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痛くて悲しくて強い感じ。中々重い内容です。
3人の女性がとにかく美しかった。
海外の小説が苦手なせいか、ところどころ目がすべる部分も。
文字量はちょうど良かったです。
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イヴが魅力的です。
クラリッサとフランとイヴの関係は愛にあふれてます。
そして周りには哀しい出来事ばかりが。。
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重く、悲しく、つらい物語であった。
原題「WOMAN」がまさに作者の意図するテーマであろう。
作品のレベルは相当に高く、
つらい、つらいと思いながらも、
放り出す事も出来ずに最後まで読み切った。
なんでそんな事するの?
なんで今そこへ行くの?
という、自分で自分を窮地に陥らせる突込みどころもあるのだが、
ミステリというより良質な文芸作品を読んだという感想。
ところで、ロメインのその後はどうなったのだろう。
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ストーリー、構成そのものはシンプルで、弱者たる女が苦境に立ちながらも活路を開くべく踏ん張る…、という古今東西を問わず普遍的なテーマは、おそらくどの読者にとってもスッと解りやすいものだと思う。
惜しむらくはリーダビリティを貶めてしまっている和訳。
訳者が達人であったならば、もっと感動は増していたかもしれない。
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男性は楽しめないかと思いました。ちょっと淡々とした展開で、もう少しサスペンス要素が欲しかった。ドキュメンタリーっぽく、苦手。
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これぞシスターフッド小説、と呼びたい。どんなに愛する男たちとも分かち合えない痛みによって結ばれた絆だけを支えに、過酷な人生を誇り高く生き抜く女たちの姿がせつなく凛々しい。フランの墓に刻まれた文字に、思わず目頭が熱くなる。
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アメリカの貧困家庭に聾者として生まれついた少女・イブ。彼女と、やがて彼女の庇護者となる女性・フランの運命を描いた1作。
心の奥のどこかにあるものに直接語りかけてくるような作品だった。
イブが殺人を犯すまで(とその後)を描いているのだけど、ミステリと言う範疇では収まらないように思う。
静かに豊かな表現でもって語られるこの作品は「感動」なんて一言で片付けられない。確かに痛いけど、読んでよかった。
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出会う人に手当たり次第に薦めたい。人の勇気とは何かを知ることができる。女に生まれ、聾者に生まれ、暴力をふるう父親の元に生まれ、苦しむ母親の元に生まれ、それでも彼女は生き抜く。ひとりではなく。姉妹と、友と、母と、もう一人の「母」と。誰かに救われ、誰かを救う。誰かから生まれ、誰かを生み出す。それが物理的な意味でなくとも。
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性別、障害、人種などで弱い立場に置かれた人々の強さと絆を淡々と静かに描いた作品。ミステリー性は弱いが、込められたテーマは多岐にわたっていて読ませる。原題の "Woman" がとても効いているのに訳題に生かされていないのが残念。
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年末のこのミスで2位だったので期待して読んだけど、ベトナム戦争の頃の人種差別がまだ残っているアメリカで生きる女性たちの物語だ。それなりに面白いけれど、これはミステリーとは言わないと思う。
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薬の売人の娘である聾者イブを軸に、女たちの生き様を描いた本作。
護られる存在であったj彼女が、時を経て護る存在になる。ブロンクスの移ろいを背景に、心の機微が色彩豊かに描かれる。
思わせぶりなプロローグからすると、この作品はミステリのように思わざるを得ないが、謎めいた展開があるわけではない。薬の売人である父親に虐げられたイブが、大人になり、自分を頼る少女のミミ(彼女の父親も薬の売人である)とともに自分の人生を切り開くという単純明快な物語である。
むき出しの心の叫びが胸を打つ、深い余韻に浸れる傑作だ。
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アメリカが、まだベトナムに介入していた時代のブロンクス、暴力や犯罪とともに生きるチンピラ男と無能であることですべてをやり過ごそうとした女、二人の間に生まれた聾者の少女。そして、この少女の成長を助け不条理と戦う女性。 映画などでこんな時代のアメリカを多く見ている所為か、かなりのスピードで読めてしまいます。聾者の少女のたくましさや物語の帰結は、アメリカ的かも。
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育った環境が殺人を余儀なくさせる、「永遠の仔」を思わせる素晴らしい作品でした。このミス2位だったんですが、これはミステリとは言わないですよね。日本語訳も素晴らしい!「神は銃弾」と同じ人とは思えない。
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すばらしい。
聾唖者の少女と60年代アメリカの貧困社会でおこる、悲しみの連鎖。サスペンス。
その背景と物語が感動的。
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ニューヨークのブロンクスが舞台。ここは今でも治安が悪い地域らしい。激しく恐ろしい描写の数々に、ニューヨークの暗闇の世界が表現されているようだった。
その中で、強く生きる三人の女性が登場する。原題の TROIS FEMMES (THREE WOMEN) の方が、この本の伝えたいことをより的確に表しているように思う。女性は創造者であり、保護者であり、かつ破壊者でもある。男性の力を借りずに、たくましく生きていく、そんな女性を描く著者は、実は女性なのでは?と思った。サウスブロンクス生まれというぐらいしか、あまりプライベートが明かされていないが。