紙の本
たゆたう
2015/03/26 15:13
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投稿者:september - この投稿者のレビュー一覧を見る
エッセイというよりか詩に近い。たゆたうという表現がしっくり来そうな好きなタイプの文章でした。川上未映子さんは透明っぽい。
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「そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります」を買ってから川上さんの随筆集が好きでこの本も見つけてすぐ買いました。やっぱり面白い。文章がすごく不思議なんだよなぁ。まず各話のタイトルが面白い。「豆腐の退屈、ティーの憂鬱」とかどうやったらそんな言葉が出るのかって感じです。今後も楽しみ。
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川上未映子さんがyorimoでやってるエッセイ集で、さすがに全部はのってないようですが、期待を裏切らない面白さ。いつものごとく、言葉の選び方、文章の作り方、物事の捉え方がおもしろく、なるほどなるほどと思い、楽しいので、あっという間に読めちゃいます。素敵
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お風呂に入りながら読んだ本。
未映子さんの文のリズムがすごく大好きで、文字を追っているのは目と頭なのに、全身を使って読んだ感覚がする。
日記を書いていても、私がブログをしないのは、誰かに見せる為に書いているわけではないからだ。
読んでもらう為に書く文章と、自分の為に書く文章とでは、だいぶかたちが異なる、気がする。
読んでもらうオモテ向きの文章はなにかしら光がある(気がする、というか持たせてしまう?)し、やっぱり他人の目を意識して、自分のことを書こうにも、本当に自分が感じているものごとに脚色が加えられたり、エンタメを持たせてしまう、気がする。
一方、自分のための文章は、このレビューと一緒で、おもいおもいのまま書いては消して、書いては消して、脈略もなければ、ただの気持ちのだだ漏れ状態。人に見せるなんてとんでもない。ただ、読んだ本の整理や読みたい本が探せるから、ここを使ってるだけ。
発光地帯は、ヨリモっていう普段読まない読売新聞のウェブ連載から本になったものだそうで。
他人の日記を読むこと、ましてや、ブログを読むことに対して、取り立てて興味や関心はないのだけれど、こう好きな作家さんの文章っていうのは、小説ではなくても、本当に面白いものだなぁと。
こんな何気ないことに、こう思うことがあるのかぁ、あぁそれその感じなんとなくだけど、もしかしたら違うかもしんないけど、分かる、なんて思う。と同時に、羨ましい。んでもって、その感じをうまく自分は言語化できなくて、なんとなくすごいとか、おもしろいとかで済ましてしまうあたりがとても残念。
いまは、薔薇は生きてる、を がすき。
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よみ終えてぐんぐん領土を拡大していくように染み入る。
それはこちらに分け入る隙間さえないのにひたひた溢れて、ああ良かったなまた読もうか続けて読もうか、文字を指で一字ずつ指して読もうか声に出して読もうか、否誰かに音読してもらうかそうしよう、と思わせるとめどない自分サークル、すなわち大好き。
頭の中ぐるぐる廻って今はこの本のことしか考えられませんってくらい大好きなのだけれど、私も生きてるんで「はっきりかなしい」けれども次の本に進むとする。
バイバイ。また読むよ。
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一緒にごはんを食べるのが楽しいひと
片思い
について考える
6日連続で同じモノ食べるとか
おいしかったらよいのかな
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川上未映子のエッセイ集。
日常をさらりと語っているだけであり、かつその内容はとても普通っぽいのであるが、しかしそれを語る「言葉」選びのセンスと独特なリズム感が素敵であります。
そしてそれらの感性を凝縮させたタイトル1つ1つが秀逸。
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素敵な装丁に目が止まり立ち読み、つい最近買っていた『そら頭はでかいです、せかいがすこんと入ります』で初めて読んだその文体が好きだと思ったので衝動買いしてしまった一冊。
ひとつひとつの表現に使われる単語の選び方がうまくて、なんか私は妙に納得させられてしまう。文章に感情を丸めこまれた感じがした。
こんな風に言葉を操れるって、すごく自由だなーと思った。
個人的には、「試す」が好きです。もはや詩っぽい。
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光あれば光あって、気まぐれは曇りたるものの、誰彼の区別なくやってくる。黄昏は満ちてゆくので眺めているのがだいすきでしたね、そうです、照らしかたとお気遣い。その影と響きのうしろにあるものは?斜めに右に、笑うもの。豪雨とくれば、はやる足をどうかゆるめて。そうしないと転んで頭が割れたとき思い出が雨に流されて消えてしまうって、かわりにメロンパンを入れておくという手もあるけれど、そしたら最後もうそれ以外のことは死ぬまで考えられなくなってしまうので、ねえ水曜日、なにか飲む?なにか飲みます?手に手をとってあの日の話をしませんか?ねえ、覚えていますか、ぜんぶじゃなくても少しでも、あなたは覚えていてくれていますか。誰がなんと言おうとも、甘くていつも甘くてときどきぜんぶがおなじ色で光ってみせるあれは悲しくて懐かしい、たったひとつのきえゆく祝着。
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この方の小説は途中で挫折してしまったんだけど、エッセイはなんとか読みきることができました。
ほんとうに繊細な視点の持ち主で、事象を独特な感覚で捉えて表現されるので、ただただ感心してしまう。
が、同時に、こんなに感応してばかりでだいじょうぶなのか、身体も弱そうだし、この先、図太く生きていくすべも身に着けないと、世の中の荒々しさに耐え切れないのではないかしらと、友達を思うように心配してしまう。そんな人の良さも感じさせる文章でした。
食のエッセイっていいながら、ぜんぜん食のことを書いていないと作者本人も書いていたけれど、ほんとにそうだった。スパゲッティとウインナーと卵焼きばっかり食べている人だという印象。
ますます健康状態が心配になる。またまた余計なお世話だけど。
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独特の語り口調に、始めは少し読みにくさを感じました。でもそれが癖になるというか、いい感じに思えてくるのですね。食をテーマにしたエッセイというコンセプトらしいですが、ご本人も認めている通り食に関する記述は少ないです。しかしいろいろ考えているなーと感心し、また彼女によって選ばれた言葉たちが「きらきらしく」胸に残るのでした。
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言葉が、うごめいて、生き生きと、疑って、夢を見る。
川上未映子の日常から零れ出る、感覚や概念や哲学が、零れ出るままに綴られていく、言葉が当てはめられていく、自由で不定型な詩だとかエッセイだとか。
食べること、想うこと、歌うこと・・・。人間のあらゆる行為に付随する、どこか途方もない永遠への不安、あるいはどうしようもない一回の瞬間への恐怖、などが、彼女の中にはいつでもあって、その不可思議を、奇妙を、徹底的に、思考する。
「みんな生きてる。やぁ奇跡」
当たり前のような行為が当たり前でなく、事件であり、奇跡である。一瞬、一瞬の、生を、見つめ、疑い、慈しむ。
「この瞬間、世界に手は、いったいいくつあるんだろうな。」
ハンドクリームのチューブの腹の文字から想像する世界は、途方もなく、しかしどこか滑稽で、そして愛がある。
個人的に。川上未映子のエッセイ集の中で一番好き。
きっとこれから、何度も読む。
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書くことが思考することになり、それを読むことが思考することになる数少ない作家の1人だと僕が思っている川上未映子の日記風エッセイ。書かれた時期は『ヘヴン』の少しあとだろうか。彼女にしては内容が表層的なので、「忙しいのだろうな〜」「注目されたらされたで大変だな〜」と余計なことを想像するのだった。いつか、エッセイのようにして書かれた彼女の小説を読めたら素敵だけれど、そうすると僕の書くことがなくなってしまうだろうか、そんなことはないな。それにしても、彼女は夢を見ない日がない、覚えている夢が1つもない日がないというのだから、上には上がいるものだ。
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自分はいなくなってしまった世界で自分の願いが叶うというのを想像して、なんだかかならず叶うような気になってしまうのも、それを世界のどこから見るというのだろう、おまえは。
(P.11)
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夜寝る前に、毎日少しずつ大切に読みました。
本当にこの人は常に全方位にアンテナを張り巡らしていて、あらゆる事象に敏感で、それを自分の言葉で表現してしまう。その才能には脱帽するとともに、毎日しんどくならないかな?って読んでいてちょっと心配になりました。
やっぱり川上さんの文体、好きです。積読になってる「乳と卵」、早く読まねば。
お気に入り・・・
「眠り号」
「世界なんかわたしとあなたでやめればいい」
「うっとりを頭にのせて」
「試す」