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遠い出来事のような、どこか他人事のようにしかテレビを見ていなかったけど、改めて本で読み返して感じたのは実際にはそんなに遠い出来事の話でもないという実感。本自体の伝え方、書き方に賛否ありそうだが、伝わってくる孤独の寂しさ、そしてもし自分がと想像した時の恐怖がある。そんな思いを持って今、現実を生きる人たちは沢山いる。NHKの取材班には積極的にその現実を伝え続けてほしい。そして何かが変わるきっかけになってほしい。
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NHK「無縁社会プロジェクト」の副産物というか、取材手記。引き取り手のない死体は行旅死亡人として官報に載り、お役所の手によって葬られる。取材班は数珠を片手に、供養するようなつもりで取材した、とある。終わりよければ……という言葉はあるが、しかし人生を意味あるものとして生きられたかどうかは、死ぬときに一人だったかどうかだけで決まるものではないと思う。誰でも死ぬのだし、死ぬときはひとり、というのも真実だろう。一人で死ぬことを悲劇としてとらえすぎなところ、家族といっしょの墓に葬られることがあたりまえであるという固定観念が、読んでいて正直、鼻についた。自分としては、一人で死んで上等であるし、死後は散骨でも合葬でも、かまわないと考えている。
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面白いと言ったら語弊があるが、この社会問題に興味がわいた。
現在全国で3万2千人にものぼっている『無縁死』。今後更に増えるであろうし、私もこのままでは無縁仏になる可能性が多いにあると感じた。
地縁、社縁、血縁が崩壊し、ひとりぼっち化する社会。『繋がりたいのに繋がれない』そんな人たちを少しでも減らせる仕組みづくりをしたいと強く思った。
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とても重い内容だった。日本人は高度経済成長以後、生活から地縁・血縁的なしがらみを忌み嫌い、快適さを求めて都会へと居を移して行ったわけであるが、それに反比例するかのごとく人と人との絆は失われていった。最終章の木下敬二さんの生涯はとてつもなく切なくて胸が苦しくなった。
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「消えた高齢者」で一気に注目を浴びた無縁死。
亡くなっていても気づかれない。
家族がいても、遺骨を引き取ってもらえない。
家族の在り方が大きく変わろうとしている昨今。
NHKの取材班が追った無縁社会の実状が書かれている。
多くの人に読んでもらい、多くの人に問題視してほしいテーマです。
無縁社会なんて、自分とは無縁だと思ってたけど、
案外隣り合わせなのかもしれない。
無縁死のニュースを聞いても、第三者としてクールに受け止めていたけど、
実際自分自身、高齢者との関係を考えてみると
面倒だなとか、そこまでできないな、とか思っちゃう自分がいることに気づいた。
筆者も語っていたが、この問題の根源は、根が深すぎる。
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2011-21 TVでたまたま見て目が離せなくなった。それから無縁社会というキーワードは私の中でいつも残っている。会社だけでいいのかという思い。家族、親戚づきあいの大切さ。縁を大事にする、めんどくさくても血縁関係は大事。
Q10の第一回を見たとき驚いた。Q10「オオゴエでさけぶとかならずたすけにきてくれます。それがニンゲンのルールです」藤丘「大声で叫ぶと必ず誰かが助けに来てくれる。本当に、それが人間のルールだったらいいよな」平太「(息を吸い込んで叫ぶ)誰かぁ!誰か助けてください!」
奥田何某も言っていた。助けてと言えた日が助かった日。
サンテグジュペリも人間の土地で困っている人がいれば助けに行くべし、みたいな事を確か言っていた。
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NHK取材班らしい骨太のレポート。 疎遠になっていっている人間関係が行きつくところはどうなるかは分かっていたものの、だんだんそれが他人事ではなく、自分の身に徐々に合わさってくる。 ネットワーク社会と呼ばれ、常に誰かとつながっている、はずの社会の中で埋もれている個と個。 そのつながりはあまりに脆い。 年間三万人の無縁死。 今後その数はどんどん膨らんて行くのだろう。 親子関係が希薄という海外ではどのような実態なのだろうか。
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テーマに惹かれて購入。
他人事ではない「無縁社会」。
この状況を知ることで、変われることもあるんじゃないかと思うし、変えていかなくてはならないと思う。
だからといって、自分で何ができるのかと考えると途方にくれるのですが。
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ちょっと前に話題になった「無縁社会」の本。
今まであった様々な「縁」が失われた「無縁社会」。その実態に迫る!みたいな本。
正直、読後感がかなり悪い。いたづらにに不安になる必要はないけど、読んだ後はいろいろ考えさせられる。実家の家族は元気にしてるだろうか…親戚は…そして、自分の将来は…みたいな。
ところどころ、価値観を押し付けてるように感じられる場所も見受けられたが、全体的にみればそこまで気にならない。
現実を見つめ、考え直すきっかけになった。
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普通に暮らしていても「無縁死」はあり得るのですね。
誰ともつながりがなかったら家で急病になっても助けも呼べず、なす術もないわけで。
自分も含め、多くの人は昔ながらの近所づきあいや隣組の煩わしさを避けることで「縁」を遠ざけています。家族にすら「迷惑をかけられない」と一人で暮らして無縁死していく人もいます。
本文の中に『迷惑をかけあい、それを許しあうのが“縁”ではなかったか』と、あります。
若い人でも一人暮らし志向が強くなっているのは煩わしさを避けることが主な理由でしょうが、縁も遠ざけているわけで、若い人の無縁死というのもあり得ると思います。
近所づきあいや仕事のつながりも含めて、上手に縁を保ちたいと思いました。
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家付き、クルマ付き、ババア抜きと言って核家族化を支持した世代が高齢を迎えると、子どもに迷惑をかけたくない、自立しなくてはならない、と親族に頼らず生きようとする。これに、配偶者との死別、離婚、子ども世代の経済的な生活苦などが重なると益々独りで生きてゆかなくてはならないという思いを強くする。現在の30~40代がこの予備軍としての条件を十分具備している状況も説明する。不安定な収入、晩婚化や生涯独身者の増加、独り暮らしがしやすいライフスタイル。将来に漠然とした不安を抱えながらツイッターに人とのつながりを求める。
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自分とは関わりないだろうと思っていたけれど、何かが少し違うだけで、そうなる可能性もある。
読んでそんな気がした。
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「行旅死亡人」という言葉を初めて知った。警察でも自治体でも身元を確認できなかった無縁死、引き取り手のない死者のことである。
家族とのつながり、故郷とのつながり、会社とのつながり…。何故、人々が社会とのつながりを失っていき、誰にも見取られることもなく、ひっそりと死んでいくのか。
ひきこもりである僕自身にどうこう言う資格などない。ただ、自分の現状や現在に至った経緯、そして自身の行く末を思うと、ひたすらに悲しく惨めな思いになった。
3万2千人という無縁死の人たちの姿と自分とを重ね合わせて、重い溜め息をつくしかないのだ。
帯に記載された、NHKの番組に寄せられた意見・感想の抜粋だけでも、現代社会を生きる難しさが滲み出ている。
・「テレビで無縁社会と呼ぶ言葉を聞いた途端、私もだ、と思いました」
・「近い将来自分もなる、という不安、絶望感が頭から離れなくなりました」
・「特に大きな失敗をしたわけでもなく、普通の人生を送ってきた人が…」
・「俺も仕事がなくなったら無縁死だなぁ」
・「番組をみて、これほどまでひどいとは思いませんでした」
・「生涯未婚、2030年には女性の4人に1人だって。私そのひとりだな」
・「あらためて人間関係の希薄さに背筋が寒くなりました」
・「健康なうち、若いうちはいいんだよ、一人でも。だけど…」
・「無縁社会を生んだのは日本の社会システムのせいだと思う」
本著、最終の第7章の締めくくりの文章を読んで、不覚にも涙が溢れた。
「誰にも迷惑をかけたくない」とひとりで生きる人たち---。
「迷惑なんかじゃない。頼って、頼られて、それでいいじゃないか」
今、僕は何をなすべきなのだろうか。狭い部屋の中で、僕は何ひとつ、できないでいる。
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他人ごとではない、無縁社会。でも、縁をつなぎ直すことはできるから。迷惑をかけてこそ、人とのつながりじゃないでしょうか。「苦労かけるねえ」「それは言わない約束よ」みたいな。違う?
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実にヘビーな問題提起だ。読んでいてどんどん息苦しくなった。この感覚は「名前のない女たち」を読んだときに似ている。