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無名ライターの書いたGoogle評論とは一線を画する重厚な内容。Google誕生から現在までの軌跡、既存メディアとの関係など、Googleの抱えているほぼ全ての問題に光を当てている。勉強になるいい本。
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文中でセコイア・キャピタルのマイケル・モリッツがグーグルを評して「人間が作り上げたサービスで、最も普及しているもの」と賞賛しているが、著作権を巡る論争や携帯、OS業界への進出などをみるにつけ、無邪気な傲慢さも目立ち始めてきた。著者はこれを、グーグルという会社はエンジニアの会社で、人々の感情への無理解が根底にあるという。情報は無料で、必要な費用は広告でまかなう、というネット企業のビジネスモデルは今後も続くのだろうか?アドセンスのような行動ターゲティングの手法がますます精緻化される中で、今後も消費者は無料サービスや値引きと引き換えに、喜んで広告主に個人情報を差し出していくのだろうか?凡百のグーグル本に比べ、本書は圧倒的な量の取材の上にかかれており、グーグルのダークサイドの記載、ネット企業によるマーケティング手法への批判もキレがよい。■不可能という言葉に、健全な疑いを持とう■重要なのは成長だ。ロケットに乗ってしまえば、すべてはおのずと解決するんだ■すべての取引の中心に位置する、広告というシステムのOSだ
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どちらかと言えばグーグルを批判的な視点で書かれた内容。グーグルほど優れたビジネスモデルと理念を持ちながら自由な風土を持つ企業は珍しいが、考えてみればエンジニアという特殊な人種だらけの会社内部に歪みが出てくることも想像に難しくはない。でもグーグルはすごい。
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原題はGOOGLED the end of the world as we know it.
ニューヨーカーの記者が、グーグルの成り立ちだけでなく、時に批判的意見も交えつつ、グーグル化された社会(が原題の訳?)について濃密に書き上げた本。あとthe end of〜の副題は、おそらくR.E.M.の「世界が終わる日」のサビが元ネタ?
2009年に書かれたからこそ、ダビデとゴリアテのように描かれたグーグルではなく、大きくなり一つの権威となったグーグル、社会の価値を破壊していくグーグルの姿が描かれている。
グーグルが既存のメディア、広告会社、エンタメコンテンツ業界、携帯電話業界の脅威となっていく姿を読むことで、その脅威が現実にどのような影響を及ぼしうるか、つまり今後の社会がどうなっていくかを考えることができる。
Facebookの巨大化により、インターネットに変動が起きている今、改めてとてもためになった。
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Googleの成り立ちが興味深かった。創業者2人の信念と行動に感服。傲慢不遜でいいんじゃないの。著者はどちらかというと、Googleに批判的な書きっぷりだが、ゆえに客観的な視点で読み応えあり。
本の大半は電子書籍で読まれるようになる。その根拠は「便利だから」「人間は易きに流れるものさ。楽なことほど、もっとやりたいと思うんだ。」…と言っているのは、ジェフ・ベゾス。
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グーグルで「グーグル プライバシー 侵害」と検索すると、ストリートビューとかバズとかの個別問題が出てくるが、「google privacy invasion」と検索すると、上位の方に「グーグルが情報を集めていること」への懸念記事が出てくる。米国の一流の経済ライターが膨大な取材を経てまとめた分厚い本書。その分厚さの相当な部分をなぜ「プライバシーへの懸念」問題に費やしたのか、それにはまず米国と日本では問題の捉え方が違うことを知る必要があるだろう。
今や検索でグーグルに適う者はいない。ソーシャルメディアではわからないが、総じてマイクロソフトよりも優位に立っているのは間違いない。そうするとグーグルはネット上にいる我々を知ることができる。この人はアマゾンで本買って、2チャン見て、エロサイト見たんだな、と把握できるわけだ。
それは最適な広告を提供するためだ、とグーグルは言う。3人の創業者との数度にわたるインタビューを経て、筆者は経営者に悪意がないことを保証している。当面はそこを信じていくしかなさそうだ。
もう一つ、筆者が紙幅を割いたテーマが既存メディアの凋落。テレビも映画も音楽も新聞も雑誌も、ネットの進化により打撃を蒙っている。それはグーグルのせいだと声高に批判しても、我々のようなクオリティを確保はできないと脅しても、ユーザーの支持を得ることはもうない。
果たして、群衆の英知が高給取りのマスコミを乗り越えるのか。その命題を、ニュースを知りたくてツイッターのTLを繰ったり、ポップスの新曲を歌いたくてユーチューブのカラオケ投稿を聴いたりしながら、自分でも考えてみる。答えはまだ出ない。
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Googleの誕生から成長と、その周りを取り巻く状況について詳細に書かれた一冊。技術的な側面よりも業界話やビジネス面における記述が大部分を占めるのが特徴的。
著者のGoogle社内外それぞれ100回を超えるインタビューに加え、しっかりとした調査によってかなり綿密でボリュームのある一冊に仕上がっている。500ページ超とサラっと読むには少し困難だが(なので評価をひとつ下げた)インターネット市場最も成功を収めた会社は一体何をして何を変えたのかについて理解するのに十分なボリュームがある。
著者本人がジャーナリストという事もあってか、Googleとメディア企業とのやり取りについてはかなり読み応えのある内容であり、今後のメディアに行く末について著者からの示唆もふんだんに散りばめられている。
Googleだけでなく昨今のネットを取り巻くメディア論について興味が有る人は読んでおいて損の無い一冊だろう。
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グーグルが既存のネット業界だけに留まらず、産業界や社会の構造をいかに変え破壊していき、また破壊する可能性を秘めているかについて論ずる。特に検索やyoutubeがその変革をせまるのは著作権についての認識である。すべての情報を検索することができるようにするのがグーグルの理念である。そこには表に出ているものは、すべて無料で知ることが出来るという考え方である。これはテレビ、新聞、マスコミ、出版業界、映画界など著作権で稼いでいるもの全てへの宣戦布告である。
グーグルはこの挑戦を理論的な攻撃に重心を置くのではなく、検索というパワーでもって既成事実的に著作権を無意味化しようとする。またこれはグーグルだけの挑戦ではなくてP2Pやウィニーなどでデジタルコンテンツが容易にファイル交換できるようになっているという大きな現実をも同時に考える必要があるだろう。
どんなに法的に、倫理的に著作権の既得権者がその不法性を訴えたところでそれは津波の前の抗いに等しく、その実質的な意味を失っている。グーグルはいわばその現象の一つに過ぎないと言うことも出来る。
著作権既得権者は今までの保護された地位に安穏とすること無く、あらたな付加価値を追求する必要があるだろう。デジタル化できない価値とは何かを考える時期に来ている。
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いまや飛ぶ鳥を落とす勢いのGoogle。
その創立から、今に到るまでの経過を、ラリー・ペイジ、セルゲイ・ブリン、エリック・シュミットらへのインタビューを繰り返しながら、再構成している。最近は、あまりメディア対応しないラリー・ペイジやセルゲイ・ブリンへも直接話しを聞いていることが非常に興味深い。
創業当時は「一体何時になったら黒字になるんだ?」と言われていたGoogleが、あれよあれとと言う間に超高収益誇る企業に成長していくさまは非常に興味深い。
「邪悪になるな」と言う言葉が、Googleの企業テーマで有ることは有名な話である。これは、その当時(今もだが)IT業界のガリバーであったマイクロソフトに対しての、強烈な皮肉の意味合いもあったわけだが、自身がIT業界のガリバーとなってしまった今、「邪悪になるな」の企業テーマが守られているのか、今一度、Googleは見つめ直して欲しい。
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google礼賛でないとはいうものの、読む人によってはgoogleの神話と感じる人もいるかもしれない。
無料食堂の話はうらやましかった。
「邪悪になってはいけない」という建前は、すでに崩壊しているかもしれない。
コーチになるべく生まれて来た男:キャンベル
「コーチの経験から学んだのは、敵より小さくてスピードも遅ければ、おしまいということさ」
不透明で閉鎖的な集団だとのことなので
chrome, androidの展開が読めない。
ユーチューブ、著作権、中国など、課題が山積していて、邪悪でないことを保証するような透明な構造がすでにないかもしれない
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GOOGLED:The end of the world as we know it.
最高の検索エンジンを創る。
最も重要なのはユーザエクスペリエンス。
GOOGLEはポータルサイトではない。
トップページには広告は載せない。
デザインより効率。
何の変哲もない字体に茶目っ気のある色をつけたロゴ。
ウエッブ上のリンクの記録からウエッブ全体の海図をつくる。
検索の1/4はポルノ関連。それを避けるクッキーで無用なトラフィックを減らす。
コストパークリック方式。
マイクロソフト対策でアンドロイドOSを創る。
創始者のブリンとペイジの年齢は若いが経験は長い。
若いときから考えてきたから。
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久しぶりに二回目読んだ
Googleについてもっと詳しい説明をしてる本はあるが、主要メンバーの性格、雰囲気はよく出ています
個人的には今やYahooを率いるマリッサがちょくちょく出ているのが感慨深い
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世間知らずとは、愚かさと恐ろしさの表裏一体。世の中に栄枯盛衰数あれど、これだけ世界から注目されてる企業も珍しい。
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草創期からgoogle好きな私にとって、とても満足な一冊でした。
googleがもたらしたイノベーションのジレンマ。独占的となっていくことへの危険。googleの体質変化。どれも大変興味深かったです。
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創業者のメンタリティ、企業の成功のプロセス....など、色々なエッセンスが取り込まれた秘録です。
創業者の二人のこと、あまり存じ上げなかったので、面白く拝見しました。創業者が若くて、周りをみず無茶をしたと書かれています。彼らは、障害を見ずに、まずは当然自分の考えが正しいはずだ...というところから始まるのですね。楽観性はアントレプレナーには必須のキャラクターだとずっときいてきましたが、その意味を改めて感じました。
また、記者であるケン・オーレッタ氏の著作なので、新聞、テレビなどの旧メディアとの関係がこれだけ深くかかれているのでしょうか。破壊的イノベーションとは何かということを見るよい事例であると感じました。
時折耳にしてきた色々なこと、例えばプライバシーの問題なども、この本を通して読むことで、流れを理解したのは面白かったです。