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タイトル通り。「性差」を示した論文を一つ一つ批判的に評する本。性差があるとかないとかいった結論を言う本ではないです。
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性差はさほどないみたい。いろいろ説がまかり通ってるけど証拠もないんだし、本当にそうかと疑ってかかりなさいという主張。しかし、無駄な文章多かったな。。
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授業の課題図書
性差研究についてのレビューと批判を中心に行う。
批判の仕方が学べるとあったが、自分にとっては新しいものなどなかった。
そも、批判という作業はなにも心理学であろうと、物理学であろうと、哲学であろうと、科学に限った特別なことではない。日常の中で十分行われているもの。
だから、あらためて、性差で言及しなくても、自分にとっては当たり前なことしか書かれていなかった。
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古い感じがする。今読む価値はないだろう。
専門は臨床心理学らしい。資料も古くて1990年代前半のバスやサラファーディぐらいまで。各種研究プログラムに対する批判も80年代っぽいもの。
初版は1994年らしく、たいしてアップデートされてない模様。心理学関係は15年以上前のものは使いものにならんと思う。
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おかしな性差研究は、なんらかのバイアスが掛かっているのでは、ということを紐解いていく本。だからといって、研究はたいてい嘘である、というバイアスを掛けちゃだめだぞ。
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認知や行動に性差はあるのか、とタイトルで尋ねられている。
それにあえて答えるなら、あるかもしれないし、ないかもしれない、という曖昧なものになる。
その曖昧さを二百数ページにわたって記した本なのだ。
だいたい、「男と女は」という話には、おそらく性差なく、どっちの性も食いつきがいいじゃないか(という僕のバイアス)。
女は、脳のせいにしたがるじゃないか(同バイアス)。
これが、なんと研究者にもあったのである。
本書は、研究は必ずしも客観的ではないし、正しいとも限らない、という視点(は、当たり前なんだけど、マスメディアはとくに、丸呑みで信じるよね)で、さまざまな性差研究にツッコミを入れていく。
特に古い研究は、男性は女性よりも優れている、という立脚点から始まるものが多い。そうでなくても、なんらかの違いを証明したくて、無理やり着地しているものが多い、とうのだ。
思い切ってPMSを例にあげてみよう。月経前症候群と呼ばれるそれは、実は定義をするための基準がない。ホルモンという、性差をわけるための万能物質的存在が、これまたPMSの不可解さに拍車をかける。いやだってPMS的症状はあるよ、という人はもちろんいるだろうけれど、それがすべてホルモンのせい、であろうか。むしろ外的な出来事、社会的要因も多いのではないか。
ところが、PMSはホルモンに対する異常反応だ、と根拠なしに主張する研究者もいる。
攻撃性とか空間能力とか、いろいろと性差について言われるが、一事が万事こんな調子に見える。
じゃあ研究をする意味がないのか? 否、やはり性差は存在するし、それを解き明かそうとするのは引き続きあってもいいのだろう。
結局の所、本書はバイアスをかけずに事象にあたれ、ということを、かなり回りくどく説明する本で、失礼ながら一般受けは全然しないだろうけれど、こういう本が存在してくれるおかげで、トンデモ研究を見聞きして主張する輩へのカウンターを撃つことができる。ありがとう。