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紙の本
しっかり昆虫の一生が観察できる絵本シリーズ。
2010/10/10 16:40
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
昆虫の生態がとても丁寧に描かれた絵本のシリーズです。この巻はチョウ。
表紙の成虫も、羽の模様も手を抜かずにきちんと描き込まれています。そして意外と毛深い胴体。しなやかに曲がって蜜を吸っている口吻も良くわかります。行動の描写も的確。質感もとてもよく出ています。脱皮したてで頭でっかちな幼虫の、しわしわで濡れたような皮膚。じっくり見た事がなければ描けないでしょう。お尻の先にまだ残っている古い黒い皮の薄い感じもわかります。
旧版は40年以上も前とのこと。その頃は動物行動学もまだ日本では耳新しい学問分野だったと思います。標本のようでない、生きた姿を描いた本にしたい。著者がせっせと独自に観察し、描き溜めた絵は、欲をいえば植物の描き方がちょっと強いかな(表紙の花でもわかるかも)とは思いますが、その活き活きとした姿は写真とは違った良さです。
羽化して最初の頃にクモの巣にひっかけた痕が、そのあとのチョウにもずっとあるのが御愛嬌でもあるのですが、これは写真ではなかなかできない表現ですね。
旧版も図書館にあったのでみてみました。絵はほとんど同じですが、文章は新版では全部ひらがなになり、記述も削って少し簡単になっています。このほうが、じっくり絵をみるのには確かによいかもしれません。対象が「小学校初級ー中級」から「幼児から」と変わっていますが、よく観察できるようになってからこの絵をみると、また違うところに気づいたりするよさもあるし、大人でも鑑賞できる絵だと思います。
身近な昆虫の生きている姿をしっかりみることのできる、どんな季節にも、昆虫を楽しむことができる素敵な絵本シリーズです。
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