紙の本
エドガーからの“メッセージ”かも…
2015/11/13 03:49
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投稿者:タンポポ旦那 - この投稿者のレビュー一覧を見る
率直に、単行本で読むのはいいけれど、月刊誌で追い続けるのは、しんどいだろうと思うシリーズ「ここではない★どこか」。モトさんが自由に描ける場としてのシリーズ名なのか、単行本化のためかは知らないが。
オイディプス・スフィンクスといった作品は、単体として充分な魅力を持っているものの、“メッセージ”シリーズとして見れば、掲載の間隔がもどかしいだろう。特に“予言者”?の存在が気になるのは、時を超え人と生を見つめ、得られぬ答を求め続けるような描き方に、「ポーの一族」からのファンとして、エドガーの影を求めてしまうためなのか……。
「ここではない★どこか」シリーズってまだflowersで続いてるのかな。
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(2009.12.27読了)(2009.12.10購入)
ここではない☆どこか2
【収録作品】
オイディプス メッセージⅢ
スフィンクス メッセージⅣ
海の青
青いドア
世界の終りにたった1人で(前篇)
世界の終りにたった1人で(後篇)
しまうまのQ&A
☆萩尾望都の本(既読)
「山へ行く」萩尾望都著、小学館、2007年7月1日
「あぶな坂HOTEL」萩尾望都著、集英社、2008.03.24
「レオくん」萩尾望都著、小学館、2009年6月15日
(2012年4月24日・記)
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会社の人に借りた。
オイディプスの話がメイン。ほか人魚姫をモチーフにした話とか、リフォームに走った奥さんの話とか
こういう話をずーーーっと描き続けていることが本当にすごいと思います。
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オイディプス
スフィンクス
海の青(人魚姫をモチーフにした話)
青いドア(リフォーム熱に浮かされた妻の話)
世界の終わりにたった1人で(画家の遺品からこぼれ出す家族それぞれの思いの話)
しまうまのQ &A
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萩尾望都作品が歌舞伎みたいになってきた。絵にこんなに意味がある作品はなかったとおもいます。
表題の作品は「オイディプス王」はオイディプスのみの悲劇にあらず。血の涙を流すオイディプスのまさに突き刺すような痛みとはちがう。周囲の締め付けられるような悲しみのコントラストが秀逸な作品だなぁ~
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*オイディプス
*スフィンクス
*海の青
*青いドア
*世界の終わりにたった一人で
*しまうまのQ&A
「オイディプス」と「スフィンクス」はギリシャ悲劇のそれ。
悲劇は結局、人間の思慮の浅さと神託に振り回される愚かさが招いたと。
…だから、神は死ぬのか。
「トーマの心臓」で神の不在に苦悩する少年をえがき、「訪問者」でそれでも神の姿を探す少年をえがいたモーさまが、行き着いた先がここなのかと思うと感慨深い。
神はいない。
けれど、絶対的なものはいるのだと、思う。
「海の青」がいいです。
華やかな同級生の男の子にあこがれる地味な女の子の話。
「だいすき、前よりもっとすき」の言葉が無垢で透明な響きで、美しい。
と、「世界の終わりにたった一人で」も不思議な喧騒と静けさが同時あって、逸品。
異父弟に振り回される話なんだけど、それぞれの純粋さが交錯して、キラキラ輝いている。
そして、最後の最後にたった一言で世界は収まるところに収まる。
美しい短編集だった。
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おお、はぎおもとだ、となんとなく購入。なんでしょうね、この方の独特の世界観とかセリフまわしとか…と今更語るのもあれなんですが。やっぱり面白いし、すげえ。
最後の話の海岸で男の子とばあちゃんがおどるところで号泣したのですが、貸したほかの人とかは「???」って感じだったみたい。男の人には伝わりにくいのかな。
しかしああいうばあちゃんいるよな、ぼけてるまではいかないけど話してるとなかなか要領えない人っつうか。そこんとこも「ああー、いるいるこういうばあちゃんwwwwww」っておもってすげえと思ってしまいました。そんなばあちゃんの着飾ったかんじとか。はでなおばさんとか。ちょっと難しいじいさまとか。なんであんなうまく描けるんだろう。しかも皆かわいいんだよなあ。
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オイディプス王のお話をちゃんと読んだことはありませんが、悲劇ドラマやの~。
「世界の終わりにたった一人で」はとっても好き。
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「ここではないどこか」シリーズ第2弾。萩尾望都の創造力のすさまじさに圧倒される。「オイディプス」は神話を直球で描いていて、そして感動的だ。この作品は「メッセージ」シリーズでもあり、哀しげで慈愛に満ちたメッセンジャーがここにも現れる。ポーの一族のように時空を超えて。
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シリーズ前作の「山へ行く」が好きだったので期待して読みました。(というより、モー様の新作だったらいつも期待大なのだけど)で・・・表題作の「スフィンクス」は「オイディプス」の新解釈とあったので、ガラッと視点を変えたものなのかなぁ、とちょいと期待しすぎだったかも。「あなたのせいではない」とオイディプスに繰り返す謎の男(もしかして前作の「貴婦人」に出てた人?)と、スフィンクスに乳の張りの悲しみを持たせ、オイディプスに吸ってもらうシーンは嬉しかったけどね。「海の青」のヨハネって、モデルはジュリー?(#^.^#) あの泣きぼくろと垂れ目が素敵だったし、チャラ男に見えて、案外普通の感性を持つ学生だったことにほっ・・・。前作からの生方さんが頻出してくれるのもよかった。まだシリーズはこれからなんでしょうから、全部終わってからトータルで楽しめるものになる予感がします。なんて、誉めてるんだから貶してるんだか、わからない感想になっちゃいましたが、ずっと現役でいてくれているモー様に感謝!という気持ちが一番かなぁ。
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萩尾作品をやや苦手に感じるようになった今日この頃の1冊。どうしてしまったんだろう?と思うけどこの作品も私にはまあまあかな。最終的には生方先生の壮大な人生記みたいになるのだろうか?とするとギリシャ神話の挿話の意味は??どれも水準を超える佳作とは思うけど、なんとなくなじめない自分が残念です。ただ「世界の終わりに・・・」の大津チズの会いたい人は誰もいないというセリフは、彼女の悲しみよりも潔さのようなものを感じ、共感できるような気がする。全て折り合いつけることができたんだろうな、と。(2013年2月4日)
再読 2013年5月18日 おかげさまで「海辺のカフカ」楽しんでおります。
再読 2014年9月3日
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以前「flowers」掲載時に読んで、ん??という感じだったのだけど、シリーズ1を再読したら前よりずっと良かったので、今頃購入。いやー、味わい深いなあ。じわじわと伝わってくるものがある。単独で読んだ時は、この良さがわからなかったのだなあ。
型どおりのわかりやすい人が登場しない。マンガとしては珍しいけれど、現実ってそうだものね。どのお話も閉じていなくて、登場人物と共にどこか知らない場所に投げ出されているような、不思議な読後感だ。
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オイディプス王の話は子供の頃から惹かれていたが、私の親はたとえ神話であろうと禁忌を嫌がる人種だったので、大っぴらに興味を示せず悶々としたものだ。最近eテレの100分de名著に取り上げられ、それを見て多少理解が深まったと思ったが、萩尾望都先生の解釈を読むと、また新たな発見があり益々興味深い。
『世界の終わりにたった1人で』は絶品。SFも好きだけど、人生の機微をここまで深く描けるとは文学真っ青。漫画の域を遥かに超えているなぁとまたしても感じた。