紙の本
円熟味あふれる
2022/10/01 21:28
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
終活に終われる男女が、過去の写真から引き寄せられていく大人の恋愛小説です。夕暮れ時の改札口で、半世紀の時を越えて想いを伝えるシーンが圧巻でした。
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日経の書評を読んで買ったのですが、期待し過ぎたのかな…主人公が好意を寄せた女性の最後の決断には仕方ないと思う反面、現実的で、小説で描くにはつまらない結末と思った。
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最近ミステリーとかばかり読んでいたから、久々に格調高い文章に出会ったという感じ。
ひらがな打ちのメールに主人公の素直な思いをうまく表していると思う。
育ってきたぶどうの苗を植え変えなきゃいけないと思いつつ、いつまでも先送りする部分もうまい。
ただ主人公は自分の気持ちばかりを押し付けて、あまりに自分勝手かと・・・
いや、恋って本来そういうもの?
なんというか、いい年して恋に恋してるという感じ。
自分の父親がもし将来こんな風になったら、すごくイヤだ。
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70代の男女の淡い?恋愛模様、どうということのないような物語を格調高い文章が支えているような気がする。
これといった目新しさはないと思うが、どこか惹かれてしまう物語であると思う。
また黒井千次さんの本を読んでみようと思った。
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70代の男女の純愛物語。
誰しもに訪れる「老い」。その全てが哀しいとはもちろん思わないが、それを見て見ぬふりにはできないのだな、と感じさせられた。
淡々と進む物語の中、凛とした格調高い文章に、漂う空気が澄んでくるようだった。
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70歳を過ぎてもこんなに素敵な恋が出来るのなら、年をとるのも悪くないな。人生の行き止まりを意識し始めるころに思い出す人がいるってのもいい。でもやっとお互いに心の中の何かが動き出したのだからもう一歩踏み出してもよかったのに、と思う。周りの目や財産やそういう色んな問題を考えるとそうそう軽はずみなことは出来ないのかな。うむ、色々考えさせられるなぁ。とりあえず長生きしようかねぇ。
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ちょっと期待外れだった。
おじいちゃんが携帯を掌の中にじっと握りしめている姿はほのぼのとしたものも感じたけどね。
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今住む我が家にある数多の物も、将来自分が亡き後を思えば、家族に必要ない物、或いは見せたくないものは始末したくなるだろう。元気に老いた場合を描いても、生活はできるだけスリムにしておきたいだろう。そこは共感できるが、ストーリーの顛末は、作者も主人公も、やっぱりいくつになっても男は男だねぇ〜、といった感じ。やれやれ。
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主人公の浩平は古希を過ぎた男。妻に先立たれ、未来のない行き止まり感に苛(さいな)まれている。古いトランクを片付けているとき、大学時代に同じゼミだった重子の写真を見つける。一度だけ唇を重ねたことがある。
年齢を重ねることは寂しい。しかしこんな恋愛もできると思えば、希望がある。高齢化とは、行き止まりに向かっているのではなく、重子に再会した時の「途中だよ、長い長い途中だよ」という浩平の言葉通りなのだろう。タイトルは別れの際、重子が「私に見えるように、(手を)大きく振ってね」と浩平に頼むことに由来しているが、作者が同世代の読者に贈るエールなのだ。
***レビュー・書評より***
カミさんと二人だけの生活だけどいずれ何年か後には・・・・ こんなことを考える齢にちかずいたけどまだまだ元気で生きている今を大事にしよう。
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妻に先立たれ、時折様子を伺いにくる娘がいて、長く一人暮らしをしている浩平。
70代に差し掛かり、残された人生の時間もあと残りわずかという、行き止まりを意識するようになってから
ふと学生時代の重子の存在を思い出すのと同時に、偶然再会することができた。
道で拾い持ち帰った葡萄の枝が、思いもよらず生命力を吹き返したけれど、
鉢を植え替えてからは、やはりうまくいくわけもなく
進展するかと思った重子との関係も、あっけなく途切れてしまった。
老い。
そこには老いしかない。
短めで読みやすい。
老人の気持ちが、ちょっとわかった。
しかし老人の接吻とか、おえーって思うことしか、ない)^o^(
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自分が独り生きるようになったら、きっと何かの苗を植えたくなるだろうな。
行き止りと思える人生に、何かを、先があるものを、見たくなるのではないか。
自分がいなくなった、その後に残る何か。
ちょうど両親と同じ年齢の主人公なのだが、何故か親ではなく、自分の老後の姿を想像しながら読み進めた。
どんな毎日が待っているのだろう。
若い頃の思い出の品を捨てられずにとっておくのだろうか。
行き止まりに気が詰まる日々なのだろうか。
ときめく思いは再び訪れるのだろうか。
「春の道標」の際に待ち焦がれた手紙はメールに代わったが、ドキドキする気持ちはあの少年と変わりない。
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