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向上心も情熱もない平凡な青年営業マンが
異動を機にちょっとだけ変わっていく一夏の物語。
私がこれまで読んだ本での印象だと山本幸久の本は、
過剰な起伏は少なく淡々と進んでいくものが多い。
キャラクターに変わり者が多く、突飛な言動を
することは多いけどメイン視点である主人公の
性格が比較的地味でマトモだからそう感じるのか。
今作では少年期のほろ苦い記憶と共に忌避していた
渋谷という町に関わらる事になってしまった主人公が
なんやかんやで急に動き始めた物事に流されていくのだけど
やっぱり主人公は地味にマイペースな人間なので
展開の速さの割にはのんびりとした雰囲気の作品だった。
ん~、やっぱりこういう作品は好きだなぁ。
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山本幸久は熱中するほど面白いってことはないけど、暇つぶしとしては最適だと思う。
あっさり読めて、退屈しない。
この本もそんな感じで、内容は10数年前のドラマか青年漫画でありそうな話だけれど、きれいに終わったしそれなりに楽しめた。
渋谷が鬼門っていう割にあっさり克服しすぎかとは思ったけれど。
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通勤途中の渋谷の書店で、文庫本の帯に神様のカルテの作者、夏川草介さんのコメントが載っていたため、手にとってしまいました。
自分と年齢と境遇が近い男性(ロストジェネレーション世代)、独身はどういうことを考えて、仕事をしているんだろうかということが分かって面白かったです。
無気力気味の男性が変わっていく過程が面白く、励まされました。
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殺しとかでない本を久しぶりに読んだ(笑)
仕事って青春みたいなもんじゃないんでしょうか?今から就活はじまるのでいいタイミングで読みました。
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稔は、先輩や上司に対しても、「はあ」とか「まあ」といった返事ばかり。
新人社員ではなく、10年も営業やっているのに仕事に対する意識がめちゃめちゃいい加減です。
そんな煮え切らない態度の稔が、坂岡先輩にガンガン鍛えられていきます。
仕事って本気になると面白い!
その面白さを感じた時、一回り成長できるんですね。
ゆる~い感じで友達の様な元上司。
稔を鍛えはしませんでしたが、なかなか楽しい上司です。
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渋谷にいい思い出がない32歳男が仕事で渋谷に戻る話。
渋谷を知らなくてもそこそこ楽しめました。
特に大きな出来事は起こらないけど。
冷たいと言われていた主人公が熱くなっていく部分は共感しました。
最後の番外編はイマドキの若者が出てきますが。
こう言うのを読むと、自分は古い人間だなと思います。
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山本作品にしては本編はちょっと物足りなさを感じたが、気になるサブキャラクター椎名課長を主人公にした書き下ろし短編「女房が里帰り」が秀逸。
中間管理職の悲哀が何とも微笑ましく、ほんの数時間のありがちな出来事ながら、読み終わった後すごく前向きになれた。
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可もなく不可もなく。
や、不可のがちょっと多いかも。
テンポよくサクサク読めるし、登場人物もみんな魅力的なのに
なんだか中途半端な感じだった。
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山本幸久さん”渋谷に里帰り”読了。”お仕事小説”の第一人者!坂岡女史の仕事っぷりを目指すぞ!”負けるものか”!
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渋谷で生まれ育ったけど、父の代で土地を売って引っ越して、裏切者のような気持ちで、渋谷が鬼門になっていた、営業マンの割には適当で無気力な主人公が、寿退社する坂岡の後任として、渋谷担当を引き継がれる。引継ぎで、凄腕女性営業マンの坂岡と得意先を回るうちに、少しづつ主人公が成長していくお仕事系青春ストーリー。
坂岡さんがかっこいい。少しづつ影響を受けて変わっていく主人公の成長もすがすがしい。ダメ上司の椎名もなんかいい。この人の話は、相変わらず特に大きな事件もなくて、日々お仕事をしている話なんだけど、心持ち一つで、仕事って変わるよなぁ。いい仕事の仕方してるなぁ。いい仕事しないとなぁ。と思わせてくれるんだよね。書下ろしの短編もいい。いるよねー、こういう子。という立場になってきてしまっているが。
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お話を一言で説明すると、部署を異動になった主人公の引き継ぎのお話。登場人物もそこそこ個性的な人たちだけど、インパクトがある訳でもない。トンでもない事件が起こって、この先どうなる?とハラハラする訳でもない。異動という点をのぞけば、自分やその周囲でもよくありそうな、ありふれた内容のお話…
のはずなのに、何故だか「面白い」と思いながら、サクサクとハイテンポでページをめくってしまう自分がいましたよ。
登場人物達の軽妙なやり取り?自分がよく遊びに行く渋谷が舞台になっていて、それが取っ掛かりになって共感を覚えたから?(確かにユーロスペース移転のエピソードは「お前は俺か?」みたいなことが実際にありましたが…)
すんげー面白い、とは言えませんが、軽いノリでさらっと読めて、満足できる作品でした。私に限って言えば、この本の前に読んだ「リカ」(五十嵐貴久)がメンタル的にヘビーになる作品だっただけに、より気分良く読むことが出来たのもかもしれませんが。
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最近好きになった作家さんの一人、山本幸久さんの作品。
筆者の他の小説と同じく、まるで女性作家が書いたような優しい作品。
固有名詞がいっぱい出てきたり、ディテールが細かかったり人物の描写が丁寧で、リアリティがある等身大の話。
そしてそのリアリティの中に優しさ・暖かさみたいなものが散りばめられていて、読んだ後は爽やかでかつ暖かい気持ちになる。
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岡山の丸善で「あー、今(お茶をしながら)読む本がない」と、「とりあえず山本幸久だから」と買った。渋谷の街の描写がちょっと懐かしい。これは本当に20代に読んでおけばよかった。でも20代のとんがってた自分は今みたく「愚直に仕事をがんばろう」って思っただろうか。(今だってあやしい。)
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かなり馴染みのある土地、渋谷がメイン舞台なので
それだけで引き込まれました。
作中で稔と坂岡さんがどこを歩いているのか、
はっきりと映像が浮かんできて、それだけでも楽しい。
やる気があるんだかないんだか、ふわっとしていた稔が
寿退社する坂岡女史の後任として激戦区渋谷エリアの担当に。
最初は不本意な異動に消極的な稔。
というか不本意さダダ漏れ(笑)
気持ちはわかるけど、会社の決定事項だし最初が肝心、
心機一転気合入れてかなきゃダメだよ!稔くん!!
やきもきしながら読んでいたら、そんな稔もスイッチが入り・・・
坂岡さんが長年積み上げてきたものを引き継ぐということで
もちろんいきなりスムーズには行かないながらも頑張る姿には
エールを送りたくなった。
そして迎えた坂岡さんの送別会。
坂岡さんの人望はもちろんだけど、稔の仕事に対する姿勢、向き合う姿も
少なからず影響しているんじゃないかな。
偉大な先輩の後任ってなかなか難しいけど、ひたむきに頑張っていれば
ちゃんと分かってくれる人はいる、と。
それにああいう送別会、すごく嬉しいと思う。
特に人一倍全力で仕事に取り組んできた人には。
そんなサプライズプレゼントを贈れる稔もステキだ・・・
そしてトリはまさかの椎名さん(笑)
椎名さん、いいな〜
何気に椎名さんがいちばん好きかも(笑)
直属の上司じゃなくて、時々絡む別部署のおっちゃん…ぐらいに
こんな人がいると楽しいと思う。
実際にかつて似たような人が隣チームにいて、なんだか親近感が(笑)
稔編はもちろん、椎名編も含めて読後感は爽やか。
欲を言えば、坂岡さん退職後〜係長昇進の間の稔の奮闘記を見てみたかったなぁ。
まぁ蛇足になりそうだけど(笑)
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突っ込みが多くてテンポ良く楽しく読めた。「凸凹デイズ」の醐宮さんがジュンちゃんとしてゲスト出演してた。
何気ない日常も、気の持ちようで良くなる。ちょっとした気持ちの変化で頑張れるもんね。
今優里と部屋探しデートをして、横断歩道を渡る時に手を引きながら「負けるものか」と心の中で繰り返す。