投稿元:
レビューを見る
「生きながら死ぬこと」
考えてみれば、たしかに現代においては難しい。
でも、昔はそれが普通のことだったはず。
先端医療によって、本人の意思とは関係なく生かされてしまう。
その中で、医療とはなんなのか、医療を拒否することが、人間として生きることなのか。
ところどころ『ペスト』を思い出させる。
いつかは死ぬことを理解しながらも、人と比べ、自分もすこしでも長く生きたいと望むのは本能だろう。
ただ、下を見れば自分は恵まれていることにも気づく。
でも、生きたいと思う気持ちを否定はできない。
自分の生き方に自信が持てれば、迷いがなくなれば自ずとストレスは減る。
ストレスが減れば余命が伸びるのもうなずける。
現代科学もオカルトも宗教もヨガも気功も、なんだって信じきることができれば幸せになれる。
信じきれないところに難しさがある。
「宗教も科学もUFOも信じれるから悲惨で」
というミスチルの歌が頭で鳴り響いた。
投稿元:
レビューを見る
外科医のお話だけど、けっこうオカルトな流れ。ランディらしい。
読んでてわくわくしないくせに読了するまで落ち着かない感じ。
こないだのNHK特集のせいもあってなんかぞわぞわきたわ。。。
投稿元:
レビューを見る
昔住んでいた家の大家さんのおばあさんが、地獄谷のおみやげに温泉まんじゅうを買ってきてくれたことがある。
1個食べると1年長生き。
2個食べると2年長生き。
3個食べると死ぬまで長生き。
そう言って3個くれた。
死ぬまで生きる、ということ。
それは実はそうそうできることではない、ということを、看護師をしてきたこの8年間で学んだ、というのはおこがましすぎるけれど、死ぬのは嫌だ、と言って泣くおばあさんの姿に、死にたくないのと生きていたいのとは違うんじゃないか、と思ったりしたことは本当だ。
*****************************************
「人は皆死ぬまで生きられる」
若すぎる、とか、かわいそうすぎる、とか言われるそのまさに同じ人の死を、「死ぬまで生きた」と置き換えられるようにすること自体が「キュア」かもしれない、という希望をこの本から得る。
投稿元:
レビューを見る
自分がガンに侵されていると知った時、どう生きようとするのだろう?
病院でいろいろな器具に生かされるのは生きることなのか? 人それぞれのキュアがある。 シャーマンって胡散臭いと思っていたけれど、本当にいるのかもしれない。
投稿元:
レビューを見る
癌とその治療(キュア)の物語。電波三部作を思い出す。重く、グロテスクな描写に血の気が引く。貧血した体に熱風を吹き込む強烈なイメージの奔流。数ページ読むだけで落ち着かない気分にさせられ、息を整えながら少しづつ読む。体力を消耗する、なんとも自虐的な読書の時間。登場人物達は作者の情熱に押しつぶされているようだし、相変わらず繊細さに欠ける文体。作者にとって、小説は手段でしかないのかもしれない。それでも、貪欲な知識欲と伝えたいという熱過ぎる思いにはひれ伏すしかない。おもしろかった。
投稿元:
レビューを見る
今回はテーマがとても重く、前半を読むのがとてもきつかった。現代の終末医療のあり方に疑問を抱いたシャーマンの血筋の医者が自身もガンになり、いかに人らしく生きて死ぬかを模索する話。病院の治療がボロクソに書かれていますが、抗がん剤でガンを小さくしてから、切除して助かった人を知っているので、治療も捨てたもんでないと思いますよ。断食してガンが固くなったら切除という方法が勉強になりました。
投稿元:
レビューを見る
夏の終わりに父を癌で亡くした。
最後の瞬間を今も鮮明に記憶している。
死ぬ瞬間までは生きなければならない、本当にそう思う。伝えたい事があったはずだから。
近い未来には不思議な力を持った医師がいてくれたらいいのにな。