紙の本
物語、ですが、そこから「何か」を得ることが大切。
2011/06/27 08:02
7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:のちもち - この投稿者のレビュー一覧を見る
自らついたひとつの「うそ」から、それをカバーしようと、ひとり東京に出たものの帰りの飛行機に乗り遅れた高校生。所持金もなく、途方に暮れている少年が体験する様々な出会い。そしてその出会いによって成長する少年の姿...これですべてのストーリーはカバーできているかと。
表面的にはこれだけ、ですが、ぎりぎりのところで出会う人々の温かさや、そこから自分に置き換えて「何か」をつかんでいく少年の考え方の変化。もちろんそこから、少年と旅、これらを超えるものを自分でつかみ取ることはできます。どんな成功者だって、自分一人で成功したわけではない。もっと言えば、自分一人で生きていくことなんてできないのが人間である。様々な背景を持つ人たちとの出会い、会話。そこから見えてくる、自らの生活、人生の「問題点」。端的には、あたりまえだと思って疑いすら持たなかった親への感謝だったり、学生生活だったり。これって高校生だけに当てはまることでは、もちろんありませんよね。仕事だって、人生だって、出会いと感謝、これによってさせられているんです。普段は気がつきません。「気がつかない」方が多分幸せなのかもしれない。でも「気がついていなかった」ということに気がつく(ややこしいな...)のが、ものすごく大事なことですよね。
親であり、また部下を抱えるビジネスマンとしての自分は、子どもに、そしてスタッフに「無償の愛」を捧げます。そこに「見返り」は期待しません。見返りを期待した時点で「愛」ではなくなりますよね。だけど...だけど、そこで愛を受けた人がそれに気づいた時、それは何物にも代えがたい喜びになります。人の喜ぶ姿を見ることが自分の喜びである...キレイごとに見えますが、どんな人間にもできることなんです。自分の子どもに対して、だけではなくてね。それこそ「出会」った、愛すべき人たちにも同じ感情を持てるんですね。自分もそんなふうになれるとは考えてもいませんでしたが、40代も半ばになるとそういう気持ちが素直に持てるようになります。
ひとりの少年を通して、その「出会い」と「感謝」をつづった本書は、多少は「物語すぎる」ところは感じられるものの、受け入れやすい文章で最後まで一気に読むことができます。ひねくれた自分のようなタイプには、「できすぎ」を感じて、涙を潤ます場面は少なかった、のですが、もちろん悪い印象はありません。「こんなに泣ける本はない」的な広告が邪魔をしてしまったようで、どうも読む前に「広告」されると、そのようにならなければ(=泣かなくては...)という気負いが先に立ってしまう。素直でなくなってしまいますね。これは「偏った」自分のようなタイプ、だけでしょうけれど。
フラットな気分で、「感動するために読む」というスタンスが強すぎなければ、十分に感じることはできます。
【ことば】...居心地のいい場所は、まわりの人があなたに何をしてくれるかによってじゃなくて、あなたがまわりの人のために何をするかによって決まる...
この物語のキーになるところです。縁あって近くにいる人に対しての「愛」。近くにいなくても。自ら何かをしてあげることによってその人が喜ぶ姿に、喜びを感じる。出会いは偶然ではなく必然。人間だもの、「出会い」によって愛を広げることに幸せを感じる、素直に喜ぶ、自然体でいきましょう。
電子書籍
心温まる話
2017/04/13 20:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トコトコくん - この投稿者のレビュー一覧を見る
取り返しのつかない失敗。嘘をついてしまった少年の成れの果てか。本当に困った時の偶然な出会いを通じて、少年は少しずつ成長します。お世話になった方々へ心から感謝して接する少年のひたむきさに、心うたれます。
投稿元:
レビューを見る
昔色々あって、人との出会いに多少の恐怖感はありますが、この本に出てきた人たちのような方もいると信じて歩んでいこうと思います。
投稿元:
レビューを見る
物語の中に出てくるお母さんがいいなあって思いました。
もちろん主人公の旅を通した出会いの中で成長していく様にこちらも勉強させられ、再認識させられることが多く本の中にちりばめられていました。喜多川先生の本は、いつも僕も心を温かくしてくれます。
投稿元:
レビューを見る
「人生は誰と出会うかで決まるのです。」(あとがきより)
本当にこう思わされた作品。
行動を起こし、人と出会い、素直になる。
ウソからスタートした主人公和也の旅が多くの逆境と出会いによって彼を成長させる。
どんな動機であれ、行動を起こすことが一番初めなのかなと思った。
投稿元:
レビューを見る
読みやすい。わかりやすい。
今の歳になって読むとちょっと青臭く感じることもあったけれど、それがわかっていて共感、納得しながら読み進めた。一期一会。
若い人に薦めたい一冊。
投稿元:
レビューを見る
自己啓発系でありつつも、小説。この著者の本はそういうのが多い気がする。この本は10代辺りを対象としている感じが強く、それがどうも説教臭さと小説としての未熟さを感じてしまう気がする。
でも、書かれている事は勉強になる事が多かったと感じた。個人的には感動といわれるものは少なかった。
投稿元:
レビューを見る
ドンで紹介されていたので、気になって読んでみた一冊。字が大きくてとても読みやすく、一気に読み終わった。「自分の幸せとは何なのか?」「自分の使命とは何なのか?」そんなことを考えさせられた。名言も散りばめてあり、また読み返したい本である。
投稿元:
レビューを見る
今までで一番かも!?
喜多川さんの本、読めばどれも、すんごく影響をもらってますが、
今回の本は、今までで一番ズドンと効いた気がしてます。
ありがとうございます!
「自分の人生は自分のものである」こと。
「自分の責任で生きていくということ」
「未来から、今を見るということ」
いろんなことに気付かせてくれる本です。
早くに読めたことに感謝です。
以下、メモ。
いやぁ、それにしても、面白い経験をしているねぇ。
今は、おもしろいなんて考える暇はないかもしれないけど、
たぶん、君の人生において、一生忘れることができない経験を今しているのは間違いない。
おまえの人生はおまえのもの。
すべておまえの責任で起こる。
相手が大人だろうが、先生だろうが、
言いなりになって何かを手にいれようなんて思ったところで、
おまえはおまえらしさを失う。
そして、それによって起こることを、自分のせいじゃなく、
他人のせいにして生きる。
あなたにとって居心地のいい場所は、
周りの人があなたに何をしてくれるかによってじゃなく、
あなたが周りの人のために何をするかによって決まる。
素直になる勇気がなければ、仕事なんでできない。
自分の非を認めたり、素直に謝ったり、感謝したり、お礼を言ったりする勇気がない奴は、幸せになんてなれない。
相手のことを思う気持ちが強すぎるっていうのも問題。
大好きな人の喜ぶ顔を見るためなら、人間はどんなことだってがんばれるようにできている。
みんなが笑えるようにするためには、どうしたらいいか考えるべき。
固いなぁ。もっと楽しく、自由に生きな、つまらんぞ、人生は。
誰が何と言おうと、おまえの人生はおまえのもんや。
誰かがやれと言ったからやる。やるなと言ったからやらん。
そういう生き方をして、おまえは、自分の人生の責任をちゃんと自分で取る自信はあるのか?
自分の決断に責任を持たない生き方は、周りの大人によって作られる。
自分の物差しを持って、自分で考える人間になれ。
自分の人生を他の八のメチャクチャな命令にメチャクチャにされるなよ。
自分の決断に責任を持つためにも、誰に何と言われても、これだけは言うことを聞けんという強さを持て。
他人の眼鏡をかけて世の中を見ると、世の中なんてつらいことを我慢するだけになる。
他人のメガネをかけて世の中を見ている奴に限って、この世は生きにくいとか、苦労が多いとか、いいことがないとか、平気で口にする。
何が幸せかなんて、誰かがどこかで言ったものとか、テレビとかの情報を頼りに決めるアホがどこにいる。
そんなん全部他人のメガネじゃ。
もっとちゃんと、自分がやりたいこととか、自分���とっての幸せとは何かを考えろ。
わけもわからず、他の人が幸せだと言ってるものを追い求めたり、他人が持っているものを手にいれようとするのが人生ではない。
他人のメガネはほっとけ。
人が何と言おうと、自分がやりたいことは何かを真剣に考えろ。
他の誰でもない、お前の人生だ。
自分の人生、自分の価値観で、好きなように生きていい。
若いうちの旅と出会いは財産になる。
チャンスがあったら旅に出るのがいい。
自分の使命を見つけるまで、何でも好きなことをやったらいい。
そして、自分の使命を見つけたら、それに命をかけて生きりゃいい。
世の中に対して、自分が何ができるのかをしっかり見つけろ。
そして、それを見つけたらそれに命をかけて生きろ。
人間は、誰かの役に立つ生き方に専念したとき、それによって得られる報酬に関係なく、幸せを感じることができる。
一番大切だけど、一番難しいこと。
それは、『待つ』こと。
あらゆることに対して、みんな自分の都合のいい結果になることを成功だと思ってる。
結局、どこにいようと自分ががんばったぶんしか、人は幸せになることができない。
前を見よう!前を見て、どんどん進んでいこう!
今は、自分の好きなことに正直に、真正面からぶつかるだけでいい。
使命とは、自らの人生を何に使うのかということを自分で決めること。
自分の命は限りあるものだと強く認識したものほど、自分の使命が何か考えようとする。
使命とは、限りある命を、永遠に続く何かに変えたいと願う行為。
自分が好きだと思えることに正直に、真正面からぶつかり続ける。
出会った人たちとのご縁を大切にしていく。
そういう生き方がいつかは、自分の使命につながっていく。
おまえの時代だ。
自由に、自由に生きろ。
何もしないで同じ場所にとどまり続ける仲間は、一人でも多い方が安心する。
そんなの意味ないってわかってるのに。
幸せも成功も人が運んでくるもの。
人生は、誰と出会うかで決まる。
偶然に見えるすべての出会いが必然である。
非日常の世界から自分の日常を見ることで、気づくことがたくさんある。
人は、自分の居場所じゃないところから自分の居場所を見る経験から、新しい気付きや日常に対する感謝、人生の使命すら知ることができる。
今の時代、一人一人に求められているのは、「生きる力」
「生きる力」とは「想像力」
どんな世の中になろうとも、どんな状況になろうとも、今できることは無限にあります。
問題は、「今できることは無限にある」と思えるだけの想像力が育てられているかどうか。
投稿元:
レビューを見る
「周りの考えに流されず、自分で考え自分で考えた道に進め」ということでしょう。
今、自分自身やりたいことをしているかというと疑問が残ります。しかし、目標は決めました。それに向かうだけです。
投稿元:
レビューを見る
登場人物がみんないい人達だったり、話しが少々都合良く進みがちだったりしますが、面白いです。
一人の少年の短い旅を通じての成長物語です。出会いの大切さを感じます。
投稿元:
レビューを見る
人生の中で、人との出会いがどれだけ大切か、そして、偶然のように思える1つ1つの出会いが、どれも必然で無駄のないものだということ。40歳を過ぎた頃から、身をもって感じていたことだったが、喜多川さんのこの小説を読んで、それを改めて認識させてもらった。この主人公のように、若い頃にそれを実感できる体験ができたら、その人の人生は大きく変わると思う。それを疑似体験できるのが、こういった本のいいところなんだな。
投稿元:
レビューを見る
友人に勧められて読む。喜多川さんの本は初めてだったが、父親としても考えさせられるメッセージが数多くあった。琴線に触れる言葉も多く、感涙。平易な文章なので読みやすい。
人生において歳を重ねることの、大切さを若い人に感じて欲しい。
(中高生にお奨め)
投稿元:
レビューを見る
喜多川泰さんの新刊。
また、やられたな~と感動した一冊。
高校生の男の子が、夏休みに、ウソから始まる旅行に出る。
出会う市井の大人たちからいろんなことを学んでいって、
いい、「顔つき」に変身するんです。
非日常の世界から自分の日常を見ることで、気づくことがたくさんある。
高校生が主人公ですけど、登場してくる普通の大人たちが、素敵。
旅の本なので、私もそれを味わいながら読もうと、計画。
特急で行けるところを、乗り継いで。
ちょうど目的地に着くころに読了。
読後感が、さわやかで、やさしい。
途中、読みながら、涙が出てくる。
ローカル線で人も少ないし、泣きながら読み続ける。
変なおばさんと思われるかもしれないが、そうだから、仕方ない。
自分の高校生や大学生の時の旅を思いだす。
旅は、若くて、貧乏なうちのほうが、絶対面白い出会いがありますね。
著者のあとがきに、素敵なコメントが。
わが社の企業理念と相通じるものです。
「すべての人間が持っている、あらゆるものを創り出す力。
それは、「想像力」
今の時代、一人ひとりに求められているのは「生きる力」です。
そして、「生きる力」とは「想像力」
人生は誰と出会うかで決まるのです。
この本によって、積極的に人との出会いを求めて行動し、
「生きる力」を磨こうとする人が一人でも増えると嬉しいです」
20歳になる、甥っ子にも読ませよう。
内定者とうちのスタッフへのプレゼントにも出そう。
投稿元:
レビューを見る
あっという間に読めた。高校生のときに読むのと大人になってから読むのでは感じ方が違うと思うけどもっと若い時に読んでたら何かが変わったのかなあと思う一冊。でも今からでも遅くはない、とも思わせてくれる一冊。とにかく後悔のないように生きたいと思った。母って偉大。11.1読了。