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全体の方向性としては至極真っ当な気がする. まだあまりにも曖昧な部分も多いが, 後いくつかのステップを踏めば10年の単位で実現しうるビジョンとも思える. 一つ間違えば国家社会主義に陥る危険を, 理念の実現の過程で残骸と化す危険も孕むが.
有徳の政治, 経済というものはあり得るだろう. 野中郁次郎. 渡辺京二. イリイチ. ガンジー.
その一方で, 設計とは何か, 設計というものがあり得るのか, という現代的なテーマもある.
官僚諸君はこの方向で頑張ってくれたまえ.
我々はその上に何重もの多様な異なるネットワークを投げかけよう.
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本書の提唱する(古く?)新しい共同体とネットにおけるソーシャルなネットワークが関係した時、構想は具現化されるのでは、と感じました。いや、東日本大震災のダメージからの復活のビジョンか?
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中野剛志編集。BI反対、ケインズ主義等、興味深い。 国の行方を考えるとは「経済」だけに偏重するのではなく、多方面から論じられるなければいけない・・・との方向には、大いに賛成。
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経済成長を目的とした従来の政策に代わる政策ビジョンを「オルタナティヴ・ヴィジョン」と位置付ける。このヴィジョンは、
1.国民の福利向上を目的とする。
2.人間関係・共同体の持続性と一体感の維持
を目指す。
これにより、経済政策の重点は、これまでの政策ヴィジョンと異なり、
1.「個人」から「社会」へ
2.「短期」から「長期」へ
3.「量」から「質」へ
4.「事後」から「事前」へ
と大きな転回を伴うこととなる。
第1部は中野剛志による「オルタナティヴ・ヴィジョン」の解説。
第2部は、様々な論者が各々の専門分野からこのヴィジョンを掘り下げる論考集。
第3部は、討議。
どこを切ってもユニークな論考が目白押しである。
個人的には、仕事柄、黒藪誠の地域産業政策に関する論考を興味深かった。
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pp.130-155 安藤馨「幸福・福利・効用」
pp.171-185 大屋雄裕「配慮の範囲としての国民」