紙の本
最後まで手を伸ばす
2010/06/12 09:49
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
宇宙にまで物語が及んだこともあったけれど、最後に戻ってくるのは身近なところ。星弓軋人と柚島香奈子のお話です。柚島にまつわるある秘密のせいで、最強メンバー達を欠いた星弓家の人々が次々と災難に見舞われ、香奈子は遠くへ去っていこうとします。
そこで軋人に訪れる最後のチャンス。また昔と同じ様に、自分の側から大切な人がいなくなるのを黙ってみているしかないのか?あるいは違う結果を導くことができるのか?
スマートではないけれど、無駄に思える足掻きを繰り返してでも、二度と後悔しないように最後まで手を伸ばす軋人の姿は格好よいものだと思う。
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軋人かっけぇ。香奈子がデレた(ちょっとだけ)。返す返すも最終巻なのが惜しい。でもいい終わり方でした。ヒーローものはやっぱりヒロインを助けるのが王道ですよね。どのキャラも味があって読んでて楽しいシリーズでした。家族や人とのつながりの素晴らしさをあらためて教えてくれた作品でした。短編集とか出たらいいなぁ。
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2010/06/10
⇒中古待ち
⇒まんだらけ 315円
最終巻!
まー、最初の巻からどんどんと尻すぼんでる感はあったけど
とりあえず終了を迎えたようでなにより。
さめださんの次の作品に期待です。
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“「ねぇ」
香奈子は足を止めた。「ちゃんと家まで送るから勘弁してくれよ……」とぼやきながら前を歩く軋人の背中に声をかけた。
「あん?」
軋人が振り向いた。
さっきより、距離が、少し離れた。十二月の冷たい風が頬を刺し、ざあっと枯葉を散らして二人の間を吹き抜けた。
「どうしたよ?」
ふっと軋人が笑みをこぼした。その口から白い吐息が漏れる。
「もし――」
「うん?」
「もしね……」
私が明日、突然目の前からいなくなったら、どうする?
何かの冗談のように、幻のように、今まで一緒にいた時間がまるで嘘だったとでもいうように、突然目の前から呆気なく消えてなくなってしまったらどうする?私の両親のように。
その時は、どうする?
(悲しんでくれたりとか、してくれるのかな?)
「もし……なんだってんだよ?何かあるなら言えって。今さら変な遠慮するような仲じゃねえだろが」
それって、どんな仲なの?
というのは、甘えた質問だろうか。
今さら、私たちってどういう関係なの?なんて。
いつまでこんな関係でいるの?なんて。
いずれ終わる関係なのに。”
特殊な能力を持って産まれた星弓家の子供たちは、世界を守るために日夜がんばっている。
星という名の大きな世界から――個人のちっぽけな世界までもを。
世界平和最終巻。
この物語が終わってしまうのはちょっと悲しい。
一人一人にスポットを当ててきたこのシリーズ。
最後を締めるのは、香奈子の問題。香奈子の――世界。
そして、軋人自身の世界。
あぁ、なんというか、軋人かっこいい。生き様が、その考え方が、すごくかっこいい。
“まあ、いいさ。こうなったらもう腹ぁくくったほうがいい。この空の上にいる冷たい誰かさんは、これからも常人にはない特殊な能力を持つ俺たちになかなかにしんどい雑用を押しつけてくるのだろう。小は小悪党の退治から、大はこの星、世界の存亡に関するものまで。
もしかしたらその中で、空の上の冷たい誰かさんは俺の大切なものをまた奪い取ろうとするかもしれない。でも大丈夫だ。きっと、いや、絶対に俺はそれを守り通してみせる。
なんたって、その大切なもの自身がまた、俺をすぐそばで助けてくれるんだからな。
しんどかろうが危険だろうが、神様の雑用ぐらいチャチャッと楽勝に手っ取り早く片づけてやろうじゃねえか。それがたとえ、世界の平和がかかっているとかご大層なものでもだ。
でも――
「早く行こ。お兄ちゃん」
ようやく俺と香奈子を解放して前を歩いていた美智乃が振り返る。
「おう」
「早く行くわよ。軋人」
すぐそば、隣を歩く香奈子が俺を見上げる。俺は驚きながらも、ふっと笑った。
「ああ、わかってる」
でも――その大きな世界の平和のなかに、今の俺のこの、最高に幸せな小さな世界が含まれていたっていいだろう?”
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2010 6/18読了。丸善丸の内本店で購入。
シリーズ完結編にふさわしい、タイトルどおりの、世界の危機もなければ世界の敵も出てこない、軋人にとって一番大切なものを手放さないための物語。
これで最後は惜しいけど、橋本さんの新シリーズにも期待。
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軋人め、てめー幸せになれよ!
最終巻だし!ハッピーエンドだし!
なんだか、もう終わっちゃったとか実感わかない!
なんだかんだで、軋人目線のところ、ぐっときた
なんだって、人が寝てるときにの場面で・・・っ!
ThanX!
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完結でした。
予想されるラストであり、ホッとするラストでもありました。
身内話ではじまり、みんなが物語の間に成長した分だけ大きくなった身内話で終わりました。
あんな伏線そういえば、あったっけ、と思い出そうとしましたが思い出せなかった。
星弓さんちは、男は尻に敷かれて、女は尻に敷くんだなと思いました。
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特殊な能力を持つ星弓家の長男軋人の奔走(笑)も今回が最終回。
最後は、このシリーズらしい、大団円でした。
いつも地球の危機やら世界の平和たらに関わりながら、そういう大上段にではなく、大切な家族の危機のために体を張ってきた軋人。
今回は最後らしく、星弓家の危機と、一番大切な香奈子を助けるために、いつも通り、ぼろぼろになりながら頑張った。
うん。こう言うところ、ほんとにいいなあ。
軋人の姉弟がやられていくところは、息が詰まるような焦燥感を感じ、
香奈子を引き留めようとするところは、ぐっと胸に来るものがあり、
そして、そのストレートな告白の場面は、胸が温かくなって、最後の開放感に満足した。
ほんと、いい、最終巻でした。
作者に感謝したいシリーズだ。
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最後はやっぱり二人の話。
なんだかんだで最後まで読んだのは、毎回家族のだれかを主役に据えて、それぞれの過去や現在の問題を交えつつ、きちんと成長や解決を描いてくれたからだと思います。
性格ががらりと変わるような変化はせずに、ちょっとだけ大人になったり、大切なものを知ったり確認したりして、それぞれの一歩を踏み出しているんだよなあ。
そこがすごく好きでした。
派手さや上手さはないけど(そうしようと努力してる形跡はうかがえるけどw)、読めば心が温かくなるシリーズ。
自分もにぎやかな姉や妹や弟がいる、星弓家みたいな家族に生まれたかったなあとか思っちゃいます。
最後はみんなでハッピーエンド。お疲れ様でした。
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10 完結
ありきたりの設定を上手く活用していたのに、最後はくっつくとか王道で少しがっかり。
お兄様が出てくるのは良かった。
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正直、途中中だるみしたなぁとは思っていましたが、まぁ綺麗にまとまったのではないでしょうか。今巻はちょっと尺が足りていない、詰め込みすぎな気はしましたが、最終的にイイモノがみれたので満足です。デレるの遅いって。
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まさかこんなにいい話になるとは、思っても見なかった。 さめだ小判さんの絵でジャケ買い下も同然だったけど良かった!