紙の本
才能は無いけど自信満々な人と孤独な神さま
2010/10/03 15:15
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
詩人を目指すといって他に何もしない大学生の柏木絆は、大学の裏山で遺跡を発見する。その遺跡にいた少女と出会い、彼女の詩才に驚嘆した柏木は、行くところがない少女を騙し、自分の弟子と称して、彼女の才能を利用しようとする。
その少女、デシ子との生活も柏木視点では上手くいき、使いきれない金を手に入れた頃、彼の前に透という女性が現れ、ひとつの神話を語り始める。それは、一匹の猿と、それに言葉を与えた神様の話だった。
色んなものにくじかれて来たのに、じいさんの言葉を胸に堂々とダメに生きる柏木。それが予想外の幸運を手にしながらも、その手段の後ろめたさに後悔を抱えたりもする。いたって普通の人間の姿がある。
繰り返される過ちの歴史と、それを自分の手で終わらせようとする一人の人間、そしてその結果として引き起こされる世界の終末。その事態の一端を担うことになった柏木は事態を打開することが出来るのか。
読んでいると落ち込んだり共感したりダメだなと思ったりするかも知れない。でも、基本的にダラダラした感がある気がするので、途中で飽きる可能性もあるかも知れない。
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森見登美彦を柔らかいエンターテインメントにするとこんな感じになりそうだ。自意識肥大で自分勝手でしかし現実逃避の主人公が大活躍?のファンタジー。主人公はまことにイヤな奴だし、シリアスな背景もあるのだけれど、その文体のせいで、ムカツキもせず、深刻にもならず、サクサク読める。好きなタイプのバカ本。面白い。
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何を隠そう、文芸サークルの仲間の衝撃的すぎるデビュー作
私はライトノベルをほとんど読まないのですが、
きっとライトノベルの中では異色な感じがします。
ところどころ繋がる伏線はおかもと(仮)さんならではです。
感想はいっぱいあるんですが、まずは読んで
笑って、感動してください。
今後に期待です。
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うだつの上がらない大学生でダメ詩人の主人公が、出自不明の幼女と一つ屋根の下で暮らすことになり…という話。文体や世界観が森見登美彦的。主人公がどうしようもなく下衆で愚鈍だが、そのぶんデジ子が可愛かったので不快にならず読み進められた。ライトノベルにはあまりないタイプの作風なだけに、終盤の展開がやや浮いてしまっている印象。
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結構おもしろかった。
主人公は最低なヤツだけど、デシ子がカワイイ。
他の登場人物もおもしろかったし、サクサク読めた。
途中までデジ子だと思ってたのは内緒w
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このラノ文庫の中でなんとなーく気になってたので、買ってみた。
絵師に勝負をかけたな~。へたうまな感じで、口絵のカラー漫画を見ると味があるが、いかんせん大人デシ子が美しくない。「非人間的なまでに整った顔」「一個の芸術品のように美しかった」と描写されているのに、挿絵は変な古代っぽい服を着た不機嫌な女でしかない。
デシ子に愛嬌があったから最後まで読めたのかもなぁ。
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ダメ大学生の柏木(主人公)は食料を求めて入り込んだ山の中の奇妙な遺跡で少女と出会う。その少女を家へ住まわせ、彼女が書いた詩を売って一躍大金持ちになったが・・・。
伝説的スケールで贈る笑いと涙と感動の神話(in小樽)
妙に引き付けられる文章でスラ~と入ってきた。
内容も良かったんだけど、この主人公を一生好きになることができない限りこのラノベを楽しむことが出来ないだろうなぁ。
改めてキャラの重要性がわかった。
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自称・詩人のダメ大学生である柏木が
食料を求めて山を彷徨っていたら妙な遺跡を発見.
そこで出会った少女の持つ凄まじい詩の才能を目の当たりにした彼は
少女をデシ子と名付けて妹として家に住まわせ始める.
デシ子の詩を自分のものとして売りさばくことで一躍大金持ちになる柏木だが….
という話.
前半の柏木がダメ人間すぎる.
借りた金を返さずに更に金を貸せという.
そして爺ちゃんマジ半端ネェっす!
柏木作の詩の破壊力とか….
面白かったよ!
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本当に主人公が人間くさい笑
でも嫌いじゃありません。
終盤の展開には驚きましたが、読みやすい文体で最後まで物語を追うことが出来ました。
あと、最後の最後に主人公が創った詩にちょっと感動しました。何だか不思議な魅力のある一冊でした。