紙の本
永遠の少年のおとうさん
2010/06/13 07:07
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:のはら そらこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「おとうさんはなんだってできるんだぞ!」これは、うちの夫が、息子と遊んでいるとき、よくいう言葉だ。わたしは(はいはい、そうですか)と、内心あきれながら聞いていたのだが、その夫にそっくりのおとうさんがこの作品に登場した。
あっくんのおとうさんは、ときどき帰ってくるのがすごく遅い。次の日、おとうさんは遅くなったわけをあっくんに話してきかせる。そのいいわけ話が4編。小タイトルは4編とも「きのうの夜、おとうさんは、」ではじまり、それぞれ「あなをほっていてたんだよ」「ボートをこいでいたんだよ」「ホームランをうったのさ」「町に春をよんだよ」と続く。
どのいいわけもファンタジー(ほら話ともいう)だ。帰宅途中におとうさんは、誰かに会って、むきになって奮闘し、結果的に誰かの手助けをすることになる。おとうさんのがむしゃらな奮闘ぶりがとても楽しい。おとうさんの手助けは、世界の自然の不思議につながるから、小さな読者の好奇心も満足させるだろう。
おとうさんをがむしゃらに奮闘させるのは、「○○できる?」「○○できないでしょう」という言葉だ。この言葉をきいたとたん、「○○できないかって。だれにむかっていっているんだ?」と、おとうさんの負けん気魂に火がつく。おとうさんはもはや、妻子の待つ家路を急ぐおとうさんではない。ひとりの負けず嫌いの少年だ。なにもかも忘れて、目の前のことに没頭する。
きっとおとうさんは、おとうさんになっても、心の中には永遠の少年がいる。そして息子の前で親然としてふるまいながらも、少年の心がちょこちょこ飛び出してきて、息子の遊び仲間になり、よきライバルにもなっているのだろう。
そのなかにおかあさんの入るすきまはほとんどない。男と男の世界。だからだろう、この本におかあさんはちょっぴり出てくるけれど、影が薄い。
章と章の間には、あっくんがおとうさんと遊んでいる場面が描かれている。あっくんはもちろん、おとうさんも心から楽しそうだ。仲間として真剣に遊んでくれる少年のおとうさんが、男の子は大好きだ。
永遠の少年のおとうさん、帰りが遅くなって息子さんとの時間が足りないと思ったら、ぜひ、この本を読んであげてね。そして、もっともっと忙しくて、そのひまもないおとうさんなら、おかあさん、あなたの出番です。お父さんは仕事をいっぱいしてすごいのよ、といいながら、ぜひ、読んであげてね。
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そうそう、早く帰らなくちゃとは思ってるんだけど、いつものっぴきならない事情で遅くなっちゃうんだよね。このお父さんには、共感することしきり。
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あっくんのおとうさんは、なかなか 帰ってこない日があります。そんなとき、おとうさんはなにをしているのでしょう? じつはね…。 もぐらとあなほり、かみなりの子どもとボートこぎ…。ちょっぴりおっちょこちょいでやさしいおとうさんの、夜の冒険が4つはいっています。
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面白かった!
おとうさんが夜遅く帰ってくる理由がまる分かりです。
絵も素敵でした。
ほんわかしますよ。
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4つのおはなしになってます。
私は3番目のおはなしが好き!
アライグマとホームラン。この話が好みーー!
メタボーーー!!!
星を洗ってるっていうのが好みー!
ちなみに1つ目は、もぐらやミミズと穴掘りで地震とめたよ。
2つ目は、ボートこいで雷さまに会ってたよ。
4つ目は、帽子をおっかけて木に登ってたよ。
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タイトル通りの内容です。おもしろいです。遅く帰ってきた言い訳になってるかどうかは、どうでもいいのかも。
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ちょっとおしゃべりで、ちょっと負けずぎらいのおとうさん。
「そうなんです、じつは星はここにあるんです」
あっくんが眠ってしまった後、おとうさんがしているあることとは…?
毎日いそがしくはたらいていても、とっても家族思いなおとうさんのお話♪
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あっくんのお父さんはなかなか帰ってこない日があります。そんな夜、お父さんは何をしているのでしょう?
お父さんが言うことには・・・穴を掘って、モグラやアリやミミズと一緒にナマズの地震を止めた!とかボートをこいで、雲まで行ってカミナリ小僧と一緒に雨を降らせた!とか、アライグマと一緒に星のホームランを打って、洗った星を天に返した!とか、クマの大切な帽子をひろってあげて、春を呼んできた!とか。
ゆかいなホラ話のお父さん。あっくんとも遊ぼうね、とつながるのがいい。
はたこうしろうの絵もいい!
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ねえ。きみの おとうさんが よる おそく
かえってきた わけについて かんがえて みたこと ある?
ひょっとしたら とんでもない りゆうが
かくされていたり するかも。
すっとんじゃいそうな きそうてんがいな いいわけ(?)が
こんなの あったら おもしろいよなあ。って きみの そうぞうりょくに
ひを つける かも しれないぞ。
ついでに、このほんの なかで まいかい おとうさんが
とうじょうする どうぶつたちに まんまと のせられる シーン。
「おれに ○○が できないだって?! やって やろうじゃあないか!!」
という ノリが わがやでも だいひっと したっけ。
2010年の野間児童文芸賞受賞作品。
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こんなユーモアたっぷりのほらを幼い息子に聞かせてあげられるお父さん
なんてすてきでしょう!
サラリーマンのおとうさん、大冒険です
現実のあっくんとの暮らしのイラスト、あったかでほっこりさせてくれます
今日は「父の日」
ぴったり!です(逆かな)
≪ 明日また お話してね 遊んでね ≫
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タイトルに惹かれて。
おとうさんの帰りが遅くなった理由が知りたくて読んでみた。
微笑ましくていいなぁ。
こんなおとうさんいたらいいなぁ。
こんなおとうさんになる人と結婚したい。
はた こうしろうさんの挿絵も可愛らしくていいかんじ。
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この本、めっちゃおもしろいです!
題名に惹かれて図書館で借りたこの本。
題名の通り、おとうさんが前日に遅く帰った訳(言い訳?笑)をおもしろおかしくて、ちょっぴり温かい話で綴ります。
話すのはおとうさんだけなのに、普段の仲の良い親子の姿が目に浮かぶような楽しいお話達。全部で4つのお話が入っていますので、4日間に分けて読んであげるのも楽しみが増えそうですね♪
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すごく面白い絵本を見つけてしまいました!
ホホホホホ。
もともと、はたこうしろうさんの
細くてやさしいイラストも好き。
この絵本、いつもいつも遅くにならないと帰ってこないお父さんが
子どもにユーモアを交えて楽しい話をします。
たとえばこんな感じ。
穴を掘って地底の湖でナマズを見つけた
春を呼ぶ帽子を追いかけていた
ボートを漕いでカミナリの子どもを助けた。。。。。。。
決してこれはうそつきではないですよ。
この手の話は、ある年齢になれば子どもも
わかっていながら、話のおもしろさに
ついつい聞き入ってしまう、みたいなものでしょうか?
帰りが遅いお父さんは周りにいませんか?
是非、この絵本はそんな方に読んで欲しいかも。
待っている家族も、
パパ遅いーーーーってつまらない顔しているより
今日は、どんな事してるのかなぁってワクワク待てる方がいいですよね。
って、言いつつ。
酔っ払ってかえってきて
お酒オバケを退治したーとか言っても、笑ってくれないかもしれないけど。。
仕事?お付き合い?
byえみママ
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子供達にせがまれて読み聞かせ始めたのですが。
面白すぎて父が熱中(T_T)
子供が熟睡しても読み続けちゃいました。
会社から帰りが遅くなった理由を面白くお話してくれます。
いいなあ。なかが良い家族が思い浮かびます。
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寝てしまったあっくんに、おとうさんが、どうしておそくなったか?話す。短編4章。
挿絵が物語の説明を良く果たしているが、一部、メタボと言われたお父さんは、挿絵ではスリムです。章の終わりに。翌日、あっくんと約束を果たして遊んでいるかのような絵も温かくて良かった。
(大人の)読書会で賛否の分かれる本でした。
モグラ達と穴を掘って、ナマズが暴れないようにしてきたとか、カミナリ様の子を空に送ってきたとか…、お父さんのファンタジーなのですが、それが良いという人と、「あほくさ」と思う人。
私は後者。なんでだろう?「お父さんのラッパ話」瀬田貞二著 の方が良かったと思う。
私は昭和の人間なので、お父さんが得意な事をして、こんなに凄い事してきたんだぞ!とか、あっくんが大好きなんだよアピールされても、冷める…。というのと、文章の言葉が良くない。
「〇〇出来るかだって?だれにむかっていっているんだ?」という、毎回出てくるセリフももう少し違う表現にならなかったか?ともかく、私は、子供には読まないです。読むなら、小学生中学年以上。