紙の本
時を超えて届く想い
2010/09/27 22:16
15人中、15人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:はぴえだ - この投稿者のレビュー一覧を見る
今更ながら、和歌というのは、一球入魂ならぬ一首入魂なのだなと。
溢れる想いをたった31文字に詰め込んで送る。
短いからこそ、それは濃密で、切実で、情熱的で、心に突き刺さる。
実のところ、和歌にここまで揺さぶられたのは初めてのことだ。
学生の頃、国語の授業で和歌と向き合ったことがあったが、こんなには心惹かれなかった。
勉強と、楽しみの読書、という差のせいもあるかとは思うのだが、超訳というのが大きいのではないかと。
超訳は、直訳ではないので、堅苦しさが抜け、意味が伝わりやすくやさしい。とっつきやすいのだ。
作者の想像力と瑞々しい感性が、和歌と見事に融合して、恋愛小説や恋愛マンガに負けないドラマチックな世界を構築している。
失礼ながら、簡素で単純な印象を受ける絵柄なのにも関わらず、色っぽさや優しさ、儚さが感じられる。得も言われぬ雰囲気があるのだ。
加えて、言葉の選び方が絶妙。
参考文献の多さからみても、しっかり勉強している様子がうかがえる。自分の中に知識を取りこみ、それをきちんと昇華させてから編み直し表現されているので、読者にとって分かりやすく、受け入れやすくなっている。自然と作品の世界に入り込むことができ、楽しむことができるのだ。
百人一首?かるた?意味なんて知らなくても別に、というのが恐らく大多数で、私もその内の一人だったのだが、このマンガを読んだことで、和歌ってこんなにも素敵なものだったんだ!と気づかされた。
今回のこの作品では、主に恋の歌にスポットが当てられているが、巻末には百人一首すべての超訳が収録されており、それもまた大変興味深い。
スポットが当てられている恋歌紹介の後の、豆知識も後日談のようでおもしろかった。
超訳だと、正確に意味が伝わらないのでは?という懸念を抱く方もいるかもしれないが、楽しみの読書として触れるのであれば、これで十分だし、古典の、和歌の入門書としても、ある意味優秀なものだと私は思う。
恋愛マンガとしても、バラエティに富んでいるので、和歌自体に興味はなくとも、ぜひご一読願いたい作品である。
紙の本
好きな本です!
2014/02/23 01:41
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投稿者:ちぇしゃ - この投稿者のレビュー一覧を見る
好きな和歌に素敵な絵!!
とても好きな本です!!
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やっと我が田舎でも書店に並んだので、早速購入(と言うか、袋詰作業をしている最中に横槍を入れました。店員さん、申し訳ない)
発売が決まった時は、もう少し頁数があるかと(勝手に)思っていたのだが、意外にそうでもなくて少々残念。もっと増量しても良いのに。
とは言え、かの岡田あーみん氏を髣髴させるかの如き、一種突き抜けた感すらある独特のセンスは、相変わらず素晴らしくて最高!
これなら古典の苦手な人間でも楽しく学べるかも。超訳だけどw
だもので、思わず「職場にも置いてもいいだろうか…」と悩む始末。どうだろう。公共じゃないから、アウトだろうか?(真剣)
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表情とか話の運びとか、「マンガ」がとてもうまくて舌をまく。
巻末の超訳部分がもうちょっと歌としての魅力が伝わるものだともっとよかったなー。
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言葉と言葉のあいだにある”間”が、テーマになっている和歌を引き立ててると思います。
切なくて甘い感じがすごくいい^^
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杉田さんのストーリー展開というか、さっきまでギャグだったのに急にドン底シリアスになったり、へらへら生きているようで実は色んなものを抱えてたりっていう、その描写が凄く好きだ。
超泣けた
最後の超訳百人一首、冷静になって読むと凄く泣けてくる…。
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百人一首の歌、詠まれた背景を基にショートストーリーの漫画で描いた短編集。
内容も絵もとてもいいのだが、薄くて寂しい。一冊に10選もない。
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ずっと欲しくて、本屋さんのコミック棚を一生懸命探してたのに詩・和歌の百人一首の棚に置かれてた…分類として正しいんだろうだけど、何故そこかな。
全体的に切ない感じ。超訳も絵も素敵で、面白い。
第二弾出して欲しいです。
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ジャンルでいうとサブカルチャーになるのかな?百人一首の超訳と歌の成り立ちをマンガにした本。歌人がとても身近に感じられるので、お若い方はお好きかも。お若くない私も好きですが。和歌の素敵さをしみじみ感じ入るとともに、あらためて日本語のうつくしさを実感しました。
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この本、百人一首が好きな人はもちろんですが、そこまで興味のない人にすごく読んで欲しいです。超訳っていうだけあって本当に超訳してるんですけど、でもこれがまた面白い。今風に言うと確かにそうだよなぁって思うものが沢山あります。
また、マンガでいくつかピックアップされてますが、これを読んでるとちょっと見直した短歌もあって「あれ、この歌こんな意味があったの」って思いながら改めて読み直しをしてしまいました。色々と新鮮な気持ちになって読むことができます。
あまり興味なかった方はある意味歌を詠む良いキッカケになるかもしれません。切ない恋もあれば、可愛らしいものもあるし、その景色を詠んだものもたくさんあります。ピックアップされた歌を歌った人たちのその後の話もあるので、歴史を読む上でも面白いです。
そして思うことは今の人も昔の人も恋に関してはあまり変わりないんだなぁと言うことでしょうか。
色んな背景がわかって読みやすくなっているのでおススメの一冊です。
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買う予定じゃなかったけど買っていた。
一回読んで、超訳に慣れるともう大変。二回目が泣ける泣ける泣ける。
萌えっていう観点から斜めに見てもばっちりでした。全体的に漂う悲恋感でこころが苦しい。すき。みんなしあわせになればいいのに。
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絵がかわいくてきれい。百人一首から6首選んでエピソードを超訳漫画化してるけど、しぼってるせいかちょっと物足りない。もろもろの書き足りないこともあったろうな~。決められた夫を好きになる努力をしたい、ときっぱり言うやすこ内親王のお話はちょっと好き。
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動画はギャグっぽいのが多かったのでガチ恋愛で若干驚いたなんて言いません←
漫画化部分超訳というほどでもなく若者風口語訳のように感じます。涙腺も刺激されましたし、いい解釈絵巻だと思います。
漫画化以外の区がなんていうか情緒がないものがあるのは超訳かなとは感じましたが。
まぁ損はしてないです。よかったです。
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和歌の解釈がめちゃくちゃ面白かったです。これは、人にあげたい、オススメしたい本。改めて古典勉強しなおしたくなりました。
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またお前か……愛してる。の、動画の人だよね?(笑)好きでよく見てた。
なんか表情とか、絵から伝わってくるものが雄弁というか、そんな絵を描く人だなあ。
話も面白かった。ぷるぷるした。恋ぞつもりて、とか。他のも良かったんだけど、悲恋はきゅっとするよね……。定家とか当子内親王とか……