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中身を見ず、タイトルに惹かれ読んでみたら俳句でした。言葉の組み合わせが面白いですねぇ。俳句、久しぶりに読みました。
ええと。事務員2年目の頃、仕事や出向の事でツラく、お世話になった先輩に仕事のグチ俳句を送っていました。何を書いたかは忘れましたが、89点と良い評価を受け、その時の俳句は先輩の机に飾ってありました。感想より自分の話が長くなってしまい、どうもすみません。
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1994年以来、すでに15年の俳句歴があるという人気作家・川上弘美さんの第一句集。いかにも呑気な題名と福島金一郎さんのとぼけた絵が実に良い感じ。 集められた俳句は、1994年から2009年までの220句。実に自由な作法で日本語の語感の面白さや、川上さんらしい意表を突く表現で遊んでいる様子がうかがえる。どうも春の句に秀句がそろっている気がするのは気のせいだろうか。それらしい句を読んで、きっとやるせない恋に悶えているのだろうと解釈するもありだが、実は他愛のない事実なんだそうだ。本当かどうかは本人のみぞ知るだが、、、川上ファンはぜひ、あとがきの「俳句を、作ってみませんか。」を読むべし。
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川上さんが俳句をたしなまれるのは知っていたが、これほどのキャリアをお持ちだとは・・・句は、というと川上さんの小説そのものといった感じのユニークな形式にとらわれないものが多くて、たとえばこの小説を俳句にすると?と言われて「こんなふうでどうかしら」という感じ。はつきりしない人ね茄子なげるわよ闘いにゆく香水をつけ替へてこの2句気に入りました。俳句って楽しそう、と思える一冊です。
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あとがきを読んで、
僕なんかでも、
俳句を作って良いのかな、
と思い、
作ってみたら、
とことこできた。
季語もあってもなくても良かったり、
切れ字という、
俳句っぽいものも、
自由みたいだし、
現代でも歴史的仮名遣いでも、
オーケーみたいだし。
俳句を自作するきっかけになりそうな、
極めて受動な意味合いで、
良い本なのかもしれないです。
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ある季節、ある一日、ある瞬間。十七文字のゆたかに広がる物語。言葉の不思議なコレクション220句。第一句集。
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俳句の本。1994年から2009年までに川上さんが作った俳句の数々。
大田垣晴子さんのような奔放さある句が意外だったし、他もいい感じに楽しい句ばかり。俳句をつくってみませんかのお誘いの文章があとがきにあったので読んでみた。そして納得、俳句作りで経験したことが、その後の作品作りの基礎になっているのでしょう。
「読み手というものは、注意深く言葉を読んでくれる。 作者が思って みなかったところまで、読みとってくれ 無意識の奥までさぐってくれる。」
なるほど。『神様』はそんな本でした。
( ・_ゝ・)< 指数えあらたに頭使う秋
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川上弘美の小説やエッセイに流れているシュールな世界観は、この短い17音の中にも濃密に現れている。
・はつきりしない人ね茄子投げるわよ
・春の夜人体模型歩きさう
の2句は特に気に入っている。
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全然、言葉を読み解くとか出来ないので、音の綺麗さを只楽しみました。
接吻中に冬満月の大きさとか琵琶の花見えた句とか可愛い。
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俳句のイメージが変わりました。
好きなのは
もの食うて機嫌なほりぬ春の雲
終点より十歩歩いて冬の海
闘いに雪香水をつけ替へて
徹頭徹尾機嫌のいい犬さくらさう
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いいとかわるいとかはわからないけど、俳句って楽しそう、と思った。
最後の「俳句を、つくってみませんか。」でも紹介されてた「会ふときは柔らかき服鳥曇」は本当に恋の予感を感じる。わたしここしばらく毎日花柄のワンピースを着てる、予感を感じる?
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川上弘美さんの句集(1994-2009)
人に誘われて俳句を始めた当初からのものだとか。
年別に収録されていて、説明はないものの春夏秋冬の順に並んでいることが分かる。
句の数が多い年、少ない年、すっかり抜けている年、とくに決めごとはなく自由に書いている感じが、なんか良い。
「五月雨や ゆがみてあをき ラムネ玉」
「ポケットに 去年(こぞ)の半券 冬の雲」
俳句ってどことなくとっつきにくい印象があったけれど、思いのほか日常に根差しているんだなぁ、と。
暮らしの中でふと気づいたことを俳句にしてみる。そういうことから始めるのも面白いかも。
川上さん自身も最初は「私が俳句なんて…」モードだったのが、始めてみたらすっかりはまってしまったようだし。
勝手なイメージ、川上さんって趣のある旧い日本家屋に住んでいそうな印象で、この句集を読んでますますそれが深まった。
(もしかしたら近代的な高層マンションに住んでるかもしれないけど。笑)
小説「センセイの鞄」を彷彿とさせるような句も見つけた。
私の知人でも俳句会に入っている人がいるけれど、同じ会にいるメンバーでも、俳句に対する思いはけっこう違うらしい。
最近の、決まりに囚われない自由な句も良しとする人もいれば、きちんと決まりは守って真面目に作るべきだと言う人もいて。
いずれにしても面白く奥深い世界。
17文字で風景や思いを表す。そこに情緒が生まれるなんて、日本語でしか出来ない技なのかも。
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俵万智先生の俳句とか結構好きだし、川上弘美作品は結構ビビッと来てるんだから、川上先生の俳句もきっと面白いに違いない!
と思って手に取ったんですが。
小説と俳句とエッセイの面白さは、必ずしも同じメジャで測れるものでは、ないんだなァ←
俳句ビギナーすぎる私には、ちと早かったかもしれません。
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川上弘美さんの俳句集も手にとってみました。
情景浮かぶなぁと思ったのはこれ。
【恋う人を 忘るるつもりで 夜濯ぐ】
【湯を沸かす 間のものおもひ 鉄線花】
語呂というか、言葉のセンスで好きだなぁと思ったのはこれ。
【聖夜なり ミナミトリシマ 風力10】
【十四ポ 岩田明朝 冴えかえる】
俳句ってあんまり縁がないですけど、
たまにはいいものですね。
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俳句について、どんな句が「名句」なのか、技術的に高いのか、ということはぜんぜん分からないのですが、「この句は好き!」「ピンと来る」「キュンと来る」「ずっしりする」「さわかさを感じる」などなど、心が動く句があります。
そんな読み方で許して下さい。
川上さんの句は、好きな句がたくさんあった。
度肝を抜かれたのが、決然と洟をかむおじいさんの句でした。
凄いよ、「決然と」だよ。
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川上弘美流派、とでもよびたいくらい、個性的な俳句が並びます。
でも、ちゃんと季語が入っているから、俳句です。
はっきりした態度を示さないと茄子を投げられたり、日記をバカヤロと呼ぶ初期作品。
ラムネ瓶を通してみる雨の光景。くちづけの前に拾おうとするどんぐり。義眼を外すって・・・。片恋でめざしって・・・。作者の見たものなのか、行ったことなのか、考えたことなのか、勘ぐろうとする邪な心を遮ってしまう。
川上さんが俳句と出会った時、「あるものは「俳句」っぽく、あるものは短い詩のように、あるものは見たこともない不思議な言葉のつらなりを作り出していて」と感じたように、私も感じましたよ、この句集に。
でも、自分が選ぶとしたら、何故かオーソドックスになってしまうのでした。
五月雨やゆがめてあをきラムネ玉
名画座へ行く落第のおとうとと
終点より歩いて十歩冬の海
この後せきしろさんの自由俳句を読み、さらに混乱する。
最後の「俳句を、作ってみませんか。」は素晴らしいです。
でもどうやら私には俳句の素養はないです・・・。