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「Story Seller」の1〜3に収録されていた作品に
小説新潮に発表したラストを纏めた土江田シリーズ。
Story〜で読んだ時は結構面白く読んだ記憶が
あるんですが、こうして纏めて読んでみると
これってミステリなの?? という何だか不思議な作品。
土江田と共に行動(結果的に)する制服を来た少女の
様な探偵の「赤井」とのコンビで事件を解決していく
事になるんですが...。
一つ一つの事件の真相はミステリファンからしたら
相当「うぉいっ!」と突っ込み待ちのような粗さだしw、
そもそも探偵が解決すらしなかったりと良く分からない。
全編に渡って書かれる「土江田」の過去の詳細や、その
事件についても思わせぶりだしw。その辺りに着目して
読むと相当ガックシな作品かも。
とは言え、さほどミステリとして期待していた訳ではなく
基本的には自分の持ってる「佐藤友哉」という、やや
特殊な作家さんの作品して予想外に読めたな...という
発見のある一冊。
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地上333m上空の東京タワーのテッペンで死体が発見され・・。「333のテッペン」
ビックサイトのイベント会場から444匹の犬が姿を消して・・・「444のイッペン」
東京駅構内で見知らぬ女性から555個の骨片を見せられて・・・「555のコッペン」
666mまで建設されたスカイツリーの足元を掘り起こす事になり・・・「666のワッペン」
どうやら前科があるらしいフリーター・土江田が巻き込まれる事件を、セーラー服探偵・赤井が解き明かす連作集。
佐藤さん作風変わった?
佐藤ファンからは酷評を受けているようだけれど、私はこっちの方が好きだなぁ。
story sellerで333と444は既読。でも全作通しで読んだら楽しさ倍増でした。
こういう感じの佐藤作品ならまた読みたいな。
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2010/12
本編の外に壮大なお話を匂わせる、得意のパターンですね。
伏線を回収するしないとかって話ではなく。。
ストーリーというものい対する信頼
と
ストーリーなんて所詮作り物でしょ、作れるんだよ。
って背反する思いが読み取れて好きです。
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闇っぽい過去を匂わせつつも何をしたのか明らかにしないので、
より想像が膨らむ。それが楽しい。
http://feelingbooks.blog56.fc2.com/blog-entry-687.html
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東京を舞台にした過去に罪を犯した男と探偵の少女が事件に巻き込まれて行く連作短編です。
主人公の普通な生活を望む生き方が非常に共感でき、会話や探偵の少女と交わす所謂探偵論の様なものが一癖あって面白く読むことが出来ました。
物語全体に漂う不穏当な空気と軽妙な語り口のギャップにはまってしまいました。
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トリプルナンバーとペンの韻を踏んでいる題目からなる
4話の短編集。
理屈っぽい表現だけど厭味がない感じで、
これは面白い発想だなぁって読み進めていたが、
1冊読み終えた後は、
こりゃぁ辻褄合わせのこじつけ小説だったなぁって、
・・・残念。
333のテッペン・・・・・東京タワー
444のイッペン・・・・・東京ビッグサイト
555のコッペン・・・・・東京駅
666のワッペン・・・・・東京ツリータワー
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女子校生探偵と隠したい過去を持つ男が遭遇する四つの事件の物語。探偵の赤井さんがクールにみえて、ちょっぴり強がる姿がヤバイほど可愛い。土江田とのやり取りがまた楽しく、そこに魅力的な謎が絡んでくるんだから、面白くないわけがない。まあ謎の決着はアレですが。これはもっと読みたいなー。
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東京タワーのテッペンに置かれた謎の死体から始まる、東京の名所を舞台にしたミステリー連作集。最初の333はいいものの、その後の444、555、666はかなりこじつけ感が否めず、他の切り口もあったのでは…という感想。
あとシリーズっぽさはいいんだけど、言葉の使い回しが多い印象です。最後はちょっと飽きちゃう。
それぞれのストーリーの後ろにある大きな一つのストーリーもちょっと満足感に欠けるかもしれません。
東京の各所が舞台なのは東京人にはイメージしやすくてワクワクしました。
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東京タワーのテッペンでの殺人って、どうなんだろう?と素朴な疑問から読んだ一冊。
読んでしまえば、そんなものか…程度のトリック。
全体的に主人公の主観が多く、かなり読みにくいし、トリックもなるほど!と思えるものは一つもなく、かなり残念。
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たぶん主人公の理性は、彼の表情に裏切られている。
でも物語は主人公の視点で進むから、確かめる術はない。
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【収録作品】
「333のテッペン」過去を消し、東京タワー内の売店で働く、オレ・土江田。その東京タワーのてっぺんで人の死体が発見される。
「444のイッペン」東京ビッグサイトで行われるペット博の設営アルバイトをすることにした土江田。その会場から、集められていた444匹の犬がいなくなる。
「555のコッペン」新幹線に乗るため東京駅に来た土江田。喫茶店で偶然相席になった女性から意外な物を見せられて唖然とする。
「666のワッペン」東京スカイツリーを見上げながら、ある作業をする男を見守る土江田。その作業とは・・・・
土江田の更生は成功したのか、それとも・・・・ 素直に読むと社会になじみつつあるように見えるのだが、各話が一応の「解決」を見せた後に残る「真相は何か」がわからないところに不気味な感じを受ける。
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伊藤氏の著書はこれが初めてです。
ジャンルとしてはミステリーなのだと思いますが、これはミステリーとしてはどうなんだろうかというようなミステリーで、でもこういうミステリーの扱い方もアリといえばアリかとも思いました。
が、その扱い方がやや大雑把だなとは思いました。
また、主人公である土江田の謎めいた過去やキャラクター性が物語が進むにつれて明かされていくのですが、その過去もキャラクター性もありきたりな、あるいはいまひとつな感じがしました。このあたりも大雑把に感じました。
物語の展開は速く、さくさくと読み進めてはいけましたが、その割りに文章は読みやすい文章というわけでも無く、言葉遊びのようなものは西尾氏と比べるとまったく振り切っていないので始終中途半端だなぁという印象でした。言葉遊び以外でもなんだかまどろっこしく感じてしまう文章で面倒くさいなぁと思いながら読んでいました。
キャラ読みする人には良いかもしれません。あるいはキャラ読みする人でも浅いキャラクターかもしれません。
この状態からもう一歩二歩と練ればもっと読める物語になったのではという印象です。
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333の東京タワーからはじまり、666のスカイツリーへと続く。
妙な探偵がやってきて事件を解決(?)していきますが、本当は事件にいつもまとわりつかれる主人公が一番の問題なのです。
彼にとっては檻の中の生活かもしれませんが、それでも最初の事件から1年後には6グラムほど気持ちが軽くなったというのは、大きな変化かもしれません。
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“その声は明らかに上機嫌で、明らかに失調していた。「あの、頼みがあります」
「頼みじゃなくて脅迫だろ」
「助けてほしいんです。勇気を下さい」
「それならCDショップに駆けこみな」
「音楽聞いたって勇気なんか出ません」
「だったらアンパンマンを観るといい」
「今日一日だけ……いえ、ほんの数時間だけでいいんです。僕には勇気が必要なんです。勇気を下さい」
「待て。どうしてオレに頼むんだ。応援団長にでも見えたか」
「まさか。でも異常には見えますけどね」予期せぬ言葉が背後で響く。「隠しているつもりでしょうが、そっちこそ、だだ漏れですよ。解る人には解っちゃいますね。同類なのが解っちゃいますね」
「ストーリーが読めた……。ことをやりとげる勇気とアドバイスを、同類からいただこうって魂胆かい」
自分の声とは思えなかった。
他人の声とも思えなかった。”
「333」「444」「555」は「Story Seller」で読んだので「666」だけ読むなど。
この作風が本当好みだ。
“思いがけないタイミングで思いがけない声が聞こえ、思考が乱反射を起こす。
いきなり人影が飛び出した。
だからオレは極めて自然に心霊現象を疑ったが……いや、疑うことはない。疑うまでもない。
オレの知り合いだ。
外に舞い戻ってからできた、オレの知り合いだ。
そいつはこの近辺では有名なお嬢様学校のセーラー服を着ていたが、身長が酷く低いため、私服であったら確実に中学生と誤解していただろう。そうした残念な部分はともかく、怜悧な瞳がとても良く目立っていて、かつてのオレがこの少女を見つけていたら……見つけたとしても、殺させない。
オレが殺させない。
もう誰も殺さないと決めたから、殺させない。
オレは右手の拳を握り、ついでに多くの問題も握り、まとめて潰した。
簡単でしたね。
「どうしてお前がいるんだ」
「だって私、探偵ですよ」
赤井は二つの瞳をオレに向けると、年の割にはなかなか優雅な微笑を形成した。”
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ミステリかと思って読み始めたら、そうじゃなかった。メタ的な描写と主人公の自己分析がなんだかライトノベルっぽい。さらっと読むのにほどよい感じでした。