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「崖」が、地理的な崖っていうより、狂人と幻影のはざまに落ち込んでしまった、精神的な「崖」だった。最後なんて全然崖出てこないしね。
空ばかり見ている人は、足元に崖があることを知らないし、崖に落ちていることすら気づかないのかも。
しかしどうもこのシリーズの翻訳と選び方が好みでない。
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「亡き妻フィービー」
なんという純愛だろう。
かわいそう、ではない。
切ない、とも少し違う。
なんと幸せな、に近い。
ささやかかもしれないけれど、豊かであたたかい人生と心を感じた。
「青靴下のジャン=フランソワ」
ジャン=フランソワの純朴さが伝わってくる。
これもまた、純愛の話。
確かに、崖から飛び降りたかのような最期だった。
真実に近ければ近いほど単純であり、遠ければ遠いほどもっともらしい。
真実は無用なり。
だから、小説だからできることがあるんだな。
「紅い花」
狂人の感覚や思考が描かれていた。
他者には理解できないけれど、本人にとっては真実なのだ。
味方はおらず、命をかけてたった一人で戦っている。
その姿は中身を知らないと滑稽だが、その心を知ると切ない。
誰しも同じなのかもしれない。
誰しもが自分の世界でこうして生きているのかもしれない。
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精神を病んだ人が最後は死ぬという救いのなさそうな話なのに、どれも救われた感じがするのはなぜだろう。87/100