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なんだか変!いったい何が起きてるの?大好きな和おばさんは、愛娘を亡くして大きなショックを受けているはず、だからあたしが力づけなくちゃ。でも、それにしても。―何かがおかしい。澪湖は、その謎を探り始める。失われた記憶と、関係のなかで醸成され増幅される呪詛…著者ならではの軽妙な文体でつづる濃密な物語。
結局、SF物はね~。 パラレルワールドかぁ~。
自分だったらどうだろう?ってちと考えた。
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もいちどあなたにあいたいな…
手に星型の傷を負ったお兄ちゃん。
悪くなかったんですけど、なんだか物足りなかった気がする。
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久々に読んだ新井素子さんの新作。
まず、あの独特の文体にやっぱり戸惑ったかな。
各章が一人称で描かれているためなのか、
説明やツッコミ?の括弧書きがやたらと出てくるところ、
まだるっこしい言い回しになんとなく馴染めなかった。
でも、読み進めるうちに、引き込まれました。
そういうのが気にならなくなって、逆に「あたし」だの
「おたく」だのというあの昔から変わらない呼び方に
なんとも言えない懐かしさを覚えました。
主人公の澪湖、母の陽湖、父の大介、叔母の和(やまと)
各章でそれぞれひとりずつ語る形式で進むこのお話は・・・。
以下、ネタバレがあります。
結婚10年以上経ってやっと授かった娘を生後五ヶ月で
亡くしてしまった和。
そこから大好きな叔母の異変に気づく澪湖は、高校の時の
同級生だったオタクの木塚くんに相談する。
妹の度重なる不幸をみてきた兄の大介は、和がいつからか
多重人格障害になっているのではと心配する。
陽湖だけは2人とは違って、和に対して特別な感情を持っており、心配どころか、どんな状況になっても和を憎んでいるし、恨んでもいた。
和を心配して世話をやく2人を見るにつけ、ますます和への
悪感情が増幅する陽湖。
結局木塚くんは、和の秘密を探り当ててしまう。
和はパラレルワールドトリッパーだった。
いつ自分の周りの人間や出来事がすっかり変わって、昨日とは違う別の世界に飛ばされるかわからない孤独と恐怖が和を一層、寄る辺のない存在にする。
どの世界でも澪湖は和の一番の理解者だけれど、和と澪湖の絆が陽湖を苦しめる。
若くして子供を産んだために働かなければならず、義理の両親に澪湖の養育を任せていたが、義理の両親が面倒をみれなくなり当時高校生だった和が澪湖の面倒を見るようになったことをきっかけに、家族の関係が歪で薄いものになっていく。
私は、大介の視点は必要だったのかな?と思わないでもない。
それはやっぱり、陽湖の叫びが強烈だったから、大介の言い分がどうも薄く思えるから。でも、和の過去を誰かに語らせる必要があっただろうから、やはり大介の語りはストーリに必要かー。
大介は和にとってはいい兄だったかもしれないけれど、陽湖にとっては「卑怯階級の人間」と言わしめるほど、いい夫ではない。
陽湖2を読んで、気の毒に思った。
陽湖1を読んだ時は、なんて勝手な人だろうと思ったけれど、陽湖2を読んだ時には呆然とするほど心をかき乱された。
人間の身勝手さ、傲慢さ、思いやりのなさ、怖さ・・・そして踏ん切りをつけた人間の強さ。
陽湖の語りがとにかく凄まじい。
パラレルワールドトリッパー云々よりも、なんとなく私にとっては陽湖の存在そのものがとにかく強いんだなぁ~。
このお話は8年もかかって書かれており、その間こればかり書いていたわけではないにしても、何度も書いてはボツを繰り返し、もう完成しないじゃないかと思われた作品なんだそう。
なんとなくそういう苦労したであろう部分が垣���見えると共に、一度読んだだけではこの作品の本質や言いたいことをきちんと読み込めない気がする・・・。
読むたびに新しい発見がありそうな、以前に気づかなかったことに気づけたりするような作品なのだろうな、と思います。
またいつか、読み返したいです。
いつか、文庫になったらー(笑)
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新井素子さんといえばコバルト文庫。
確かにコバルト文庫を愛読していた時代には、新井素子も好んで読んでいた。
大人になってから読んだ『チグリスとユーフラテス』が割と面白かったので、”大人向けの新井素子”も良いものだという印象を持っていた。
なので、本作も期待しつつ読み始めたのだけど。
一人称がなんだか読みにくい。
体言止めの多い独特の文体もなんだか疲れてくる。
肝心の内容も、結局何が肝だったのか漠然としていてよくわからない。
同じことがぐるぐると語られていたり、あまりに都合の良い展開になっていたり、台詞がいちいち説明じみていたり。
まあわたしがSFジャンルを読み慣れていないせいもあるのだろうけど。
しかしこの作品ってSFなのか??
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長編はなんと七年ぶり、になるんですね。でも変わらない作者独特の文章が、なんだか懐かしかったりしました。
内容は、ネタバレになってしまうと興趣がそがれるので難しいのですが……「会っているのに会えていない」その絶望的なまでの切なさが、本当に軽いノリのなかでさりげなくだんだんとこもっていくのが、読んでいてつらくもなってきました。どうしようもない、それが「法則」、もしくは「彼女のありかた」なのだから。
陽湖の独白部分は怖かったですね。ありふれた残酷な、身近な現実です。それがわかるからよけいに。
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澪湖は優先座席をゆずりなさいよ!という善意の押し売り女子大生みたいだし、大介は陽湖の怨嗟に気がつかない善意の兄(夫よりも先に兄)で、陽湖の叫びは発言小町と2chの家庭板の濃縮120%ジュースみたいだし、ほんとうにすごく気持ち悪い話なのに、最後のやまとばちゃんの語りが夢みたいにせつなくて、ほんとうにずるい。
木塚くんがありかよ!と思うようなさわやかイケメンオタクだったけど、このひとぐらい爽やかじゃないと読めないかな。
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序盤から読み手をぐいぐい惹きこむ力が強い。
どうなるの?何が起こってるの?とページをめくる手を止められなかった。
有川さんが「幸せなほど恐くなる」と仰っていた意味がわかった気がした。
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箸休めその2
文体に辟易しながらも、ついつい一気に読んでしまいました。わりとどろどろした家族模様が最終的にSFでオチるのが唐突に感じましたが、それもこの人の味というものかもしれない。最初から帯にでも書いててくれればよかったのかしら。はじめからSFのつもりで読めばこの結末にもなっとく…したかなぁ?うーん?
うーん?
家族各人のモノローグでお話が進んでいくんだけども、それぞれの語りが、結末に対してあまり意味をなしていないような…。そしてそれぞれの内面がとてもリアルに思えただけに、それがあんなオチで回収されていいのかよ、と。
ネタバレにならないようにたとえると、積み重ねてきた家族の感情のもつれを延々語り続けていながら、その原因は宇宙人の仕業でした、みたいな。
そのくらいの肩透かし感。
それはもう、読んでるこちら側の問題なのかもしれないけど。
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大学生の澪湖にとって 叔母・和(やまと) 「やまとばちゃん」は実の母よりも慕う大切な存在だった
その彼女の 最愛の娘が 生後わずか7ヶ月で病死してしまう
失意の底にあるだろう彼女を 慰めに行った彼女で家であったのは
確かに叔母なのに どこかが違う・・・
「あたしの やまとばちゃんじゃない」
どこからどう見ても やまとばちゃんなのに 絶対に違う
「なぜ?」
「あたしのやまとばちゃんに もういちどあいたい!」
その思いで真実を探ろうとする澪湖は 高校時代の同級生 木塚くんの協力で 1つの真実にたどり着く
その真実とは・・・
ものすごく 久々に新井素子さんを読みました
中高校時代に大好きで ものすごく一生懸命彼女の作品を追いかけていたんですけど
しばらく 遠ざかってました
でも ものすごく時間がたってるのに 彼女の文章はあいかわらずで なんだか懐かしかったです♪
ストーリーは お得意のSFですが 内容的には ちょい物足りなかった・・・かな?
でも 『新井素子』作品を 堪能できて とても楽しかったです(*^_^*)
巻末に作品がリストが載ってたんですけど 自分が思ってるよりも 未読の作品が少なくてビックリ!
なんとなく遠のいてた気がしましたが 新井さん自身も 昔ほどのペースで新作を発表されてなかったようです(笑)
せっかくなので もう1度追いかけてみたくなりました♪
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澪湖は、その謎を探り始める。失われた記憶と、関係のなかで醸成され増幅される呪詛…著者ならではの軽妙な文体でつづる濃密な物語。
久しぶりに、筆者の本を読みました。
面白いし一気に読めますが、自分がそのときからずいぶんと年をとったからでしょうか?共感できそうで、できなかったです。
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すんごい久しぶりに新井素子らしい本を読んだ気がする。
でも、ちょっと物足りないかなぁ。
やっぱりと言って良いのか分らないけど、いちばんハマってた時期の作品とは微妙に違う。
私も著者も成長したからかな?!
でも、これからも「新井素子」ってだけで読んでしまうんだろうな(笑)
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びみょーネタばれは厳禁となると 一応の最低限のマナーかなりかなりかなり 縛られます ああでも素子さん この超遅筆作家さんの新作長編ですから あとがきを読めばこのお話を生み出すのにどんだけ ご苦労なさったのかがありあり 分ります
一つのSF用語に対する素子さん的解とでも申しましょうか?普通なんだか知んないけれどこういう事あるからで始まる部分のその理由を懇切丁寧にお書きになってる ある意味非常にミクロなお話 そしてえっとお このあとどうなるんだどうすんだ?で終わってるだから所謂 起承転結ではない かなあ 好きか嫌いかと問われれば 難しい・・・あでも秀逸は最終兵器ではないでしょうか こういう最終兵器は私も欲しいなあ ハンサムと言うのもなおよろし
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良くも悪くも素子本。
でも素子さんの本じゃなかったら、最後まで読まなかったかな…。
途中で、ええ?と思いつつ、さらりと楽しく読めた。
さらりと読んだけど、自分が彼女の立場だったら…と思うと、つらいものがある。
読み終わってから、つらつらとそんなことを考えさせられるのも、素子さんの力なのかも。
彼女の本では、一番「おしまいの日」が好き。
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なんかちょっと物足りない感じだった。
ストーリーより、主人公の母親の心のうちが、はたらく親としてわかるだけに怖かったな…
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なんだか変!いったい何が起きてるの?大好きな和おばさんは、愛娘を亡くして大きなショックを受けているはず、だからあたしが力づけなくちゃ。でも、それにしても。—何かがおかしい。澪湖は、その謎を探り始める。失われた記憶と、関係のなかで醸成され増幅される呪詛…著者ならではの軽妙な文体でつづる濃密な物語。