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脈絡ない情景描写と陰鬱な雰囲気を醸し出す幻想的な世界が織り成す短篇集。普通に読んでるだけじゃまるで意味が分からないし、頭痛がしてくる程の難解さ。
解説によって歴史的背景をおさえてみると、それなりに謎が解けて面白い。
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「ヘルタ・ミュラー短編集 澱み」(ヘルタ・ミュラー:山本浩司 訳)を読んだ。中でも『澱み』は凄いな。頭の中でパチパチと爆ぜるような文章と、絶えず付きまとう得体のしれない哀しみの気配が、読む者を、来るつもりではなかった見知らぬ場所に誘う。まさに途方にくれる程に胸を打つ。お薦め。
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表題作。むせかえる花の匂い、糞尿、ネズミ、蛇、野良猫、野良犬、子牛、死骸、血、蟻のまざった砂糖、多すぎる箒、村が消える夜、母の暴力、母や祖母の皺としなびた胸、湿地、沼の凝固...
閉鎖した村の家族の暮らしを少女が語る。上にあげたような、ときに思わず顔をそむけたくなるような事物の描写が、全体を重苦しくしている。そのなかで、たまに風を通してくれるのが、描写の比喩(半月のような母の横顔やIch war eine schöne sumpfige Landschaft. など)少し笑える(と言っていいのかわからないが)エピソード(獣医の自転車のサドルに糞を残して去った鶏など)である。
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すきな先輩がヘルタミュラー 研究してることをしって、ドキドキしながら読んだんだけど、ほんとうにむずかしくて(!)一行も頭に入ってこなくて、へとへとになって諦めちゃった。先輩すごいなぁ、かっこいいなぁ、わたしには到底届きそうもないなぁと思った。