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チャンドラー翻訳ものの3作目、村上春樹さんが期待を裏切らずに、読みやすく快適にマーロウ・ワールドを楽しませてくれます
訳者・村上春樹さんもあとがきに書かれております…
『僕は何度もこの小説を読み返しているし、このように翻訳までしているのだが、 結局誰が誰を殺したのかと訊かれると、急には答えられない』
インフルエンザ・ウイルスの発熱の中、半ば朦朧とした意識で読んでいたw244は、幾度も幾度も頁を戻る有様でした
『チャンドラーの小説においてはしばしば物語の筋の整合性が問題になるが、この「リトル・シスター」ではその傾向がいつもより強くなっている』
w244、あとがきを最初に読むタイプの本読みではありません …が、今回は少しだけそこらへんを後悔致しました
インフルエンザのウイルスが脳にいってしまったかと、筋を理解できないw244、少々焦ったりいたしましたので…
C・ドイルでもA・クリスティーでもありませんので、チャンドラーはプロットが云々で評価される作者ではないと思います
筋が少し合わなかろうが強引に読み進めていけば楽しめるのです
因みにw244―、結局誰が誰を殺したのかと訊かれても、もう一度読み返しても答えられないかと…ry それでも、お薦めの一冊でございます
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レイモンド・チャンドラー作。
村上春樹訳。
おなじみ探偵フィリップ・マーロウシリーズのハードボイルド。
小気味よいマーロウの会話と、古き良き時代のアメリカの場末感、というのが相変わらず良い。
ただよ、ただですね、途中から、女優が二人でてきたり、なんだかわけがわからなくなったのは僕だけでしょうか。
家族で映画見ながら、このおっさんはだれの父親なんだ、とか確認し合ってた母と妹の気持ちがよくわかった一冊でした。
ま、だれが犯人か、なんかよりも僕はマーロウの気の利いたセリフの数々が読みたかったわけですが。
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なるほど、複雑な話だったな。「かわいい女」を読み直したい。村上春樹、好きだけど、思い入れが強いのか、どうも、ダメだ。残念。
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初めてのチャンドラーにこれを選んだのは失敗だったかも。
話の筋書きがあちこち飛んでいてまとまりがない。
書かれていないことが突然出てきて焦ることも。
人物も「リトル・シスター」以外にさして魅力はない。
それでも「こんなの読んでられない」とは思えなかった。
不要にも思える描写、脱線する会話が不思議と心地よい。
村上春樹の翻訳がワイルドさを程よく薄めているせいもあるかもしれない。
何も予定のない薄曇りの朝には、よく似合う作品だった。
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最初はあの独特の会話のリズムに慣れなくて、サクサク読めなかった。
慣れてくるのにつれて話の糸もほつれて行ったので、気にならなくはなったけれども。
話はまあまあ、どちらかと言えば「ロング・グッドバイ」の方が好き。
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フィリップ・マーロウ・シリーズ
マーロウの元にやってきた依頼人・オーファメイ・クエスト。行方不明の兄オリンの捜索。オリンの住んでいたアパートの捜索。オリンの部屋を物色するヒックスと名乗る男。捜索中に殺害された管理人クローゼン。クローゼンが電話をかけた相手。ホテルに呼び出されたマーロウの前にあらわれたヒックスの遺体と謎の女。女優メイヴィス・ウェルドとオリンの関係。殺害されたギャング・スピンクの秘密。オリンの遺体発見。マーロウの手に入れた写真とネガの秘密。スティールグレイブの秘密と死。依頼人オーファメイの謎とラガーディー医師の秘密。
2011年9月23日読了
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村上春樹によるレイモンド・チャンドラー作品の翻訳3作目です。
ミステリー史上に残る「さよなら、愛しい人」「ロング・グッドバイ」に比べると、この本の知名度、劣りますが、出来もその程度なのが残念です。
導入部は順調で、その後も部分部分、読ませる文章はあるんですが、全体の構成が未整理で、中盤には読むのが辛い部分もあります。
事件の全貌が明らかになっていく終盤は勢いが復活するのですが、村上訳のチャンドラーを手に取るなら他の作品からが良いでしょう。
それを読み終えてなおアメリカ文学への興味が尽きないなら、フィッツジェラルドの「グレート・ギャツビー」かカポーティの「ティファニーで朝食を」をおススメしたいですね。
以上の作品を読み終えてなお、というなら良いと思います。
この作品で注目したのは、青豆さんの殺しの技が藤枝梅安由来でなかったことかな(笑
この本の原著を村上春樹さんが読んだのは随分前だと思うのですが、その記憶が熟成されて、後の1Q84のキャラクターに結実した、と思うと胸熱ですね。
海外の作家を読む込むことで、文体も磨かれたのだ、とも感じます。
今回は微妙な評価ですが、それでもかつて読んだ清水俊二訳よりは遥かにイイです。
MGMで映画化されたおりの写真がカバーに使われている清水訳の「かわいい女」が手元にあるんで、読み比べました。
本当は懐かしい、と言いたいんですが、読んだ記憶まったくありません(笑
それにしても、こんな本まで読んでいたんだな。
自分の青春時代は、暇だったんだなあ、と思いますね。
↓コレは文句のない傑作です
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村上春樹の新訳を再読。
なんというかフィリップ・マーロウの野蛮さがソフィスティケートされた感じ。
でも旧訳より読みやすいのは確か。
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春樹の訳し方がなのか、そもそもチャンドラーの文章がなのかは分からないけれど、とにかく読みにくかった。洒落っ気たっぷりでストレートにものを言わない人物たち。こういう文章には不慣れなもので、たびたび思考が止まってしまった。
終盤になると話が入り組んできて、誰が何をしたのか、よく分からなくなってしまった。こちらの理解不足かと思ったけれど、あとがきで春樹もそう書いているので、そういうモノらしい。
この文章に慣れる頃にはもう数ページしか残っていなかったので、もう一度読み返してみると楽しめるのかも。
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レイモンド・チャンドラーの描く物語は本当に面白い。数々の魅力的なキャラクターが登場する本作『リトル・シスター』、私には『ロング・グッドバイ』に並ぶ程に好きな作品となりました。
村上春樹さんが寄稿した訳者あとがきによれば、チャンドラー自身はこの『リトル・シスター』に好意を持っていないらしい。村上氏によれば、そこには相応の理由があるようなのですが…何はともあれ、私はこの作品が大好きなのです。
行方不明の兄オリンを探して欲しいとマーロウに依頼したのは、オーファメイと名乗る若い娘でした。
何か裏があるに違いない…と、調査を始めるマーロウの行く先々では、アイスピックにより一突きにされた遺体が彼を待ち受けることになるのです。
『リトル・シスター』が指すものとは…
とても複雑で転々とする結末と激しく絡み合う人間関係は、しっかり読み込まなければ混乱してしまうかもしれません。
いままでの邦訳版では、『かわいい女』として出版されてきた『Little Sister』。原題のタイトルままに、『リトル・シスター』としたところに訳者・村上春樹さんの、本作への深い愛情を感じました。
『かわいい女』では、ここまでの感動と読後感を味わえたかどうか…作品の意図するものには、『リトル・シスター』という響きが実に似合うと思うのです。
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探偵ものの面白さのキーは依頼人の魅力だと思います。
依頼人のオ―ファメイという人物がとても魅力的な存在感を放っています。
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村上春樹版チャンドラーはいいですね。特にこのリトルシスターは確実に読みやすく魅力的になっています。あとがきも面白いです。
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要するに話の内容が何なのかは結局よくわからなかったので、村上春樹がいうようにチャンドラー節というものを楽しむ方向にシフトすることで乗り切った。ロング・グッドバイ(映画)のエリオット・グールド(とあのパーマ)を頭に思い浮かべながら雰囲気的にジャズなどをBGMに流しつつ読んでいると、全然ワケがわからないけどなんだか浸っているような気分になってくる。終盤に出てくる不思議な雰囲気をもった警察官が短い出番ながらも印象的。そういう部分がストーリーそっちのけでも人を惹きつけるところなのかもしれない。
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自分の中に小さな自分がいるとしたら(本田圭佑曰くの「リトル」)、それは是非マーロウであってほしい。いささかくたびれてはいるが、スタイルというものがあるし、それを貫き通せるタフさもある。現実はともかく、「リトル」に限って言えば、けっこう近いと思うんだけどね。融通の利かなさとかw。
ストーリーを時々見失いつつ、マーロウのカッコよさに痺れながらついていくと朧げに事件の全貌が見えてくる感じ。スッキリとは行かず、理解が悪いのか?と思ってたけど訳者解説読んで納得。でもまあ、そういうのも含めてのこの作品だよなあと思う。
しかしこれ、60年以上前に書かれてるんだね。むしろ当時を時代背景にして、今書かれたような。訳にも負う所が大きいんだろうけど、テキストの開かれた新鮮さにため息が出る。凄いな。
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私立探偵マーロウシリーズ。
村上春樹訳。
人が多くでてきて、関係も複雑で読み解くのに骨が折れた。
けれど完璧に読み解けているわけではないという。