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西巷説百物語 みんなのレビュー

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みんなのレビュー113件

みんなの評価4.2

評価内訳

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紙の本

どうもこのお話に限って言えば、片手落ちかな、っていう感がするんです。ま、常識的には林蔵や又市の意外なものの見方が、真実である、っていうことになるんですが、読みながら、それって結局は一方の意見だけをよしとしているんじゃないか、真相は人の数だけあるんじゃないのか、なんて思えてくるんです。ま、そこまでヨムのはやり過ぎなんでしょうけど・・・

2011/03/10 23:51

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

久しぶりの『巷説百物語』、今回は西国篇です。カバーは相変わらずいいです。こうやって古い木版画を見ていると、水木しげるは本当によく過去の絵本などを研究していたんだな、と思います。私などは、一見、水木の書き下ろしか、と思い、次に読んだばかりの別冊太陽 北斎決定版を思い出して、もしかして若き日の北斎? なんて思ったりしました。本には、カバー・中扉裏 絵本百物語 桃山人 金花堂/天保十二年、装丁 片岡忠彦とあります。

ちなみに『絵本百物語』の著者は桃山人ですが、挿絵の画師は竹原春泉、大坂の絵師で風俗・人物画を得意とし、「二十四輩順拝図会(ずえ)」「東海道名所図会」「胡蝶の夢」などの挿絵を書いたそうで、寛政-文化(1789-1818)の人だそうです。ちなみに北斎は宝暦-嘉永(1760-1849)。竹原春泉の一生を完全に呑みこんでいます。おそるべし北斎・・・

早速内容ですが、まずはカバー折り返しには
           *
大阪随一の版元にして、実は上方の裏仕事の元締めである
一文字屋仁蔵の元には、数々の因縁話が持ち込まれる。
いずれも一筋縄ではいかぬそれらの筋道を
心づくしの仕掛けで通してやるのは、
あの又市の悪友にして腐れ縁の、靄船(もやふね)の林蔵。
二ツ名通り、死人が操る亡者船さながらの口先三寸の嘘船で
それと知れぬ間に彼らを彼岸へと――連れて行く。

「これで終いの金毘羅さんや――」
           *
となっています。あっさり読むと、これでこのシリーズは終了、ということなのかな、なんて思います。早速、目録(目次ではないところがいい)にしたがって、各話の初出と簡単な内容紹介をしておきましょう。

「桂男」(「怪」vol.0023 平成19年8月刊):身一つで大坂に流れてきて、一代で財を築いた商人、杵乃字屋剛右衛門の一人娘に縁談が舞い込んだ。相手は尾張の城島屋という大店の次男坊。決まれば杵乃字屋に婿入りすることになる。縁談を進めるか否か悩む剛右衛門に、大番頭の儀助は、城島屋は悪辣な手段で乗っ取りを繰り返してきた店だと諫言する。それを聞いた剛右衛門が下した結論とは……!

「遺言幽霊 水乞幽霊」(「怪」vol.0024 平成20年2月刊):若旦那の貫蔵が目を覚ますと、見知らぬ男が顔を覗き込んでくる。兄の死も、父親の死も忘れた男は・・・

「鍛冶が嬶」(「怪」vol.0025 平成20年8月刊):土佐の佐喜浜で刀鍛冶をしている助四郎が一文字屋に持ち込んだのは、自分の女房が入れ替わってしまった、笑わなくなってしまったという話・・・

「夜楽屋」(「怪」vol.0026 平成21年4月刊):豊二郎が操る塩治判官の首が壊れた。思いだされるのは八年前の事件。夜中の楽屋で先代が人形に殺された・・・

「溝出」(「怪」vol.0027 平成21年7月刊):流行り病で封鎖された村では、住民の半分が亡くなった。人々を救ったのは昔、追放された寛三郎。それから10年、そろそろ供養をしてはという声に・・・

「豆狸」(「怪」vol.0028 平成21年11月刊):山中に出るという小さな狸に似た豆狸、酒造りの神にも似た小僧が表れて毎日、酒を買っていく、代金はいつの間にか葉っぱに・・・

「野狐」(書き下ろし):野干のお栄が持ちかけて来たのは、妹の妙を騙して殺すことになった男を自分の前に連れてくることと、その指示を出した男を殺すこと・・・

各話とも「壱」から「参」か「肆(し)」までの章に、後日談というか謎解きともいえる「後」がついた構成となっています。

なんていうか、スッキリしないんです。いえ、話は綺麗にまとまっていて、それは肯ける。でも、林蔵や又市がそんなにエライか? って思うんです。俺は検察だぞ、俺が悪いと決めたら、絶対に浮かばれないからな、っていうような驕りを感じる。本当に検察の主張は正しいのか、小沢一郎は悪いのか。どうも一方的視点で話をされると、なんだお前ら、って思うんですね。

ま、それも京極の狙いであるのかもしれません。悪人には悪人なりの苦悩が、事情がある。両方の側から見てみよう、って。でも、普通はそう読まないで、林蔵の側で見ちゃうんでしょう。そこがイヤなんです。今までの話もこんなに苦かった? 救いがなかった? 笑えなかった? そんなことばかりが脳裏を過ぎりました。そういえば『数えずの井戸』にも救いがなかったなあ・・・

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2010/07/28 20:51

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