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森まゆみ『東京ひがし案内』(2010)を読む。
著者は地域雑誌『谷中・根津・千駄木』を1984年創刊。
2009年の終刊まで編集人を務める。
谷根千(やねせん)と人が呼ぶようになった地域を
森は慈しむ。
水道橋、お茶の水、小川町から始まって、
三ノ輪、あらかわ遊園、町屋まで。
人が歩く速度で東京の東側を楽しむための副読本である。
必要な情報をすばやく取り出すガイドブックとは違って、
森は町を語りながら歴史、文学に寄り道していく。
目的地までやみくもに急ぐのでなく、
寄り道を楽しむ心のゆとりをときに持つこと。
それは頭で考える以上に日々にうるおいを与えてくれる
と森はつぶやくように教えてくれる。
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http://blog.livedoor.jp/masahino123/archives/65728976.html
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とりあえず、森まゆみの本を見かけたら、買っている。
これは2009年あたりまでの、東京東部(といっても、銀座日本橋辺りが一番東か?)の街の様子の記録。
東京育ちの筆者ならではの文章。
内澤洵子のイラスト、川原理子(筆者の娘)の地図も、ほのぼのしていていい感じ。
ただ、やはり土地勘がないと内容に入りにくい。
地図があっても、いちいちめくり戻して確認するのも億劫だ。
地図も、道と建物しか表示されないシンプルなもの。
高低差などが全くつかめず、土地がどのようにしてそのような街になったのかを想像するよすがに乏しい。
東京は、土地が自然の姿をしていない。
どこが台地で、どこが谷、どこが川や海を埋め立てたのか・・・東京東部の古い街こそ、そういう土地の来歴が比較的たどりやすいのに。
時代とともに変わってしまう上物だけでは、ちょっともったいない。
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本の中で東京散歩。
いえ、そのうち、この本持って東京散歩したい。
知っている場所も少々あり。
森さんは本当に、どこでも知ってるんだなあ、と思ってしまう。
文章も大人の文体。
楽しみました。