紙の本
統合失調症、当事者と家族の葛藤を描く。
2010/06/20 04:01
12人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まむ - この投稿者のレビュー一覧を見る
2008年に『わが家の母はビョーキです』で「統合失調症」を真正面から
取り上げ、描いたコミックエッセイの続編。
「2」は、前作で描けなかった統合失調症の当事者(お母ちゃん)と、
その娘である著者(ユキさん)とその夫(タキさん)との同居生活を
描いている。
ユキさんは結婚するとき、タキさんに「母のビョーキ」のことを
どう伝えようか煩悶していたが、結局伝えきれずに同居生活をスタート
させる。
もし、お母ちゃんの「ビョーキのこと」を伝えたら、タキさんは恐れて、
離婚になるかもしれないと悶々とした日々を過ごすユキさん。
ユキさんは、お母ちゃんに、タキさんの前では「症状」が現れても
「元気なフリ」をしてほしいと頼む。
そんな生活も齟齬をきたしてしまうのだが、、、
「2」では、統合失調症という病気をオープンにするか、クローズに
するかということもひとつの大きなテーマになっている。
また、統合失調症の「再発」ということも大きなテーマとなっている。
前作では、描けなかった当事者と家族の葛藤もテーマとなっている。
僕は統合失調症の当事者として、参考にもなったが、物語としても
感動し泣いてしまった。
当事者と家族にも読んで欲しいが、「統合失調症って何?」という
人にも是非読んで欲しい好著である。
紙の本
統合失調症の患者さんの家族向け
2015/01/28 17:41
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kimi - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本は統合失調症という精神疾患を抱える患者さんの家族(娘さん)の実体験を家族自身が漫画で表現しています。闘病生活を送る患者さんの家族向けの漫画として、統合失調症に限らず、さまざまな病気を抱える患者さんの家族が読んでも参考になる内容と言えます。肉親に疾病がある場合、その子どもが抱える苦悩ははかりしれません。その中で娘さんがいろいろな人達の助けを借りて、病気に対しての理解を深め、希望ある人生を送られている姿に勇気付けられます。
紙の本
家族の葛藤
2021/06/21 16:47
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とも - この投稿者のレビュー一覧を見る
統合失調症の家族の葛藤がしっかりと描かれていて、読んでいて切なくなった。
なかなか難しい問題。
理解が進むといいですね…
紙の本
家族の絆?
2019/07/27 02:04
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:きりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
こういったメンタル系の病の場合、家族のサポートの重要性が問われるのですが……他人ならまず縁切りされちゃいますよね、家族だけどうしてこんなに縛られないといけないんだろう。
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病気一般に対する「夫」の対応って理解の無いケースを主に見てるから、旦那さんの姿に「こんな人いるんや…」て希望を頂いた。すげーなー
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何事にも、一緒に、と言ってくれる、
夫・タキさん。
スゴい心の持ち主。こんなに包み込んでくれる人、いるんだな。
家族って、人って、こうやって
支え、支えられて生きているんだなぁと
病気とか関係無しにそう思った。
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異例のベストセラーとなった話題作から1年半をかけて、ついに完成! 一番大切な人だから、一番大切な過去を話せなかった・・・。家族の絆と統合失調症の再発防止を鮮やかに描く最新刊。
(「BOOK」データベースより)
第1冊目は、統合失調症という病気のこと、早期発見・早期治療が有効なことを中心に描いていたように思う。そして今回は「家族の絆」がテーマ。
病気を患っている本人が辛いのはもちろんのこと、それを幼い頃から間近で見てきた著者だって辛い思いをしてきた。それでも実の親だもの。切り捨てることなんてできない。
とは言っても、ずっと一緒だと思うと「縛られている」「自由がない」という気持ちも湧いてくることもあるんじゃないかな。そして、そう思った自分を責める。そんな日々を送ってきたんじゃないかな。
統合失調症を患っているお母さんだって、自分の病気を隠そうと必死だった。だって、カミングアウトしたら友人がみんな去ってしまったっていう悲しいことを経験しているんだ。自分が酷い状態になっているときのことを知ったら、誰しもが去っていく。そんな風に思って、隠してきたんじゃないかな。
でも、著者のダンナさんであるタキさんは違った。
最初は著者であるユキさんもタキさんには本当のことを打ち明けられなかったんだ。だって、母親とダンナさん、どっちかを選択せざるを得ない状況になるかもしれないんだもの。でも、タキさんはお母さんを怖がったりしなかった。「本当のお母ちゃんを知ってるから、怖くない」。そう言ったんだ。
長年一緒に暮らしてきた2人。お母さんとユキさん。たぶん、周りのお母さんへの目をとても気にしていたんだと思う。それによってお母さんが傷つくことも多くて、結果として症状が悪化することもあるから。病気のマイナス面が大きく心に刻み込まれていた2人。それはストレスも溜まる。ユキさんも1人だけで抱え込んでしまってた時間が長すぎて、誰にも相談できなかった時間が長すぎて、考え方が固まってしまった部分もあったんじゃないかな。
そこにフワ~っと現れてくれたのがタキさん。彼はとても柔軟な考え方を持った人。ユキさんにもいろんな「気づき」を与えてくれた。お母さんへのより適切な接し方。ほんの少しの気配りなんだけれど、ずっと一緒にいたユキさんは心の余裕がなかったんだと思う。それはユキさんが気配り下手ということではなくて、長い間お母さんと一緒にいたからこそ気づくことができなかったんじゃないかな。こうなったときはこうするんだっていう習慣みたいなものがついてしまっていた。別の視点から見ることができなくなっていたんだと思う。
一番よい薬は一緒にいる人からの本物の優しさかもしれないね。自分がいてもいいんだっていう安心感。お薬をたくさん飲んでも、入院しても、自分の存在を認めてもらえなかったら治らない。
心の病気は難しいけれど、人との絆が最終的なお薬になるような気がする。
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ビョーキの母持ちで、同居してくれる伴侶。うらやましいと思いました。主人公の強さと魅力なんだと思います。続きも読みたいです。
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前作では、さらっと書かれていた著者の結婚後の旦那さんと著者と著者のお母さんの3人の統合失調症に対しての接し方や取り組みに対する内容をより詳細に記した本。
旦那さんがいかに、著者と著者の母親にいい影響を及ぼし、支えとなっているか本作を通じて実感することができます。
なんか、素直に、読んでて家族っていいなと思いました。これはお薦めです。
久しぶりの★5つ。ちなみにアマゾンのレビューも非常に高いです。ほぼ5点満点。何気なく手に取った一冊としては、大当たりでした。
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病気のことだけでなく、家族についても学ばせてもらいました。
まさにタイトル通り[家族の絆]です。
タキさんのような素敵な人に出会えたのは、ユキさんとお母様が一生懸命生きてきた結果だと思います。
このような病気を抱えた人が、もっともっと生きやすい世界になれば…と願わずにはいられません。
そんな世界を作る第一歩として、この本で正しい知識を身につけることができて良かったです。
家族や友人、自分がいつ患ってもおかしくない病気。
これからも学んでいきたいと思います。
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小6の長男が、読んでる途中途中で、
「このタキさんいい人やね。」
「タキさん優しいね。」
と何度も何度も言ってくる。
「そうやね、こういう人がホントのいい男やね。」
と返しました。
タキさん、人として尊敬です。
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娘と婿に支えられ、療養できるこの母。
統合失調症は、千差万別の症状だから、正解の治療法は無いのよね
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(人格高潔イケメンお金持ちという意味ではなく、そこんちにぴったりという意味で)理想的なお婿さんがやって来て、統合失調症のお母さんは義理の息子と同居することになりました。
ビョーキの母と暮らすのに、やっといいペースをつかんできた娘でしたが、母親のビョーキのことを夫に話せぬまま、自分一人で何とかしようとキリキリ舞いに・・・・。
結局一家は協力して、一家のペースを作ることが出来るのですが、家族は困難を分かち合うもの(=迷惑をかけあうもの)という認識に光明があるような気がします。
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リアルで迫力があるよ、この話は。
ヤバいカンジや、家族のイラだちや、やり場のない怒りや悲しみ、そういったものが、ビンビンに伝わってくる。
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前作を読んだ方は今作もぜひ読んでほしい。
しっかりと勉強されているし、役に立つ対応もとてもたくさんのっていると感じる。
宣言ボードは普通の生活でも役立ちそう笑
ユキさんとタキさんの対応力はすごいなと思う。
これからもお元気で。