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とにかく美しいです。やはり谷崎潤一郎は天才作家といえるでしょう(変態とも言うが…)。
三島由紀夫は谷崎に感化されたといいますが、谷崎の世界の美しさには及ぶべくもありません。
谷崎の作品は、美しいけれど狂気に満ちたものが多いですが、細雪は純粋に正統的に美しいですよ。
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華麗な文体で綴られる美しい姉妹の物語。上から末娘まで順番に時代の流れが感じられる性格の陰影には思わず惚れてしまう。
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ぐああ、やられた!
まさに日本の美がここにあるのです。
文字のはずなのに、これは映像、いや情景なのです。
もっそい着物が着たくなって、思わず引っ張り出してしまった。
08.10.23
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上巻読了。
この時点での印象は、「大阪(関西)弁わからない人にはキツいかもなー」。
似たような印象は川端の「古都」でも受けたけれど、この舞台、この話し言葉あってこその世界。それが、関西以外の土地の読者に文章で伝わるものかどうか…私自身、両作者同様、関西と縁のある人間であるので、こればかりは一寸判断しかねる。ただ、私はなんとなく好きな世界。(でもまだ上巻しか読んでないので星は三つで。)
しかし当時の女性は大変だ〜シミ一つ出来ただけで、縁談に支障が出るなんて…!
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こちらもかなり好きな作品。
映画化されたものも素敵。
女の美しさ、いやらしさ、醜さがよく描かれている。
男たちはただ翻弄されるだけ…
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谷崎は蓼喰う虫+陰翳礼賛がベストだとは思うけれど、このご時世なので婚活本としても読めるコレを。
手広く商売していた父親の事業が尻すぼみ→死去で、「いいとこのお嬢さん」として「いいとこ」に嫁ぐはずだった梯子を外されてしまった姉妹。
姉の雪子はあくまで受け身に見合い話をじっと吟味。いわば回転寿司方式。
妹の妙子は若い頃やんちゃしちゃったし〜…で、待ってても無理!と自活&身分とかかなぐり捨てて婚活。
明日はどっちだ…!
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図書館で借りました。
話の内容としては決して私の好きな系統ではないのだけれども、
読むことに全く抵抗がない。
素直に受け入れられる。
つまり文章が素晴らしく平凡なんだろう。
褒めてます。
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なんて上手い描写だ、などと意識する事もなく、ふとした折に流れる文章に驚嘆する、これが小説が優れているということではないか
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昭和初期の大阪で、名家蒔岡家の四人姉妹、鶴子、幸子、雪子、妙子を巡る長編小説。
舞台版のCMを見て面白そうだな〜と思って読んでみました。
雪子役が檀れいさんなのですが、繊細で可憐な雪子像が
檀れいさんとぴったりです。
文字が非常に小さいので、最初は読みづらかったですが
面白かったのですぐに読めました。
中巻に期待です!!
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お見合いはいかにして場が設けられるか。
いかにしてお見合いは決裂するか。
なかなか結婚できない女性は、
周りからどう思われているか。
お見合いのシーンだらけです。
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読みごたえのある作品でした。
なかなか物語が進行しないのでペースが上がらず読みきるのに時間がかかってしまったが、昭和初期の上流階級の人の生活模様をうかがい知ることができるのみならず、歌舞伎座や、見合いといった今ではあまり目立っていない習慣、文化と古人がどのようにかかわってきたかを知ることできた。
雪子のような理想的な女性の美しさと生活の中で人々が織り成す何気ない美しさがかかれており、その点が作品をただの風俗小説から脱却させている。
『痴人の愛』ほど強烈な印象を受けなかったが勉強になった作品であった。
最後の雪子の縁談が決まるまでがあっという間で今までこんなにも苦労したのにあっけないなと感じてしまった。
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細雪。
谷崎作品の中で有名な作品と言えばこれかな。
毎晩、半身浴のお供でした。
ある家族の些細といえば些細な
それでいてどこか普遍的な物語。
隣の家の噂話を耳にするような作品。
女性はスキかも。笑
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2010.03.02. 久しぶりに読みたくなって、書庫から3巻セットで出してもらった。こいさん、いとさん、御寮さん…流れるような大阪弁(関西弁)で、すっと世界に吸い込まれる。(もう没落したけど)上流階級4姉妹の生活というのは、読んでいてなんとものびやかな気持ちになる。「B足らん。」と言ってビタミンの注射をし合ったり、見合い話にやきもきしたり。当人たちは忙しいんだろうけど、傍から見てると羨ましい生活を送っている。4姉妹それぞれの個性もおもしろいし、当時のエエトコの暮らしが存分に楽しめる。
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読んでいるときは、ただダラダラと4姉妹の暮らしを読むという感じ。退屈じゃん?みたいな。読み終わった後に凄さを感じる小説と思います。
美しい情景がずっと心に残るのです。
そして、皆が変化していくのです。
3女の雪子が一番残るような。
上中下と行くにつれて、☆が増えるわけです。
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1948年(昭和23年)。
しっとりとした日本情緒と、瀟洒な昭和モダンの雰囲気、双方が味わえる風雅な風俗小説。前者の象徴として雪子が、後者の象徴として妙子が配置されていて、その対比も面白い。それもステレオタイプに美化されているのではなく、内気な雪子が実は強情で口論となると舌鋒鋭かったり、怖いもの知らずにみえる妙子が案外意気地がなかったりと、人物造形がリアルで生き生きしている。世間体を気にする所や、金銭的にガッチリしている所も、関西人らしくて楽しい。幸子が桜に思いを馳せるくだりでは、日本人なら誰もが感じ入るところがあるのでは。