紙の本
ソーシャルビジネスではなくコアコンピタンス経営の話
2018/12/15 12:49
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ホンの無視 - この投稿者のレビュー一覧を見る
貧困層の問題解決に商機を見出だして活躍している企業のケーススタディを元に著者の理論が展開されているが、
本質的には、この本は慈善事業の話ではなく、れっきとした経営戦略の話だ。
本書で取り上げられている企業は、既にある程度新興国市場で地盤を築いている企業や、既に世界的に見ても特定の分野でトップシェアを誇っている企業など、
ある程度貧困層を相手にするビジネスに対して優位性を持っている企業が多い。
著者が主張する様に、
貧困層の市場規模は決して小さくはない等、経済的にメリットがあるという点が主張の根幹になっている点を見逃すと、
「慈善的な事業を展開したらビジネスは上手くいく」という根拠を欠いた主張をしているのだと勘違いしてしまうかもしれない。
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http://blog.livedoor.jp/junction14/archives/1332133.html
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この「ネクスト・マーケット」を学んで、中国などの新興国に進出して成功した企業が多いので、ぜひ読んでいただきたい。中国では売掛金を払ってくれないとか、その他の問題の解決法を書いてあったり、中国だけの問題だと思っていたものが、実は、インドの方がもっとひどいとか。アフリカでも、その他の国でも、その国独自の問題があるということです。それともう1つ。新興国では、貧困層にどれだけ安く提供しても貧困すぎて買ってくれない場合が多い。そんなときには、商品を分割払いにしたり、掛けで打っておいて後で分割といったローンの秘策も書いています。
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これからのビジネスのターゲットはBOPを含めた大きなものになるんだと思う。
そうならなければいけないんだと思えた
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また絶対読みたい本の一つ。BOPを知る上で、とても大切なことが書いてある本。
ヒンドゥスタンユニリーバに関する記述も多め。
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Bharti Airtel は農村市場をターゲットとしてノキアらと連携して現地語のメッセージサービスを提供している。
農村でのモバイルコマースへの取り組みも行おうとしている。
ロイターマーケットライトは新興国の農民に携帯で情報サービスを売ろうとしている。
ボクシーバはBOP市場でHIV対策や感染症予防のためのシステム構築を行っている。BOPで得た教訓を編めるかのヘルスケア市場に応用することにも目を向けている。
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発展途上国で貧困層相手にビジネスをする方法についての本。
BOP = Bottom of Pyramid = 貧困層
1日の生活費が2ドル未満の人々で、その人口は40億人~50億人で、BRICsを超える巨大市場。
貧困層は低所得のため、貧困層向けのビジネスは利益を生みにくく、成功しないという先入観に対して著者は批判。
途上国の貧困層向けのビジネスは、先進国の大衆向けのビジネスとはやり方が異なる。
やり方を押さえれば、成功することもできるらしい。
ポイントは、
1.BOPの市場特性をよく理解する
2.イノベーションを起こす
3.貧困層が自ら選択し、自尊心を養う機会を創り出す
こと。
1については、今までの常識を疑ってみることが必要。著者いわく、BOP市場の人々には潜在的購買力があり、ブランド志向もあるとのこと。
2については、規模の拡大を前提にする、求められる機能を一から構築する、など。
3が重要な点で、著者の主張が単なる市場原理崇拝ではない点に共感した。また、開発援助による弊害も克服できる。
常識を疑い、マーケットを見つけ、特性・ニーズを調べつくし、『顧客』とWin-Winの関係を築いて行く点は、BOP市場以外にも当てはまると思った。
勉強になった一冊。
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例が多く、分かりやすかった。今後の考えとして必須。
BOP(Bottom of Pyramid) の人々の市場を開拓するか?
コスト + 利益 = 販売価格 ではなく、販売価格 - コスト = 利益 となる。つまり、販売価格(支払い能力)は決まっている。
スケールメリットが大きい(他の国でも適用できる)
Win - Win の関係を構築できれば、市場が広がる。
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約40億人と言われるBOPを対象とした「ビジネスで成功することと、人々のためになること」を同時に実現するための解説書。約670頁の大作。
ビジネススクール時代のケースにも登場した、メキシコのセメックス、インドのヒンドゥスタン•ユニリーバ、バングラディッシュのグラミン銀行など。
グローバルなケースが満載。
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結論、BOPという概念を初めて知りその勉強のために読みましたが読むのがしんどい本だなと思いました。
事例が多く並べられていますが、数字を表、図に入れただけであまりイメージが湧かないのとそれをいちいち細かく考えていたらこの本が分厚いので読み終わらないなと非常に苦痛に感じました。
内容自体はBOPを成功させるために技術以上に現地の常識と戦うこと、女性の力を活用すること、通信インフラなどの技術を浸透させるあるいは現地に対応させるなど事例によってイノベーションの切り口は違えど「効率化」「現地での適応化」が共通で言えるのかなと感じました。
全体として、事例の多くがインドでありなんだかんだITの分野で日本以上の国ではあるが農村部との格差や衛生問題など人口が多い国のために多くの問題を抱えているのが見えてくる中身でした。
チェック(一部割愛)
・失うものが何もないBOPの消費者は新しい技術を貪欲に取り入れようとしている。(固定よりワイヤレス機器)
・BOPの「i字カーブ」
イノベーションを推進する反面、従来の市場を消滅させる可能性を持っているのだ。
・「当社のビジネスは販売がすべてではなく、配達もビジネスの一部です。」(ジベルト・ドゥアルテ)
・女性は本質的に起業家精神にあふれている。(貯蓄という側面)
・下痢は毎年220万人の死者をだす。うち30%がインド。
・「どうすれば健康になれるのか。ここに、まだ満たされていないニーズがあるのです。」
・ボクシーバが学んだ教訓:双方向の情報の流れを促進する。
既存のインフラを最大限に活用する。
・「自分たちを貧しくしているのは競争力と知識の欠如であることを貧困層はわかっている」
・「給料よりも社会的に認められることです」(アラビンド・アイ・ケア・システム)
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グローバル資本主義は人々を幸せにするのかという問題意識を持っていた私にとって、この本の中の次のくだりが新鮮だった。「グローバル化は重力のようなもので、否定しても何にもならない。グローバル化の是非を問うのではなく、むしろ、あらゆる人々がグローバル化の恩恵を受けられるようにするにはどうすればよいかと問えば、われわれはもっと創造的になれる」
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もともと気になってた本。600ページで3500円というなかなかの値段だったけど、アマゾンで購入。
分厚い本なだけに、読むのに時間はかかった。
本の前半は、BOPビジネスに対する考え方を載せた講義のような内容。
本の後半は具体的な事例がたくさん載っている。
この本が最も言いたいのは、貧困層に対する見方を変えること。ここを強調している。
「貧しい人」という事実は何か変わったわけではないが、物の見え方を変えるだけで全く新しい発想が浮かぶ。今まで、「恵まれない人」としか見ていなかった人を「消費者」として見るだけで、全く新しい何かが生まれる。
そう考えると、イノベーションの起こし方にはいくつかパターンがある。
異と異をぶつけることで、新しいものが生まれることも一つのパターンだけど、今あるものに対する見方を変えるのも一つのパターン。
当たり前になってること、当たり前に思ってることを疑うことだけでも、新しい何かを生むきっかけになるんだと気づかされた本。
BOPビジネスの成功の最大の要因=「常識を捨てる」
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■ネクスト・マーケット
A.BOP 市場にアプローチする際は、貧困層の特性を念頭に置く必要がある。例えば、彼らは大きな潜在的購買力を持っている。また、急速にネットワークを築きつつあり、ワイヤレス機器などの高度な技術も難なく受け入れる。
B.貧困層を消費者に変えるには、BOP の消費力を作り出さなければならない。そのためには、「手頃な値段」「入手のしやすさ」などを考慮する必要がある。また、企業は貧困層に対する偏見を捨てて、相互の信頼を築く努力をすべきだ。
C.BOP 市場を開拓するには、企業、政府、そして貧困者自身が、貧困問題に対する解決策を「共創」することが重要である。
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低所得(BOP)層の生活の質の向上は、従来は見過ごされてきた市場原理によるビジネスのアプローチによって目指すべき、という指南書。前半部はアイデアの概説がなされており有益であるが、後半の事例紹介は、データの多くが10年以上前のものであり、内容も果たしてBOPビジネスの事例といえるのか(直接的な対象が低所得者でないものや、非営利組織の事例など)、クエスチョンが付くものが散見される。BOPビジネスとは何ぞや?という人は一読すべきだが、既に概念を認識している人にとっては物足りないかもしれない。
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最貧困層(BOP)を顧客にするには、まず間違った認識とお互いの疑念をなくす。
本書に指摘されている間違った「認識」を無意識にしていたことに気づいた。
事例がかなり細かく書いてあり、今後どう新事業、新ターゲットに対して取り組んでいくかを考える際にも参考にしたい。