割けず、そのことがますますマネジャーを苦しめていく
p146
正解でなくてもいいから方針を決め、試行錯誤しながら正解に近づけていく。まず大事なのは決めること
方針を示す=目的を示す=判断基準、評価基準を示す
p209
「賞賛」は与えるうちに飽きたり慣れたり、これ自体が目的化する
⇆
「称賛」は飽きない。尊敬されることは長く持続する動機付けとなさる
ヒトよりコトをほめる
p226
弱さを見せる
p226
メンバーと同質化しない
=経営視点に立つ
p237
マネジャーの役割とは何か、メンバーの役割とは何か、について合意形成しておく
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リクルートの戦略人事コンサルタント・グループが現代のマネジメント要点をまとめた書。特に目新しい内容はないが「褒めるのはヒトではなくコト」というフレーズは勉強になった。
・マネジメントの要点は、方針を持つこと
・マネージャーがやるべきは
①方針を決める
②方針を浸透させ、実行させる
③メンバーの心構えを変える※マネージャーもメンバーも
④方針に即して判断されていること
⑤結果に対して責任を持つ
・方針がなければ「決められない」状態になってしまう。それは組織にとって不利益極まりない
・人を褒めるのも良いが、褒めるのであればコト>ヒトである
┗ ヒトを褒めると嫉妬や格差を感じたり、「自分には無理」となる
┗ コトを褒めると真似しやすい、事例化しやすい