電子書籍
外国で暮らす日本人の挫折と成功
2016/08/17 04:09
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:プロビデンス - この投稿者のレビュー一覧を見る
パリで仕事をしながら成功している人たちの軌跡。挫折もあり人間的なエピソードで、また登場人物もみなさん面白い方々なので、読んでいて元気もでるのだが、なにか物悲しいものもあった。それはところどころに現れる著者の心の状態か。また、例外的ではあるとおもうが、夭折された方が、当時の悩みを抱えた状態で登場しているためか。それなりにさらさらとかかれているところがやや物足りないので4点。
紙の本
みんなちがってみんないい
2018/01/16 22:12
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る
パリで自分の生き方を模索する日本人10人のルポ。
花屋・料理人・国連職員等々、十人十色の生き方があって自分の人生について考え直したくなります。「みんな違ってみんないい」を体現した人達が自分の人生について話す様はかっこいいなと素直に思えました。人と話したくなる作品です。
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『情熱大陸』・・・みたいな本だった。
自分の好きなことをして生活できるほど幸せなことはないんだなーと思った。
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ドキュメンタリーだけど『プロ論』みたいな感じじゃなくて、筆者の文体がベタベタしてなくてイイ。
元気がない時に読むと元気が回復します!
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面白い!
「どういう人生もありなんだよ。」
「あなたはどう生きる?」
という内容。
「パリで メシを 食う。」
っていう書名から、グルメ本的な感じかと思っていたのですが、
実際は、パリに住んでる10人の生活の軌跡を1冊の小説にしてくれいています。
舞台は、みんなの憧れ、パリ。
でも、みんながみんな絶対パリに行きたいから行ったというわけでもなく、パリにこだわっているわけでもない。
「幸せ以外は全て失った」
「日常は決して、平凡という意味ではない」
自分の人生、どうしようかな―と考えさせてくれる1冊です。
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装丁: AD 西ノ宮範昭 デザイン 山形まり (ON)
装画: つちやようすけ
写真: 神部シュン
目次
16区―厨房の熱気をもう一度 三つ星レストランを目指した料理人
1区―ハッピーエンドはこれから “不法占拠”アトリエで自由になったアーティスト 5区―愛のある街角を写したい 路上のドラマを切り取るカメラマン
1&11区―自分の城が欲しかった 先手必勝、オペラ座に漫画喫茶を開いた起業家 8区―小道で見つけたオートクチュール工房 手仕事に情熱を燃やす女性テーラー 11区―バスティーユ広場の終わらない夜 ファッションの最先端で「一瞬」に生きるスタイリスト
18区―フランス・サーカス界に起こった旋風 孤高のヨーヨー・アーティスト
7区―手のひらには仕事が残った 恋に仕事に突っ走る国連職員
17区―モンマルトルのふもとからフランス全土へ 三度海を渡った鍼灸師
7&16区―いつも花のある風景を 家族とアフリカと哲学を愛する花屋
http://www.move-move.com/new/blog.php?itemid=426
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パリで暮らす日本人が紹介する、美味しいモノの話。
かとおもいきや。
波瀾万丈な人生物語がずらり。
「パリでメシを食う」とは、
「パリで生活していくこと=生きていくということ」
という意味だったんですねぇ。。。
それにしても、どの人のプロフィールをひもといても、
十分2時間モノになりそうなくらい、ドラマチックだけれど、
添えられているポートレイト写真の表情がすばらしくて
しあわせになる。
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ヨーヨーの世界チャンピョン日本人少年
誰にでも好かれる街角カメラマン
果てしなく優秀だけどダメ男を好きになるキャリアウーマン
漫画喫茶をパリで開く夫婦の話
etc.
透き通るような文章が散見される。
もっと本を出して欲しい。
ヨーヨーの世界チャンピョン君は大丈夫だろうか。
人の弱さ・強さ・しなやかさがあたたかく描かれている。
素敵。
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2010/09/22読了。
著者の御主人から戴いて。
パリに渡り、パリで飯を食う=生活する日本人10人に、著者がインタビューし、その半生をまとめたノンフィクション。対象となったのは、有名人ではなく、料理人、国連職員、花屋、漫画喫茶経営者など、所謂フツーの人々。
今の自分が薄っぺらく感じられるようなサクセスストーリー集でもなく、こう生きるのが正解とロールモデルを押し付ける熱苦しさもなく、いい塩梅に、ちょっと俺も頑張ってみちゃおうかな、と思える作品。
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みんな素敵だなと思った。生きているって感じがひしひしと伝わってきた。私も本当にやりたいことを見つけたい。
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パリで生活する日本人のお話。
登場する人々が皆、良い意味で泥くさく、逞しい。
世界のどの都市でもなく、期間限定でもなく、パリに住み、これからも暮らしていく日本人。
憧れます。
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外国で生きる日本人の物語。
自分の知らないところで自分の知らない人生の時間が流れて行く。
皆素敵。
キラキラしてる。
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パリに暮らす10人の日本人を紹介した本である。
パリは多くの日本人にとって憧れの街だ。何しろ地球の反対側のこの街の、シンボルであるエッフェル塔を模した商品をそこかしこで売っているぐらいなのだから。毎年たくさんの日本人が旅行でこの街を訪れ、留学や駐在でこの街に暮らしている日本人も多い。しかしこの本で紹介されているのはそういった人々とは異なる、本物の”パリの住人”たちである。
三ツ星レストランで働いた女性料理人、芸術の最先端で絵を描く女性アーティスト、ヨーロッパ中を飛び回るプロのカメラマン、オペラ座の前に漫画喫茶を開いた男性、オートクチュールを作る女性テーラー、パリコレでも活躍する男性スタイリスト、サーカスで活躍するヨーヨー・アーティスト、夢はお嫁さんだったはずの女性国連職員、だまされてもめげない鍼灸師、凱旋門近くに店を構える花屋。
パリは人種のるつぼの街だ。しかしお隣のイギリスが移民を積極的に受け入れてきたのに対し、フランスはそれを制限してきた。多くの制約があり、外国人がこの街で職を得る事は簡単ではない。われわれのイメージに反して、現実のパリは意外によそ者を受け入れたがらない保守的な一面を持っている。
その街で、本書の10人は与えられたのではなく自らこの街に自分の居場所を”創った”。彼らこそまさに”借り暮らし”ではなく本物の”パリの住人”である。本書はそんな”パリの住人”たる日本人たちの、ここに至るまでの半生を時間をかけてじっくり訊きだしている。
10人の”パリの住人”にはこの街に恋焦がれ、あこがれてやってきた人もいれば、めぐり巡って、期せずしてやってきた人もいる。どちらにせよ、多くの人はこの街のイメージと現実のギャップを経験している。さまざまな面で日本のほうが「快適」で、それに比べるとパリでは理不尽なことも多い。しかしそういうパリのあまり良くない一面も、一面でしかない。
日本は「快適」だ。しかしそれは単純な型にはまった生き方を求める。型にはまっていれば「快適」だが、そのレールから外れようものならとたんに生きにくくなる。しかしパリではみんな好き勝手に暮らしている。「フランス人は行間を読むなんてまどろっこしいことはしない。思ったことはズバッと口に出すし、人前で起こることも、怒鳴ることも、そして愛しているということもためらわない」からだ。でもその方がずっと人間臭いし自然だと思う。そう、パリは「快適」ではないかもしれないけれど、ありのままでいることを認められた街なのだ。
だからこの街の住人となった登場人物たちは、みな日本で言えば型にははまっていない人たちだ。しかしみんな自分のしたいことをしている。楽しく暮らしている。型を外れることで、シンプルに生きられるようだ。それを”自由”というのだろうが、そこに至るまで、この人たちは誰ひとりとして一筋縄の人生ではなかった。スタイリストのメガネくんは言う。その仕事が自分に合ってるかどうかなんてすぐには分からない。いくら才能があってもある程度続けてみないとわからない、と。「楽しく生きるにもいろいろ努力が必要だし、壁にぶち当たる���ともある」のだ。
パリの人々は型なんかないから、自分の求める物を自由に求められる。だから生活はシンプルでゆったりと暮らしているように見える。だが自由にゆったりと暮らすことは、けして上昇することをあきらめることを意味しない。パリの芸術の最先端にいる日本人女性は、恋人や友人たちとゆっくりとした時間を過ごし、好きな絵を描いて自由に暮らしている。一方で彼女は人は上昇する為に生きていくのだと、「絵」について大きな夢を抱いている。ゆったり自由に暮らすことと、上昇や夢といった野心は共存できるのだ。「日常は決して平凡という意味ではない」。
型の沿って生きていれば「快適」だし、「安定」した生活をおくれる。そこから外れれば不安定になるし、困難にぶつかることもたくさんある。だが「快適」の中にいてはけして得ることが出来ないようなものを手にする可能性もあるのだ。人はどう生きてもいい。「時間やお金に縛られながらも、安定して生きるのも一生。サクレ・クール寺院を眺めながら、好きなことをして生きるのも一生」である。
本書で印象だったことばに、カメラマンのシュンさんの「子育ては実験だった」というのがある。だが本書を読んでいたら「人生が実験」なのかもしれないと思った。人間が生きていくうえで毎日積み重ねていくことが出来るものがあるとしたら「記憶と経験」だけだ。人生どうなるか分からない。だったら型なんか無視して、いろいろ試行錯誤して、いろんな「記憶と経験」を積み重ねたほうが、思わぬうれしい結果を得られるかもしれない。
ノーベル賞を受賞した日本人も言っていたもの、若者よ、日本の「快適」さから抜け出せ、ってね。
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著者の落ち着いた愛情あふれる温かい視点が心地好い。
非現実のようで現実的で、自分の足元をしっかり見ていこうという自信が沸いてくる一冊です。
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題名からするとまるでグルメ本のようだが、全く違う。パリで生活する仕事をしている日本人を取材してまとめた本である。10人の日本人を取り上げているが、10人十色。しかしどの人も個性的で自分を確立していると感じた。パリの魅力と共に10人が皆、魅力的。みんなこれからもがんばって1!と素直に思った。