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勉強になります
2019/06/15 04:07
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投稿者:Fortheseventhgeneration - この投稿者のレビュー一覧を見る
教えることの要諦は「いかに教えないか」
つい教えすぎることが、考える主体性を奪っている。
何を教えるかは何を問うか。
シンプルで平凡なことほど、学び教えることの難度は高くなる。
「わかる」の敵、それは「わかったつもり」。
「それ知ってる」という人ほど伸びない。
私たちは想像以上に「わかったつもり」のことを「わかった」と勘違いしている。
わかるということは自分のわからなさを知ること。
「わかったつもり」を「わかる」に変える条件は三つ。優れた材料と良い発問、そして面白い「はてな?」。
「はてな?」と知識は裏と表の相関関係。知識の多い人ほど面白い「はてな?」鋭い問題意識を抱くことができ、それがまた、新しい知識の獲得に繋がる。
その道のプロというのは「見る目」を持っているもの。
門外漢や素人には見えないことがプロの目には見える。彼らは見ることをそのまま知ること、わかることに繋げられる目を持っている。人を教えることの目的もまた、このプロの目を育てるところにある。
「見る」を「よく見る」に進化させるために、色や数など着眼点を示して見る目を深める方向へ誘導する。道具を使う、比べてみる等。見方を変えるように促す。人の目はものごとをいつも目の高さで正面から見ることが多い。視点の角度を変えてあげる。俯瞰したり下から見上げたり、裏側から見たり。視点を変えると全く違う顔を見せることがある。
見習い、手習い。まずしっかり見て目に焼き付ける。
対象をよく正しく見ない限り、手本に近づくことはできない。
現場での経験や行動の機会が増えれば、学ぶことは限りなく「遊び」に近づいていく。
最初に一番面白い部分を持ってきて興味や関心を引き付ける。また、面白く始めるのと同様、「面白く終わる」のも優れた教え方には欠かせない。
長く調べて短く伝える、これが教える時の原則
資料は全て一枚にまとめる。
教える時は短く伝える。形容詞を使わない。主語と述語だけで説明して、形容詞や副詞はできるだけ使わない。幹の部分だけを伝える。
1回の指示で一つの事柄しか伝えない。短く伝えるためには削る、省く技術が必要。選択・省略・凝縮の技術。
板書の上手な人は、必ず的を得た内容の選択や凝縮で最少限度の要点がわかりやすく記されている。核となるものがきちんと書かれていること。それを読み返せば内容・流れが理解できる。何もかも書くのは何も書かないのと同じ。
教わる人の意見の反映のない板書はいくら要領よく書かれていても生きた板書とは言えない。
教えるということは板書を消し終わるまで続いている。
笑いは教わる人を学習好きにする。笑いのない授業は授業じゃない。
笑いは人の集中力を増す働きをする。
教えるという行為は「空気」がするもの。ユーモアや笑いは空気を作る。自分を笑いのネタにする。まず自分から笑う。
何でもかんでもとにかくノートに書く。量から質が生まれる。早く書ける人ほどノートも綺麗なもの。消しごみは使わない。ノートを大胆に使う人は伸びる。
相手の良いところだけを見てやろうと最初から決めてかかれば、その通り良い面がたくさん目についてくる。どんな人にも必ず良いところがある。常に人の「今」を見て、そこに新しさを発見し、驚くことのできる目をもつ。「何か新しいことはないか?」「少しでも前と変わったことはないか?」と目を皿のようにして見る。褒めることは成長を促す。何がどう良かったかを明確にして褒めるべき。
紙の本
教えたいことは教えない
2017/01/31 19:26
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投稿者:でぃー - この投稿者のレビュー一覧を見る
逆説的ではあるが、教えたいことは教えない。
これが最も核心をついた教える上での重要事項である。教えたいことを教師が教えることは単なる知識の伝達である。子どもに発問や教材提示などで働きかけることを通じて、子どもの学ぶ意欲を喚起する。子どもが主体となって学ぶときにこそ、本当の学びが生まれる。授業の在り方の再考につながる一冊
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学ぶ場を提供するPDCA
教えの三部構成 導入→本論→結び
相手の学びスタイル・対人スタイルに合わせて教える。
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(K) 筆者の長年にわたる教師としての経験から編み出した教育法について綴った本。あたりまえと言えばその通りなのだが、人が成長するプロセスは小学生であろうと大人であろうと同じであるところに着目して書かれているところが面白い。実例を交えながら解説していること、そして小学生を教えることを対象にして大人への応用をしていることなど、リアリティのある内容となっていて、教えるということがどういうことなのかがわかりやすい構成になっている。
本書に育成の一般論を求めてはいけない。多くを得ようとすると空振りに終わるが、一つでも良いから新しい視点が得られれば良いと割り切って読むには面白い本だ。
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教師1年目の自分にとって、この本は勉強になることが多く、今後、授業や生徒指導に活かしていきたいと思えるものばかりでした。
元小学校教諭の著者は、「児童・生徒を『追求の鬼』に育て上げることを信条としている」とある通り、良い教え方とは子供に自主的に学習意欲を起こすことだと述べています。
そのためには、
・重要なことだけ少しだけ教える。それも全て教えるのではなく、教え惜しみをして、生徒に「はてな?」を作らせる。
・教師自身が敢えて間違ったことを話し、生徒に「それ、違うよ」と指摘させる。
・発問で生徒の固定概念を崩したり、挑発したりして思考を深めさせる。
・笑いやユーモアは潤滑油。それがない授業は子供たちにとっては「拷問」である。
など、子供たちのやる気を出させる授業、発問や板書の方法、子供への接し方(褒め方、叱り方)が詳しく、また、分かりやすく説明されています。
その中で私が気に入ったフレーズ
「子供と一緒に笑える教師は子供といっしょに歩める教師であり、子供とともに進める教師だ」
子供を上から押さえつけるのではなくて、子供を下から持ち上げることこそが、良い教育なのだということが分かりました。
教師以外でも、教育に携わる人は是非とも読んで頂きたい1冊です。
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残念すぎます。
有田先生の本は大好きです。
でも,この本は
・今までの著書の内容を広く書いてあります
・一般企業に向けたメッセージが弱々しいです
教師に向けた本は名著ぞろいの先生ですが,
この本は,広義の「教え方」について書かれた本とは言いがたいです。
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人に何かを教える立場に立った時、その難しさと自分の力不足に嘆いたことがある人も多いのではないでしょうか。こんなに頑張っているのにどうして分かってくれないのか、どうしてやる気をだしてくれないのか…。
著者は元小学校教師で、教育界ではカリスマ的な存在として知られています。著者の信条は、子どもたちを「追及の鬼」に育てることであり、今その重要性が盛んに叫ばれている「自ら考え、行動する」ことができる子どもたちを数多く輩出してきました。
この本には、そんな著者が今まで研究に研究を重ねて編み出した、教えることの極意がたくさん詰まっています。教師だけでなく一般の社会人の方が読まれることも想定して書かれているため、自分の仕事に生かせることも多いはず。
「教える」ということは、ただ知識を伝達することではないのだ、という当たり前のことを改めて考えさせられ、指導者としての心構えを学ぶことができます。
また、具体的な例が豊富に挙げられているので、すぐに実践できることも多いです。
著者が「教え上手」なため、とても読みやすく分かりやすい本ですよ!ぜひご一読を…。(羽田)
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この本は、教育者にはお勧めの一冊だ。述べられていることは、当たり前かもしれないが、このことに気づいている人はその半分ぐらいであろう。教えるには、「長く調べて短く伝えよ」や「『分かったつもり』を『分かる』へ」という言葉には納得がいく。また、すべてを教えはしないものの、教育には「教え惜しみ」にも限界があり、その程度が大切であり、自ら気付いたかのように誘導する技術も必須である。多くを学べる本んである。
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教えすぎないことyモニタリングの知恵などの技術に関することと人間性に関することをわかりやすく伝えている。それを生かすことができるかどうかは、その人次第。
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◆「考える」ということ
小学校の教室を舞台にした教育本であるが、教員に限らず、物事を教える機会を持つビジネスパーソンや、子育てに苦慮する親に対しても、頭の靄を晴らすエッセンスが詰まった指南本といえる。 目から鱗のヒントが具体的に平易な文章で書かれていることが特長。このあたりにも、「読者に教える(伝える)」という教育に対する著者なりの哲学を垣間見ることができる。 ノートに書き記したノウハウは数多くあるが中でも印象的なフレーズを記します。 どれも深いです。
・何を教えないか
・教え惜しみという技術
・わざと間違え、指摘させる
・挑発の授業、揺さぶりの授業
・1つの既知がたくさんの未知を生む
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著者は,教育界では著名な元社会科の教師です。教育法則化運動にも関わり,数々の実践を著書やビデオで示してくれました。
「授業のネタ」を手に入れることが,授業づくりの7割を占めるという言葉に刺激されてきました。
本書は,出版社を見て分かるように,教育界への著書というよりも,一般的なビジネス書といった感じでまとめられています。
しかし,そこはやはり元小学校教師ですので,さまざまな失敗談や教室での対応の仕方などが織り込まれており,大変読みやすくなっています。
特に,若いころの失敗談には,有田氏もふつうの人だったことがわかって安心します。今の有田氏を作ったのは,その失敗談からシッカリ学んで生かしたことにあることが分かります。
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英語を教える際に当てはめて読んだ。
テーマ学習をしながら、考える力、異文化理解、日本についての理解、セルフエスチームを深める。
単語や文法を機械的に覚えるのではなく、言いたいことがちゃんとある子供を目指したい。
何をしたときに叱るか、自分のなかで物差しをしっかり持つことは意識していたけど、それを子供たちと共有するという考えは目からうろこだった。
どんな子にもいいところがある。
「この子は〇〇のチャンピオン」と必ず何かの一番にする。
減点主義でなく、加点主義で人を見ること。
子供だけじゃない。
周りの人に対しても悪いところを見るのではなく、良いところを見る。
人間誰でも欠陥があるのだから、欠点を見つけようとしたら必ず目につく。
だから、加点主義で。
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【気付き】教え上手は学び上手
自分で学び考えられる人になるコツは2つある。
まず「自分で学ぶ」という心構えを持つこと。
人から教われることは数あれど、人が教えてくれることは少ない。
自分で学びとる姿勢が不可欠。
次に「何でも書くこと」。
加えて、速く自由に書くこと。
とことん書いて書いて書いてるうちに、自分の本当の考えが表れてくる。
【感想】
楽しそうな先生で、私もこういう人から習ってみたかった。
今は、この人が育てたであろう生徒のように、自分自身を考えて生きられる人へ成長させたいと思った。
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小学校教師経験者が、生徒を伸ばすために、如何に考え工夫したか、経験を通したコツの伝授をしてくれる。素材を準備すること。教え過ぎないこと。成功体験を積ませること。良い面を見て誉めて行くこと。ちゃんと叱ること。仕事、子育てに参考になった。
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有田先生の教え方のエッセンスが凝縮された一冊です。若い人にお薦めですし,企業で物を教える仕事をしている人にも参考になる一冊だと思います。