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一巻の時点で既に「(ほぼ)最強」となったパロットをどう見せるのかと思っていたけど、まさかカジノが出てくるとは。
その新しい戦場では、指は撃鉄ではなくスロットのボタンに。銃弾の代わりに飛び交うはルーレットの球。しかしその手には変わらずウフコックがいて(あんまり上手くない)。名コンビだなぁ。
もっとも銃撃戦でも心理戦(?)でも最強は最強なんだけどね。
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1stより好きな展開。
楽園でのフェイスマンとボイルドのやりとりが読み応えがあった。まあそこだけいきなり押井守テイストだったけれど、やっぱりここがこの小説のテーマであろうし。このあたりからボイルドのキャラクターとしての引力が強くなってくる。
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楽園での出来事と、その後に続くカジノでの勝負。
静と動の対比、とでも言えばいいかな?
楽園内が静に見せかけて動だったり、カジノでの勝負も動きがあるように見せて静かな頭脳戦で、でも痺れるような戦いで。
ギャンブルに対して造形があるわけではないけれど、その展開に興奮させられる。
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カジノあたりから猛烈に引き込まれた。 それぞれのゲームのルールをよく分かっておらず、Google検索をかけながら読み進めだったが面白かった。 前巻よりもさらに感情豊かになるバロット。 どんどん魅力的になっていくのが分かる。(もしやあざとい?) そして運命的な出会いをするルーレットのスピナー、ベル・ウィング。 男の自分から見てもカッコいい。 「いるべき場所、いるべき時間に、そこにいるようにしな。」から始まる彼女の言葉が印象に残った。 それにしても冲方本は女性が魅力的だ。
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己の身体一つしか持たない被虐者から、チカラの行使者へ。
過去に捕われ復讐者となるか、過去を乗り越え救世主となるか、楽園という名の鳥籠で世捨て人となるのか。
斯くしてバロットは選択し、『天国への階段』に挑むべくカジノへ向かう。
スリリングなカジノ編が始まります。
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敗北を味わいながらそれでも前進する主人公。
後半からはシリアルキラーの背後の陰謀を暴くために証拠があるカジノへ乗り込み、ディーラーとの心理戦が面白い。
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約3分の2がカジノで「勝負」するシーンに割かれている。ウフコックと博士がバロットに戦術を指南するのもそうだが、実戦でカジノ側の人間と繰り広げる心理戦、そこで生まれる緊迫感の描き方が巧みだと思う。特にブラックジャックで勝負するシーンがおもしろい。
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冲方丁の作品の中で一番好き、
特にこの2巻が
楽園の描写がいい
すべてが満たされた人間がだんだんと植物人間になっていく
ただしいったん捕食者が現れた場合は
なすすべなく命をとられる
かれらがそんざいできるのは強力な武力で守られた施設の中だけにしかない
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冲方先生は英語が得意だから、漢字熟語に対してカッコよく英語読みのルビを振ってあって、海外SF作品のような雰囲気に一役買ってる。
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1巻から血生臭さが息を潜め、カジノゲームでのお話。
バロットの後悔と意志の強さがしっかり感じられた。
カジノの心理戦には思わずため息が出た。
ブラックジャックに参加している人間の思惑、ディーラーの誘導戦術、スピナーの矜持。
色んな思いが渦巻く賭け事の中心にいるバロットとウフコックの観察眼に読み進める手が止まらない。
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1stから一転,収束への助走期間,嵐の前の静けさ,つかの間の休息.3rdに待ち構えているであろう怒濤の結末を予感させる.
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ボイルドの襲撃で負った傷をいやすため、バロットたちは楽園と呼ばれる化学技術施設へ逃げ込む。そこでシェルの犯罪の証拠の在り処をつかんだバロットたち、は証拠のあるカジノへ乗り込むことを決意する。
楽園での場面で印象的なのはボイルドと楽園の責任者であるフェイスマンとの会話。価値とは何か、技術の功罪は、といった哲学的な対話が非常に面白く読めました。
そしてシェルの犯罪の記憶が入ったメモリーを手に入れるためバロットたちはカジノでのギャンブルに挑みます。ルーレットのスピナー、ベル・ウイングとの対決も読み応え十分!
カジノの運営側と客側という金を奪い合う、という対決の図式を越えての「この人を越えたい」というバロットの純粋な思い、そして徐々にバロットの実力と裏に隠された思いの強さを理解し、全力で相手をするベル・ウイングのカッコよさたるや…
終盤のブラックジャックはギャンブル心理や駆け引きがしっかり書き込まれていてルールが分からなくても、とても興奮して読めました。
そしてバロットとウフコックの絆が徐々に強まってきているのも分かります。全巻の最後でバロットがウフコックを傷つけてしまいます。
それでもウフコックはバロットを優しく包み込み、バロットはその信頼に応えるため自身の能力を極限まで引き出し、ウフコックもバロットに対し信頼するようになっていきます。その過程の描き方も素晴らしいです。
最終巻となる次巻もとても楽しみです。
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登場人物それぞれの意思が固まってくる。内容としては1巻は「動」、2巻は「静」かもしれないけど、どちらも手に汗握る展開なのは間違いない!大好きなハンターハンター・ジョジョあたりを思い出しながら読了。いやー、面白いなぁw
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世界の仕組みがだんだんはっきりしてきて、それに応じてのめり込めるようになってくる第2巻。楽園内部のシーンは印象的で、イルカやサメが宙を舞う幻想的な情景に癒されるけど、化け物の出現で叩き壊される。で、後半の舞台は、いよいよ核心に近付いた感のあるカジノ。腹の探り合いとかスリリングなんだけど、その薀蓄を含めた描写が、どうも冗長に感じられてしまいました。女主人公の性能とか、ネズミとの相性とか、印象付けるために必要な展開かもしれないけど、それにしても…と思ってしまいました。残るは下巻。怒涛の展開を期待してます。
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戦いを勝ち抜くのは、何も圧倒的な重火器力だけではないことがこの2冊めと、3冊目の大部分を費やして描かれます。
シェルの犯罪を立証する証拠を握るべく、バロットはシェルの経営するカジノに乗り込むのですが…BJのルールを解って読んでると、息が詰まるような熱戦が。よくわからないと、最初はついていくのに大変ですが、頑張って読み進めて下さい。3巻でいろいろ見えてきます。
ところで。
ウフコックやボイルドが帰属していた研究機関「楽園」が登場します。が…。ここの『何かは、確実に有益で正しく、物悲しいほどの均衡と叡智を持っているのに、確実に何かが間違っている…』
そんな寂寥感と終末感が切ないです。
これはどこかいびつだと感じて、ウフコックは外に出たのだろうなと、私は感じました。
どんな障害や疾病、傷を持っていても、ある意味万能に生きられる、そんな世界は、確かに桃源郷。それを差し出されたら私は、どうするでしょう。愛する人に鳥籠で捕らえられるのなら、一種のファンタジー。でもここには、その優美さはありません。
…私もやはり、猥雑でも良い。傷つけられる怖さと可能性を孕んだ都市へと出ていく気がします。
過去と向き合うことを放棄したものは、冒険小説の
主人公にはなれません。楽園でのいろんな邂逅や、カジノでの熱戦は、バロットが自分の内面と過去に降りていく、その長い縄梯子なのかもしれないのです。