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注文していた「だいじょうぶ3組」が本日やっと届いて先ほど読了。P-257【わかっているつもり、ではダメ。本気でわかろうとしないと、・・・】教師と生徒という関係だけでなく、あらゆる場面で忘れてはいけない大切なメッセージ。
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小学生でも読めるように、文章は易しくルビも多くて、読みやすい。
実体験を基にしているのだとすると、最近の小学生っていうのはこういう感じなんだろうか。色んな児童が居て、色んな先生が居て。教師を志したことはないけれど、こういうとき自分だったらどうするか、と、ちょっと考えてみるのは面白いのかもしれない。
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都内の小学校を舞台に、障害を持った新任教師・赤尾慎之介が、5年3組の担任としてやってきた。
手と足がない先生、赤尾慎之介。
個性豊かな28人の子どもたちといっしょに、泣いたり、笑ったりの1年間を綴った、乙武くんならではの小学校教員の体験から生まれた初めての小説でした。
乙武くんが小学校の先生をしていたのは知っているけれど、どうやってやっていたんだろう?って疑問をこの本は答えてくれました。
こんなステキな先生なかなかいないよー!
自分の小学校の時の先生と比べてしまった。。
教頭先生になる試験勉強のため、生徒は自習。
エコヒイキは当たり前。
授業はほとんどしないで、説教を何時間も垂れ続ける。
テストは教科書を見て解いていいから、学力は上がらない。
何かあると、体育。でも自分の好きなキックベースが主。
並べるとまだまだ出てくるよ。。
子どもの気持ちに沿った先生。
でもいけないことはきちんと言える。
子どもが成長するために何が必要?
どう関わればいい?
これは先生だけじゃなく、親にも言えること。
本当にいい本でした。
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とても読みやすく涙を流しながら4時間で読破。個性あふれる28人の子どもと彼らと全力で向き合う主人公・教師達の姿は心打たれる。ずっと傍に置いておきたい1冊。
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乙武さんの経験をもとにしていること、自分が小学校の教員ということが重なって、面白かったです。特に主任や管理職とのやり取りは、あるあるネタです。読みやすく次回作が楽しみです☆
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本人のインタビュー曰く、ほとんどが実話に基づいているものらしく、読みながら頭の中では赤尾先生を乙武さんに置き換えて読んでいた。
赤尾先生が伝えようとしているフィロゾフィーは、おそらく以下のようなことだろう。
一番目指してがんばる。最初からあきらめないで、一生懸命努力する。
努力の末、結果の差異がでるのは仕方がない。
人にはほかの人よりできることもあれば、圧倒的にできないこともある。
でもそれも個性だから。がんばったのなら、そのままで大丈夫。
登場人物の子どもたちの個性がとても生き生きと書かれていて、本当にこのモデルになった生徒たちを大事にしていたんだなあというのが伝わってくる。
赤尾先生は、「世界にひとつだけの花」が歌っているような、純粋な自己肯定=そのままで君はオンリーワン、というテーゼには徹底的に反抗し、みんな同じようにゴールを目指そう、といった横並び主義、一般的に正しいと信じられている学校のルールひとつひとつに疑問を投げかけていく。
もちろん彼は常にアンチテーゼの変革者だったわけではなく、彼の未経験や未熟さが招いた様々な事件も起こるし、彼はそこで悩み、周りの人に助けられていて、一貫したヒーローでは当然、ない。
でもそうやって自分も試行錯誤していく姿を子供たちに見せることで、先生は従うべき、見習うべきモデルではなく、彼がその教えを自ら体現する人であり続ける。彼の行動を通じて、がんばること、それが認められること、時には失敗したり挫折したりすることがどういうことなのかが表現され、子どもたち自身をできることもできないことも両方ともに、果敢に立ち向かわせていく。
そしてその「結果の差異」を明らかに体現しているのが赤尾先生で、彼ははじめから「僕にはできないことがたくさんある、だから手伝ってほしい」、と明言する。がんばってもできないこと(例えば爪がないからどうしても牛乳瓶のふたが開けられない)、それは彼の個性で、そこでは人の助けを必要とするし、そのできないことを支えるのは周りの人間だ。人はそうしてそれぞれの個性や強さや弱さを認め合いながら、助け合って生きていく。それがクラスであり、人間の共同体であり、社会であるということを、この小さなクラス運営を通じて子どもたちは学んできたように思える。
赤尾先生はできないこと、を体現する一方で、やればできることも体現する。子供たちに負けじと一緒にサッカーに混じり、本気になって戦ったりもする。感動的なのはそこで子どもたちが、「先生は僕たちより早く走れないから、先生がゴールを入れたら2点」というシステムを作るところだ。
これは非常にさらっと簡単に書かれているのだけれど、アファーマティブアクションのようなものを、3組のメンバーが自然に作り出し、それを当たり前のように実行できるのは、すごい。
ツイッターやブログなどを読んでいると、乙武さんの強さや弱さをさらけだすことを恐れない勇気や、それでいての負けず嫌いな感じがでてるところのやんちゃさや、かっこよさなんかが沁み出てくるので、人々はついファンになっ��しまうと思うけれど、この本もまさにそういう彼のその魅力的なワールドを凝縮したような小説。最初の小説とは思えないほど完成度が高い。描写などもとても自然で堅さがなく、無駄がないので中身は濃いのにさらっと読めて、ぎゅんと沁みてくる。
後に新聞や雑誌のインタビューなどで乙武さん本人が語っているように、ここに書いてある出来事は現実のモデルがある一方で、決して現実自体がこの小説通りの結果をもたらしている訳ではない。そしてだからこそ、この本が小説である価値があると思う。金八先生があれほど人気を博したもの、あんなこと実際には起こる訳ないと思いながらも、彼らが提示した学校やクラスのあり方、地域社会とのつながりみたいなものが人々の心をキャッチして、学校や教育問題に対する一つの参照枠を作り出した。乙武さんが現実の人物だからこそ、この小説で語られた様々な試みや教育の理念はこれからも生き続けるだろうし、彼や周りの人間によって形を変えて体現されていくのではないかと思う。
今回の小説は、学校や学校行事の中、学校からの帰り道(補助の先生との会話)、飲み屋さん、という3つの場所が主な舞台で、それはそれでとても凝縮されて濃い物語だったけれど、もし今度また小説を書く機会があれば、両親や地域社会なども巻き込んだ、大きな舞台での小説を書いてほしいなと思う。
現代の灰谷健次郎になってほしい。
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いいお話しです。
ところどころで胸にくるものがありました。「手と足がない新米先生」と「5年3組の28人の児童たち」の成長物語です。
作者の経験に基づいたお話と聞いています。どこまでが実話かはわかりませんが、こんな学校が多く残っていることを願ってます。周りの先生方もいいです。
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乙武さんが実際に小学校で教鞭をとられた経験を、小説という形で発表されている。
日常生活にも介助を必要とする乙武さんだからこそ、思いやりの気持ちや自立の精神など、強く子供に伝えられることがある。だが、乙武さんならぬ私たちは、同じことをどのように説得力を持って子供に伝えられるのだろうか。
「障害」を特別なことと思わないで欲しいとおっしゃり続けている乙武さんなら、この小説に描かれた子供たちの成長も特別な事例と思わないで欲しいと思ってらっしゃるのではないだろうか。私たちも、自身の持っているもの、欠けているものに真摯に向き合いうことで、自分だけの強い説得力を持って子供に伝えられることがあるはずだ。
小学5年生の子供にも読みやすいように考慮されていて、振り仮名がふられ、文章も平易で、構成も各章ごとに問題発生→解決というわかりやすいものになっている。
ただ、子供向けということで、教育現場での大人の側の問題は余り語られなかったのは少し残念だった。その辺りは、別の機会をもって語っていただけたらと期待する。
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乙武さんは、この本を小説だとおっしゃっている。事実より、ハッピーエンドになっていると。それは、将来、教員を目指す若者のためだと。
ずっと大人になっている私は、ノンフィクション版を読みたいと思う。
小学校 高学年から。
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2010.9.24
乙武さんの体験をもとにした初めての小説ということで手に取った1冊。
事実を元にしてあるとはいえ、美化されすぎてる感じがしてスッキリしなかった。
実際に働いた時の葛藤とか本音を知りたかったから少し残念。
もっと親との衝突であったり、同僚との関わり合いであったり、対生徒以外のところに焦点があてた話が知りたい。
まぁすべての漢字にかながふってある時点で小学生にも読めるようにっていう趣旨だろうから、仕方ないのだろうけど。
もっとエッセイが読みたいです。
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『五体不満足』の作者、乙武洋匡さんが小学校の教員生活のなかで体験したことをもとにして書かれた、初めての小説です。障害を持った先生が体当たりでクラスの生徒たちにぶつかっていく様子を描きます。
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ふだんから、
私が感じていたことが
乙武さんの言葉で出て来た時
びっくりしました。
この子どもたちが
これから、どんな大人になっていくのか
希望を抱かせる。
事実をもとにしたから
根底が強いな…。
勉強になりました。
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手足のない担任、赤尾先生と、介助者の白石先生と、5年3組の28人の子どもたちの物語。
ひとつひとつのエピソードが、とてもおもしろかったです。
普段はあまりしないのですが、この本では自然と行間を想像してしまい、物語を膨らませて読みました。
特に印象的だったのは、「オンリーワン」と「ナンバーワン」についてのお話でした。
私は、ナンバーワンは目指して欲しい派です。
やってみたいことを精一杯、がんばってみてほしい。
一番を目指してがんばっている息子の姿をみていると、やっぱり、「がんばるのはかっこいい」と思うのです。
精一杯がんばったけれど一番になれなかった時の、悔しがる姿も、私はかっこいいと思うのです。
悔しくて涙が出るくらいがんばれるって、本当にかっこいい。
そして、結果につながった時の喜び。
がんばった後のいい結果は、本当に嬉しい。
子どもをみてると、そう思います。
大人ももっとがんばらなきゃな。
少なくとも私はここ数年、本気度が全然足りてません。
ぼちぼち、大人の本気も見せなきゃね!
そんなことを考えたりして、大人も楽しめる一冊でした。
現役の小学生はどんな感想を持つのだろう。
機会があれば、聞いてみたいなと思いました。
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小学校の先生がこんなに生徒の事を考えているのかと思ったら、その頃に戻って先生にお礼がしたくなった。「普通」とは何かを考えさせられた本です。
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小説としてはとてもよかったと思う。
著者である乙武氏は五体不満足の著者として有名である。
その著者が教員として3年過ごし、
その生活をもとに小説にしたのが本作である。
主人公の赤尾先生は手足がなく、車いすで生活する若者である。
4月、一風変わったその担任を5年3組の子どもたちは受け入れる。
クラスではいろいろなことが起きる。
それは担任がどうであっても、だ。
赤尾先生とクラスの子たちが
ひとつひとつ乗り越えてゆく姿には
涙が止まらなかった。
しかし、読み終えてからなにかひっかかったのである。
著者の存在である。
読書をする際には、
著者がどういった生活を送ってきている人なのかは、
頭から排除して読むようにしているが、
今回は著者の経験を生かして書かれたものだから
どうしても排除しきれなかった。
社会人経験を生かして教員になったのなら
3年契約ではなく長く子どもと向き合ってほしいなと思った。
それは無理な話なので、学校という現場に身を置かずとも、
現場にいたものとして教育に携わってほしかった。
そして、なぜ今、本を出すのかと思ってしまった。
ちょっと厳しくなってしまいましたが、
乙武氏の教育方針はすごく興味深かった。
オンリーワンbutナンバーワン!のくだりはとくに、
この人頭いいなーって改めて思った。
だからこそ惜しまれる。
影響力のあるかたなので。