堂場瞬一氏による衝撃的結末が見事な長編ミステリーです!
2020/10/02 09:58
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、「刑事・鳴沢了」シリーズ、「警視庁失踪課・高城賢吾」シリーズ、「アナザーフェイス」シリーズ、「捜査一課・澤村慶司」シリーズなどの話題シリーズ作を次々に発表され、読者を惹きつけてこられた堂場瞬一氏の作品です。同書は、法律事務所を経営する北見貴秋が、薬物依存症の入院療養から戻った日、同級生の服部奈津から、幼馴染の今川出流の死を知らされます。今川は作家としてデビューを飾り、期待されていた矢先の出来事だったのです。彼は本当に自殺したのでしょうか。北見は、死の真相を確かめようと行動を起こします。一方、北見の父の親友だった刑事の藤代もまた、今川の死と北見の行動に疑問を抱いていました。同書は、堂場氏の作風でもある結末に見事な衝撃を読者に与えてくれる長編ミステリー作品です。
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主人公がクスリに手を出してしまった気持ちはまったく共感できませんが作品としては好きな内容でした。この方の別の作品も読んでみたくなりました。
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この人の作品はいい感じのぶあつさなので
ついつい最後の方を先に読んじゃうんだよね〜。
まあそれでももちろん最後まできっちり読ませる力のある作品だと
思います。んん。なんともやりきれない部分もありつつも
自分だったらどうだろうかといろんな人に当てはめて考えてみる
事も。
読み応えはあります。
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10歳の時に同級生4人で河原で遊んでいたときに遭った放火事件。友達が1人死に1人が片手を失う。片手を失った少年が腕を犠牲にしながら2人を救う。それから20数年。片手を失った少年が死んだ。公式には自殺。助けられた一人の少年は、心に鬱屈したものを抱えクスリに溺れていた。薬を抜く病院から退院してきてその事を知る。真実は、自分が殺したのかもしれない?失った2カ月の記憶を取り戻すべく動き始める。高校生の頃の恋人と一緒に助けられた少年が事件に絡んでいる。片腕を差し出した少年は代償として生き残った二人の少年の心を求めていた。なんともやりきれない復讐劇。面白かった。
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警察でも検事でも探偵でもない。弁護士でもない弁護士事務所の元?所長が主人公という筆者にはあまりないパターンのミステリー。ストーリーに若干の無理を感じるのはいつものパターンだけど、さすがに読ませる技量は流石だと思う。
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子供の頃の大事件と、
ヤク中で記憶をなくしてる男という設定は面白いです。
半分くらい読んだ時点で結末がよめてしまったんですけど、
まだ何かあるかも、と思わせたりもして。
が。
読んでる最中、始終イライラしてしまいました。
とりあえず、主人公がうっとおしい。
やることなすこと卑屈というか、もうホント、
いじけてるという形容詞がぴったりで、
何なんだお前は!と思ってしまい。
最後は、物語の象徴たる河で、
綺麗にまとめようとしたのも何だかなぁという感じで。
面白くないわけじゃないんですけど、
ちょっと私には違和感。
☆☆☆ ホシ3つ
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記憶の呪縛というのは本人が思っている以上に強固で、御し難い。
自覚がない事がさらにそれに拍車を掛ける。
『あれがトラウマだ』と口に出来る人もいるが、言葉にして納得しようとしているだけであって、何の解決にもなっていない。
それは傍から見れば滑稽かもしれないが、渦中の人間にとっては人生を狂わしかねない危うさをはらんでいる。
それが小学校くらいの多感な時期、となると何をか況やである。
たった一人の友人に、周りの人間が巻き込まれる形で絡め取られてゆく。
重く遠く、そしてどこか甘い思い出の中にそれは鮮明だ。
死によって解けたかに思えた呪縛はさらに深く強く周りを抱き込む。心がしん、と冷える。
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おもしろかったです。
章のはじまりにある小説と現在の物語との真相がだんだんと色濃くなっていくので、久々に徹夜して読んでしまった。こういう構成はたまに見かけるけど、抜けてるとこが何一つなくて、すげー納得できておもしろかった。
小さいときのトラウマ。今まで生きてきた言い訳。なんだかすごく重かったけれど、だんだんと近づく真相にまたしても影が。それも最後は救いがあってよかった。
人物描写がかなり凝ってて、想像しやすかったんだけど、想像力ありすぎの私には細かすぎたかも。ジャンキーな人っていうのはこうやって更生するんだな。的なことも解った感じ。
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主人公がドラッグ中毒の法律家っていう設定が、もうムードありすぎでしょっていう。あたし、こうゆう暗いサスペンス好きだから面白かったっす。
ただ、出てくる警察がどれもクソでびっくりしました笑。追う者と、追われる者、どちらにもきちんとした魅力があったらもっと満足できたんですけど…
それにしてもこの人、出すスピード速いな。いつぞやの角田氏・恩田氏並。
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かなり面白かったです。
設定も見事だし、展開も見事。堂場さんにはやっぱりこういうのを書いてほしいなぁと思います。イ短調のミステリーってかんじですね(意味不明)。
ストーリーはジャンキーの主人公が自殺したと思われる幼馴染の死因を探っていくっていう話です。
主人公は良い奥さんと可愛い娘のいる幸せな家庭を築いているのですが、仕事が父親の法律事務所を継いでいるのに、司法試験に合格出来ないっていう劣等感からクスリに走ってしまい、ジャンキーになってしまっているという設定です。
ヤク中更生施設から脱走してきたときには親友の葬儀も終わっていて、でもその死因が自殺っていうコトには納得いかず、クスリの誘惑にさらされながら、事実を探っていくっていう話です。
それぞれのキャラクターが魅力的です。
心の弱い主人公も良いし、親友の恋人も良い。欲を言えば、もう一人の親友をもっと描いて欲しかったかな?っていうところです。
もう一つ、父親の親友の刑事も、もうちょっと造形が深ければ良いなぁと思うのですが、それは欲張り過ぎ?
ストーリー展開も主人公のヤク中とノーマルの間を揺れ動くところが、特に良かったです。
ストーリー展開は、この作者の得意技ですからねぇ。
だから堂場舜一、つい買っちゃうんだよなぁ、です。
まだ未読の本ストックしてあるから、また次読むのが楽しみです。
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ノンシリーズ。薬物療養から戻った北見貴秋は、親友の作家・今川が謎の死を遂げたと知る。残された遺作が死の真相を暗示するなか、幼い頃共に遊んだ河原の光景が脳裡をよぎる。哀切のサスペンス というあらすじ。
まずまず読ませます。「僕」で語られる一人称にやや違和感あり。
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人間の弱さやどろどろした醜さを描いたサスペンス。暗い。主人公がドラッグ中毒という時点で明るいわけはないのだが、読んでいてこちらまでだるくなるのは、作者の力量か。
友達に対する嫉妬や屈折した思い。誰にもあるそうした感情が、環境次第では憎しみへと変わる…
ラストが希望を持てるように終わるのでよいが、かなり悲惨。
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子供の頃の事件で友達に命を救われたがために、ずっと頭が上がらず、色々抑圧され、ドラッグにはまってしまい、入院。退院したら、その友達は謎の自殺。ドラッグが抜けきれない中、ドロドロとした背後を洗っていく…
ちょっと暗く、読書体力が要りましたが、読み終えると、なかなか良かった。ドロドロ感が。
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法律事務所長・北見貴秋は、ドラッグ依存症による二ヵ月の入院療養から戻ったその日、幼馴染みの作家・今川が謎の死を遂げたことを知る。自殺か、事故か、それとも…。死の真相を探ろうとする北見の前に、ドラッグによって失われた記憶の壁が立ちはだかる。
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過去の事件も登場人物達の軌跡もメインとなる事件の流れも、いずれもが現実感がなさ過ぎて入り込めない。
堂場作品としては珍しく自分には全く合わないと思いました。