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ほのぼのな表紙に騙された。
旦那がうつになり、旦那の田舎に引っ越しをする。でも都会でしか暮らしたことがなかった妻は、なんだか焦ってみたり、考えすぎてみたり、でも少しずつ馴染んでみたり。たまに優しい旦那にときめいたり、解ってないと孤独を感じたり。
でした。
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もう一度、丁寧に読み直したい。
というか、買おう。
家においておきたい
あるとくんがスキップするような足取りできよちとエレベーターをおりていったくだり
じゅんくんが走れなかった、ご褒美のためでなくおかあさんのために走るというくだり
ピアノのくだり
あ?のくだり
あるひとつの出会いのくだり
筒石さんとのくだり
こんなはずじゃなかったのに、とおもいつつも
現実を受け入れて、だいじなことに気付く
ほんとうのしあわせがみつかる
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女性のこころの内を書き綴っていくパタン。これって、綿引りさ以降に多数出てきて、一大ジャンルとなっていると思うのだが、ちょっと食傷気味。
10年間の心境の変化が示されていて、それなりに爽やかな読後感もあるのだが。
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期待していた宮下さんの新刊をようやく読み終えた。タイトルの意味を間違えて捉えていたのを、読み始めて気づくという失態。主人公である「梨々子」がモデルなわけじゃないんだ。良く読めばあたり前の事実ながら勘違い。 読み手が女性で、主人公の「梨々子」と少しでも似通った境遇ならば、また違った印象を持つのかもしれないが、率直に言って、唸るほど感動的な小説ではなかった。むしろ、一人の女性のアイデンティティ喪失と再生の物語なのかも。夫がうつ病を発病して、やむなく始めた田舎での慣れない暮らし。時に夫や子供を信じられなくなったり、自分を見失ったり、迷ったりの10年間だが、いつしか方言の壁を乗り越え、溶け込めるはずもないと思っていた夫の故郷とも、折り合いを重ねて行く。夫の病が思うほど改善しなくても、いつしか人生のヒロインであろうという意識を捨てて、自分を大事にしてくれる誰かの為に生きていこうと決心するところは、以前から宮下さんが描く人物像のままだなと思う。
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いやあ、前半部分で大苦戦!読み終わるまでかなり時間がかかってしまった。もう読むのをやめようかなぁと思いながらもなんとか読み進めたのは、主人公梨々子の子供達に対する態度があったから。どたばたせず(内心心配でも)すっと受け止めているその姿勢がとても良かったのだ。反面梨々子自身のこととなると、「う〜ん、いったいどうしたいの??」といらいらしてしまって。自分を格好よくみせたい、ということなのかな。友人といえる人が幼稚園のママ友だけ(それも決して心を許して話せる人達ではないわけだし)というのも、「それまでの人生はどうなっているんだ」と考えてしまうし。東京を離れて十年後、梨々子の心の変化には今までの宮下さんの作品に通じるものがあってなるほどと思えたけれど、前半の苦戦振り(私の)を考えると★3です。
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夫の鬱病で息子二人共に夫の田舎に引越した妻・梨々子。彼女はこれまでの人生で、「出会う人たちから笑顔で接してもらえる自分」が当たり前の世界に生きていた、と思い当たるあたりから、内省のつぶやき(というか、同時に、何にも気付かないふりをしてしまう彼女)が哀し面白い。縦軸には、引っ越す前に長男の幼稚園のママ友からもらった「10年日記」があり、そこに、毎日ではないけれど、折々の自分の気持ちを未来の自分が読む(読まざるを得ないんだよね、この日記の形式って。考えてみれば、なかなかハードな日記帳だと思う。)ことを想定して、分かるような分からないような文章にして書く気持ちがわかるなぁ・・と。(それにしてもこの日記帳をくれた人は念のいった意地悪さだなぁ。)夫は実家の家業を手伝うことができるくらいだけど病気はずっと続いているし、息子たちもそれぞれ難しいところを持つ子たちで、と、主人公の日々の葛藤がよくわかる。で、彼女は「生きるのに意味などない」と、「ぱーんと」分かってしまうのだ。さびしいわけでも、むなしいわけでもなく。ベッドでふっと力が抜けた、というところには、わかるよ、なんて簡単に言ってしまいたくないくらいの気持ちになってしまった。看護師さんである隣人から「主人公でいたい人には家で主婦やっていくことは辛いだろうから、自分のために病院ボランティアを」と勧められたあたりも、うん・・・そっかぁ、、としんみりしたり。以下、ネタばれ・・・かも。でも、それで彼女は生きるのをやめるのか。それともただ、自分の人生の傍観者として投げやりに生きるのか。目的地がわからないながらも、回り道の一歩、一歩が私の人生だ、と思い定める彼女は、引越して10年目。田舎の方言もすらっと使いこなせてしまう自分をそのままの形で認めて、生きていくんだろうな、と静かに思えた。長男のピアノは今後どうなる?次男は学校でやっていけるのか?夫の病気は少しずつよくなっているみたいだけど、あの気遣いのなさは病気のせいじゃなくて元々の性格なんじゃないの・・??なんて、今後の竜胆家にはもやもやがずっと付きまとうんだろうけど、たぶんそれはそのままだったり、なんか進展があったり?・・・ まとまりのつかない終わり方が、うん、そうだよね、だって人生ってずっと続いていくんだもの、と思えた一冊だった。
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「梨々子のモデルは私だ。これは私の物語だ」。仕事を辞め、結婚をし、子どもを産み育てる、毎日続く同じことの繰り返しの中で感じるたとえようのないぼんやりとした焦燥感。夫がいても子どもがいても埋めることのできない心の乾き。そういうもやもやに押しつぶされそうになりながらも明日になれば朝ごはんを作るし、洗濯もするし、ため息もつくし、子どもを抱きしめたりもする。そんな誰にも評価されることのない専業主婦の、毎日の小さながんばりをこんなにも優しく、こんなにも温かく紡ぎ出してくれた『イナツマ』を私はこれからもきっとずっと何度も読み返す。心に刺さった小さなトゲを抜くために。明日笑顔で空を見上げるために。
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子どもの成長に一喜一憂する主人公。
夫ともちょっとぎくしゃくしたり・・・。
そのすべてに「こんなはずじゃなかった・・」という気持ちが心の底に潜んでいる。
今の自分の立ち位置を素直に認めたとき、いろんなことが吹っ切れていく。
理想は理想、でも現実をしっかり見つめて生きていくことが本当の幸せに繋がっていくのだろう。
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このややこしいタイトルの「紳士服店のモデル」は夫のこと。その妻、梨々子のお話。うつ病になって仕事をやめて田舎に帰るという夫。自分が反対するとは微塵も思ってないことが梨々子は悔しいが、反対はしない。東京のPTA仲間に餞別に10年日記をもらう。これは、その日記帳に10年の梨々子のまわりの出来事と気持ちが記されるという体裁だ。これまでの宮下さんの作品と違って、主婦が主人公だし、雰囲気もかなり違う。なんせ、日記の最初に書いた言葉は『いまいましいこと、この上なし。 かすり』案の定、「たなぞう」での皆さんの評価はかんばしくなく、宮下さんらしくないとか主人公が好きじゃないというコメントが散見される。でもね、私は好きだなぁこの話。作られた感がない、違和感なく入っていける。各段に上手くなってるんじゃないか。この田舎は自分の居場所ではないと心の中で思いつつ暮らしていた梨々子が、年月を経て変わっていく様子が、実にていねいに描かれている。自分の思い描いていたのと違う人生、思い通りにならない家族やまわりの人たち。思い描いていたのは、思い通りにしたかったのは自分だ。自分の捉え方が変われば、同じ景色も受け止め方が変わる。梨々子のすごいなぁと思うところは、一度も声に出して夫や子供をなじらなかったこと。自分のせいもあったんじゃないかと思って見るところ。8、10年目につづられる梨々子の気持ちのたとえようには思わず付箋をつけたくなった。・213頁5〜10行目・227頁5〜10行目・253頁1〜4行目次に宮下さんがどんな主人公でどんな話を書いてくれるかが楽しみだ。
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http://fumiho.hatenablog.com/entry/20110609/1307604881
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すごいよかった。
夫の実家が紳士服店で、家業を手伝わないモデルを仕事にしている妻、
とゆー設定なのかと思ったら全然違った。
あれ?モデル、夫?みたいな。
夫の地元へ移住してからの10年。
子どものこと夫のこと自分自身のこと。
アサヒの辺とか、なんか物語が始まるな、ってとこでぶつっときって
○年後ってまた話が続いていくとこがまたおもしろい構成。
ひとりなんだって、自分だけじゃない、みんながひとりぼっち。
苦しんで、開きなおって、笑って、泣いて。
10年日記の中にいろんな瞬間があって、
ああ、なんか、こーゆー描き方すごい好きだなあって思った。
宮下さん、いいなあ。
結構深く孤独なんだけど、それでもなんか苦しすぎないってゆーか
どこかに救いがある感じ。
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夫が鬱になり、会社を辞め実家の田舎に移り住んだ主人公。
妻であり母である自分にもがきながら
でも淡々と時は過ぎてゆく。
今作に限らず、登場人物が皆どこか冷めて乾いている感じ。
心地よいんだけど
どこか突き放したような作風が面白い。
【図書館・初読・9/27読了】
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とくに大きな出来事が起こるわけでもない。本書は、田舎に引っ越さなくてはならなくなった主婦の日常を淡々と綴った小説だ。タイトルの『田舎の紳士服店のモデルの妻』を見ると、モデルは夫なのか妻なのかがわからない。変なことに気が行ってしまったが、答えは「夫が紳士服店のモデル」である。どうでもいいようだが、やはりタイトルなだけあって、読み終われば意味を感じる。夫がうつで会社を辞めた。それまで都会に暮らし続けていた妻が、田舎に移り住むことになったら何を考える? 夫がその田舎の紳士服店でモデルをすることになったらどう思う?失うものがあり、得るものがある。物語としてはありきたりな筋かもしれない。ただ、描き方がありきたりではないと感じた。大事件が起こることもない淡々とした日々をただ描くだけなら、読者を惹きつけることはできないかもしれない。でも、本書において著者は、凪いでいる海であっても小さな波があるように、一見穏やかに見えても確実にゆっくりと変化している心を丹念に描いてみせる。心に変化をもたらす小さな小さな幸せのかけらは、読む者誰もが知っているものではあるかもしれない。ただ知っているだけと、実際に知ることがどう違うか。著者は丁寧に掬い上げてみせてくれた。
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どこにいても 誰といても 何を考えていても
結局は ひととつながっている
周りにいる人 遠くにいる人
すべてがどこかで 自分とつながっていて
そのつながりが 世界なんだと 思う
【10/8読了・初読・図書館】
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30代の奥さんとその家族の、ごくごく普通のお話らしく…
お話そのものは、可もなく不可もなくかと…。
これは…、ひょっとして…宮下さんの素なのかぃ…??
ただ、ボク的には…、舞台が、地元の福井ってところで、
(明記はしてませんが…、疑いようがありまてん…(笑))
雰囲気も、方言も、すごく懐かしぃ…。
主人公は同世代だし…、
独身のボクよりも、結婚しているお友達女子の方が、
すんなりと、この小説を受け入れることができるのかも…。
あっ…、明らかに意見が違うところは…、ボクは…、
福井の空の色よりも、
東京の空の色の方が、キレイだと思います…。
絵の具の空色は、東京の空の色です…。