電子書籍
どんな人生もありと教えてくれる
2022/11/08 09:20
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投稿者:emma chan - この投稿者のレビュー一覧を見る
どんな人生もあり。
正解なんてないことを教えてくれる。いろんな人の生き方を知れてサラリーマである自分の視野の狭さを感じる。
パリに飛び込んだ人たちは必ずしも完璧な計画をもって渡仏しているわけではなく、自分が何やりたいんだ?という自問自答の向き合いややりたいことへひたすらと行動する原動力を持っていると感じました。
刺激的な本で読んでいて楽しくて勇気をもらいました!
紙の本
人は皆それぞれ
2020/02/01 20:28
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kochimi - この投稿者のレビュー一覧を見る
紹介されている10人の方々には
面白いくらい共通点がなくて、
パリでメシを食っている理由も手段も目的も
皆それぞれで、
現代と現実をライトに切り取った
とても興味深いドキュメンタリーでした。
電子書籍
みんな違ってみんないい
2016/11/28 18:34
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たいこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルから食べ物関連の話かと思いきや、パリで暮らす日本人達の現在と過去を綴ったドキュメンタリーでした。淡々としているけれど、何度もふと涙ぐみそうになったり、ぐっと励まされたり。それは、私自身が、生真面目で空気を読む実に日本人的な気質でありながらも、自由と一人が好きな性質も持ち合わせており、日本で生きる閉塞感を常に感じているせいかもしれません。日本人は、清潔で規律正しく我慢強く、そこが魅力でもありますが、基本的に本音を呑み込んで生きており、それ故に人を許すことも人から許されることも下手な面があると思います。そんな生活の中で疲れた時にこの本を読むと、日本を飛び出し、全く異なる環境で奮闘しながらも穏やかに生きる人々の姿に深い憧憬と安堵を覚えます。
何事も長所と短所は紙一重、必ずしもパリでの生活が日本での生活よりも優れているというわけではありません。逆に、彼らが日本での生活からの脱落者というわけでもありません。日本から飛び出し、パリを選んだ理由も、その土地への想いの深さも様々です。
それでも、人にはそれぞれ自分らしく生きられる土地がこの世界中のどこかにあり、それは必ずしも生まれ育った土地ではないのだということを実感しました。
今後も何度も繰り返し読みたい作品です。
紙の本
グルメのガイドブックではありません。色々な人生のア・ラ・カルト。
2011/02/04 21:23
9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:きゃべつちょうちょ - この投稿者のレビュー一覧を見る
生き方に、正解とかレシピというものは存在しないのだなぁと
改めて思う。
幸せとか成功とかいう言葉の意味も
個人によってそれぞれ違うものなのだろう。
この本は、パリで働きパリに生きる人々のレポート。
フローリスト、カメラマン、テーラー、スタイリスト、
鍼灸師、漫画喫茶のオーナーなど、10人の日本人のお話。
著者が各自にインタビューして綴ったものだが、
シーンの切り取り方や感情の掬い上げ方にぐっとくる。
著者は、取材した人と同じ位置に立ちながらも
着かず離れずの絶妙な緊張感をキープしている。
そこから伝わってくるのは、
話を聞かせてくれた人に対する誠実さだ。
はっきりいってこの10人の話を知ったからどうということはない。
ましてや参考になどならないし、著者はそれを望んでいない。
なんのお手本もなしに、自分自身の内面の声だけを頼りに
パリへ渡り、できることを見つけて生きている。
ただ、そのことに感動するのだ。
登場する10人は、みんなどこかゆったりとしている。
もちろん仕事は忙しいのだろうし、
外国で仕事をするところに行き着くまで紆余曲折。
「パリでメシを食う」ことは生半可なことじゃないだろう。
いろんなことに失望し、試され、迷い、自分しか頼れない。
それでも、ガツガツ、キュウキュウとしたところがないのだ。
大切なものがわかっていて、それを本当に大切にしているのだろう。
がむしゃらにではなく、パリという街でごく自然に呼吸ができる人たち。
彼らの物語はまた明日へと続いていく。
著者の、いい意味での気負いのなさが魅力だ。
淡々とした中にもぬくもりの感じられる文章に
惹き込まれ、ほろりとさせられる。
読み終わったあとのあの素敵な感じは、うまく表現できない。
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『情熱大陸』・・・みたいな本だった。
自分の好きなことをして生活できるほど幸せなことはないんだなーと思った。
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ドキュメンタリーだけど『プロ論』みたいな感じじゃなくて、筆者の文体がベタベタしてなくてイイ。
元気がない時に読むと元気が回復します!
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面白い!
「どういう人生もありなんだよ。」
「あなたはどう生きる?」
という内容。
「パリで メシを 食う。」
っていう書名から、グルメ本的な感じかと思っていたのですが、
実際は、パリに住んでる10人の生活の軌跡を1冊の小説にしてくれいています。
舞台は、みんなの憧れ、パリ。
でも、みんながみんな絶対パリに行きたいから行ったというわけでもなく、パリにこだわっているわけでもない。
「幸せ以外は全て失った」
「日常は決して、平凡という意味ではない」
自分の人生、どうしようかな―と考えさせてくれる1冊です。
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装丁: AD 西ノ宮範昭 デザイン 山形まり (ON)
装画: つちやようすけ
写真: 神部シュン
目次
16区―厨房の熱気をもう一度 三つ星レストランを目指した料理人
1区―ハッピーエンドはこれから “不法占拠”アトリエで自由になったアーティスト 5区―愛のある街角を写したい 路上のドラマを切り取るカメラマン
1&11区―自分の城が欲しかった 先手必勝、オペラ座に漫画喫茶を開いた起業家 8区―小道で見つけたオートクチュール工房 手仕事に情熱を燃やす女性テーラー 11区―バスティーユ広場の終わらない夜 ファッションの最先端で「一瞬」に生きるスタイリスト
18区―フランス・サーカス界に起こった旋風 孤高のヨーヨー・アーティスト
7区―手のひらには仕事が残った 恋に仕事に突っ走る国連職員
17区―モンマルトルのふもとからフランス全土へ 三度海を渡った鍼灸師
7&16区―いつも花のある風景を 家族とアフリカと哲学を愛する花屋
http://www.move-move.com/new/blog.php?itemid=426
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パリで暮らす日本人が紹介する、美味しいモノの話。
かとおもいきや。
波瀾万丈な人生物語がずらり。
「パリでメシを食う」とは、
「パリで生活していくこと=生きていくということ」
という意味だったんですねぇ。。。
それにしても、どの人のプロフィールをひもといても、
十分2時間モノになりそうなくらい、ドラマチックだけれど、
添えられているポートレイト写真の表情がすばらしくて
しあわせになる。
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ヨーヨーの世界チャンピョン日本人少年
誰にでも好かれる街角カメラマン
果てしなく優秀だけどダメ男を好きになるキャリアウーマン
漫画喫茶をパリで開く夫婦の話
etc.
透き通るような文章が散見される。
もっと本を出して欲しい。
ヨーヨーの世界チャンピョン君は大丈夫だろうか。
人の弱さ・強さ・しなやかさがあたたかく描かれている。
素敵。
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2010/09/22読了。
著者の御主人から戴いて。
パリに渡り、パリで飯を食う=生活する日本人10人に、著者がインタビューし、その半生をまとめたノンフィクション。対象となったのは、有名人ではなく、料理人、国連職員、花屋、漫画喫茶経営者など、所謂フツーの人々。
今の自分が薄っぺらく感じられるようなサクセスストーリー集でもなく、こう生きるのが正解とロールモデルを押し付ける熱苦しさもなく、いい塩梅に、ちょっと俺も頑張ってみちゃおうかな、と思える作品。
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みんな素敵だなと思った。生きているって感じがひしひしと伝わってきた。私も本当にやりたいことを見つけたい。
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パリで生活する日本人のお話。
登場する人々が皆、良い意味で泥くさく、逞しい。
世界のどの都市でもなく、期間限定でもなく、パリに住み、これからも暮らしていく日本人。
憧れます。
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外国で生きる日本人の物語。
自分の知らないところで自分の知らない人生の時間が流れて行く。
皆素敵。
キラキラしてる。
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パリに暮らす10人の日本人を紹介した本である。
パリは多くの日本人にとって憧れの街だ。何しろ地球の反対側のこの街の、シンボルであるエッフェル塔を模した商品をそこかしこで売っているぐらいなのだから。毎年たくさんの日本人が旅行でこの街を訪れ、留学や駐在でこの街に暮らしている日本人も多い。しかしこの本で紹介されているのはそういった人々とは異なる、本物の”パリの住人”たちである。
三ツ星レストランで働いた女性料理人、芸術の最先端で絵を描く女性アーティスト、ヨーロッパ中を飛び回るプロのカメラマン、オペラ座の前に漫画喫茶を開いた男性、オートクチュールを作る女性テーラー、パリコレでも活躍する男性スタイリスト、サーカスで活躍するヨーヨー・アーティスト、夢はお嫁さんだったはずの女性国連職員、だまされてもめげない鍼灸師、凱旋門近くに店を構える花屋。
パリは人種のるつぼの街だ。しかしお隣のイギリスが移民を積極的に受け入れてきたのに対し、フランスはそれを制限してきた。多くの制約があり、外国人がこの街で職を得る事は簡単ではない。われわれのイメージに反して、現実のパリは意外によそ者を受け入れたがらない保守的な一面を持っている。
その街で、本書の10人は与えられたのではなく自らこの街に自分の居場所を”創った”。彼らこそまさに”借り暮らし”ではなく本物の”パリの住人”である。本書はそんな”パリの住人”たる日本人たちの、ここに至るまでの半生を時間をかけてじっくり訊きだしている。
10人の”パリの住人”にはこの街に恋焦がれ、あこがれてやってきた人もいれば、めぐり巡って、期せずしてやってきた人もいる。どちらにせよ、多くの人はこの街のイメージと現実のギャップを経験している。さまざまな面で日本のほうが「快適」で、それに比べるとパリでは理不尽なことも多い。しかしそういうパリのあまり良くない一面も、一面でしかない。
日本は「快適」だ。しかしそれは単純な型にはまった生き方を求める。型にはまっていれば「快適」だが、そのレールから外れようものならとたんに生きにくくなる。しかしパリではみんな好き勝手に暮らしている。「フランス人は行間を読むなんてまどろっこしいことはしない。思ったことはズバッと口に出すし、人前で起こることも、怒鳴ることも、そして愛しているということもためらわない」からだ。でもその方がずっと人間臭いし自然だと思う。そう、パリは「快適」ではないかもしれないけれど、ありのままでいることを認められた街なのだ。
だからこの街の住人となった登場人物たちは、みな日本で言えば型にははまっていない人たちだ。しかしみんな自分のしたいことをしている。楽しく暮らしている。型を外れることで、シンプルに生きられるようだ。それを”自由”というのだろうが、そこに至るまで、この人たちは誰ひとりとして一筋縄の人生ではなかった。スタイリストのメガネくんは言う。その仕事が自分に合ってるかどうかなんてすぐには分からない。いくら才能があってもある程度続けてみないとわからない、と。「楽しく生きるにもいろいろ努力が必要だし、壁にぶち当たる���ともある」のだ。
パリの人々は型なんかないから、自分の求める物を自由に求められる。だから生活はシンプルでゆったりと暮らしているように見える。だが自由にゆったりと暮らすことは、けして上昇することをあきらめることを意味しない。パリの芸術の最先端にいる日本人女性は、恋人や友人たちとゆっくりとした時間を過ごし、好きな絵を描いて自由に暮らしている。一方で彼女は人は上昇する為に生きていくのだと、「絵」について大きな夢を抱いている。ゆったり自由に暮らすことと、上昇や夢といった野心は共存できるのだ。「日常は決して平凡という意味ではない」。
型の沿って生きていれば「快適」だし、「安定」した生活をおくれる。そこから外れれば不安定になるし、困難にぶつかることもたくさんある。だが「快適」の中にいてはけして得ることが出来ないようなものを手にする可能性もあるのだ。人はどう生きてもいい。「時間やお金に縛られながらも、安定して生きるのも一生。サクレ・クール寺院を眺めながら、好きなことをして生きるのも一生」である。
本書で印象だったことばに、カメラマンのシュンさんの「子育ては実験だった」というのがある。だが本書を読んでいたら「人生が実験」なのかもしれないと思った。人間が生きていくうえで毎日積み重ねていくことが出来るものがあるとしたら「記憶と経験」だけだ。人生どうなるか分からない。だったら型なんか無視して、いろいろ試行錯誤して、いろんな「記憶と経験」を積み重ねたほうが、思わぬうれしい結果を得られるかもしれない。
ノーベル賞を受賞した日本人も言っていたもの、若者よ、日本の「快適」さから抜け出せ、ってね。