紙の本
正直ちょっと「マニアック」かもしれない。でも人間とはちがう彼らの生の一面はそれなりに美しい。
2011/12/21 13:44
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
どこかの都会のような夜景をバックに浮かび上がる脱皮したてのセミ。表紙の写真がまず惹きつけます。現物を見たことのある人はきっと記憶している姿のセミ。うるさくないている時、命が尽きて足元で転がっている時とは全く違う、柔らかで頼りない羽、有り得ないようなその青緑色。
でも都会でも抜け殻は見つかるし、セミの脱皮は知っている人もまだ多いでしょう。では、クモは?ヘビは?カエルは?カニは?・・・ダンゴムシは脱皮するの?
脱皮するとは習ったけれど、抜け殻は見たことはあるけれど。本書は、そんな「聞いたことあるけれど見たことない」脱皮姿の写真集です。
すごいのは、ほとんどの脱皮が連続写真に収められていること。チョウの蛹の脱皮でも、始まったなと思ってからが長いのです。それでも翅が抜ける瞬間は意外に速く、眼を離した隙にと言うこともおきちゃうんですよね。たくさんの種類の生きものの脱皮の連続写真をこれだけ集めるのは大変だったと思います。そしてそれぞれがとても綺麗。ヘビは目玉の表面まで一緒に脱皮してしまうなんて、こんな写真をみないと納得できないかもしれません。カメの脱皮やダンゴムシの脱皮などは、こうやって紹介してもらってはじめて目にするものでした。
まるごとぬけ出るのではなく、ボロボロと剥がれていくような両生類・ハチュウ類の脱皮をみていると、人間の皮膚も剥がれ落ちていることへのつながりも感じます。日焼けしたときにズルリと向けるときの感触、でてきた下の皮膚のもろさやヒリヒリ感・・・。
脱皮は彼らにとっても無防備で傷つきやすい、生命の危険すらある時間。表紙の言葉どおり「秘密の時間」なのでしょうけれど、ちょっと覗かせてもらいましょう。
クモにヤモリ、エビにカニ・・・。正直「マニアック」かもしれませんが、人間とは少々ちがう彼らの生の一面はすごくて、そして綺麗です。
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脱皮の瞬間ってこんなにきれいなんだなぁとウットリ。
シマヘビとニホンヤモリの脱皮の瞬間の写真なんて、部屋に引き延ばして飾りたいくらいです。
しかも、脱皮の瞬間の写真の美しさだけでなく、
読んでいる人に語りかけるような、親しみやすい解説文章に
癒されたり、納得したり。。
帯と化粧扉に、脱皮後の皮を連想させる、トレペのような紙を使ったり、見返しに鱗のような紙(クロコGA?)を使ったりなど、作った人のこだわりも垣間見えて、愛情込めて作られた良い本だなぁと思いました。
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『脱皮の瞬間』にとことんこだわった写真集。
昆虫だけでなく、ヘビ、カエル、カニなど多様な生物の脱皮の瞬間をとらえた写真が取り扱われていてとても幅広い。
美しい写真に添えられた文章も分かりやすく、またユーモアもあって二度美味しい写真集に仕上がっていると思う。
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本屋さんの生物系のコーナーにひときわ目立つ平積みになってた本。正直、蛾や蝶が苦手なので、おそるおそる手に取りぱらぱらとめくっていったのだけど、全ての脱皮がとっても綺麗!もちろん蛾(ヤママユガ)の脱皮なんかも出てきたのだけど、蛾としてのフィーチャーはなかったし、蚕が綺麗だったのので全く問題なし。
変態を究めるならば座右に置いておきたい本。
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爬虫類・昆虫など様々な脱皮の過程・抜け殻を見ることができます。
私も脱皮してみたい。蛇の脱皮なんか、ちょっと気持ちよさそう。
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叶うものなら一度、脱皮してみたい
さまざまな生きものたちの脱皮シーンを集めた写真集である。
感動あり、笑いあり、驚嘆あり。
何より写真が美しい。
脱皮というと思い浮かべるのは昆虫を含む節足動物だが、爬虫類や両生類も脱皮をする。前者は純粋に体を大きくするのに妨げとなる殻(外骨格)を脱ぐわけだが、後者は皮膚呼吸をするため、汚れた皮膚をきれいなものに交換するという意味もある。
脱皮するヘビの顔はちょっとおマヌケでユーモラスである。
交尾しながら脱皮しているカエルは少々ズボラではないのか(^^;)。どちらもそれぞれ真面目にすべきだと思う。
コガネグモの脱皮は見物だ。糸にぶらさがって体が固まるのを待つさまはまるで渇くのを待つ洗濯物。
山繭の繭の側面を削って中の変態の様子を撮影した一連の写真は、(山繭には気の毒だが)非常に興味深く美しい。
ヒラタミミズクが平面状の幼虫から立体の成虫に変わるビフォーアフターも楽しい。
数年前、セミが羽化するのを偶然観察したことがあるが、殻から落ちないためになのか、命綱様のものが体に着いていた。飛び立った後、「命綱」は殻に残っていた。
本書の写真でもそれがきれいに写っている。セミだけでなく、トンボでも同様のようだ。
ザリガニみたいにエイヤっと殻を脱ぐ脱皮も楽しそうだけれど、やはり惹かれるのは昆虫の完全変態だ。蛹のときには体が溶けて中でドロドロになっているのだそうだ。そのときの意識はどうなるんだろう? 幼虫のときの記憶は残るのだろうか? それともそもそも、そんなものは端っからないんだろうか?
叶うものなら本当に、一度、脱皮してみたい。
*そして一度持ってみたいものは尻尾。うちの柴犬みたいな巻き尾があったら、きっと楽しいと思うのです。
*犬(と脱皮)といえば、一度うちのバカ犬は散歩途中に見つけたヘビの抜け殻に狂喜乱舞して、体をこすりつけていました。匂いが好みだった模様。その様子はあまりにおバカでかわいかったのだけど、後で犬の体が強烈に臭くなっていて閉口しました(--;)。
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よかった〜。生き物の脱皮の瞬間をとらえた写真集。
なにより写真が美しい!!脱皮って、生物が一番美しい瞬間かも。
添えられた解説も分かりやすく、興味深い。
今まで知らなかったこともたくさんあった。ほんと、「知る」って素敵!
カエルって脱皮するんやね〜。知らんかった〜。
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きれい。
神秘的。
虫、好きになっちゃいそうだ、やばい。
蛇の脱皮後の写真とてもかわいい。『まあ!』という顔。
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ブクログで面白そうと思って、職場の図書館から借りる。
職場でパラパラ眺め始めると、
「わぁ~、スゴーイ!」と、共感して覗き込む派と
「わぁ~、キモ=イ!!」と、あきれて遠ざかっていく派に分かれました。
きれいだと思うんだけどなあ…。
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ページを開いた瞬間からとにかく脱皮、脱皮、脱皮。しかも全ページフルカラー。
ここまで脱皮の写真のみに焦点を絞って構成された本は、なかなかお目にかかれません。
脱皮の何がそんなに面白いのか……と思う方もいるかも知れませんが、まあとにかく写真が美しい!
脱皮中の生き物が見せる繊細なフォルムや鮮やかな色彩には、思わず目を奪われてしまいます。
また、写真の美しさもさることながら、「なぜ脱皮をするのか」「どのような特徴のある生き物なのか」などの解説も、しっかり、且つ読みやすく書かれており、全ページ読み終わった頃には生き物についての知識が格段に上がっていること間違いなしです。
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日焼けの皮をむくのが好きな私としては、一度脱皮してみたいなー。
蛇の顔が脱皮した瞬間の顔がなんとも清々しくかわいい…。
蛇の抜け殻欲しい〜。ヤモリはすごくかゆそう!芋虫系は…勘弁…。
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普段なかなか見ることのできない脱皮に関する写真集。
興味深かったのは、ダンゴムシは体の前後半分づつ脱皮すること、脱皮する前に古い殻のカルシウムを一旦体内に吸収し、脱皮後に新しい殻に戻すということ。おまけに古い殻は全部食べて全く無駄がない。すばらしい。
あと、YouTubeなどでも見られると思うけど、カニやエビの脱皮も、あの硬くて細くてゴツゴツした脚の部分もズボンを脱ぐようにすっぽり綺麗に抜けるのもすごい。
脱皮をする理由は3つほどある。
1.大きくなるため(外骨格を持つ昆虫や甲殻類)
2.変身するため(昆虫の変態)
3.皮膚を新しくするため(爬虫類や両生類)
今まで実物を見たことのある脱皮はペビ、セミ、アゲハ、てんとう虫くらいかなぁ。
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脱皮を目撃すると、嬉しさと申し訳無さの両方を感じます。この本も同じ。スゲエー!という気持ちの反面、この被写体はどうなってしまうのだろう、という気持ちも覚えます。しかし申し訳なさよりも、スゲエ!が勝ってしまう。ガガンボの脱皮にしびれた。しかし、どれも甲乙つけがたい。綺麗ですよ。
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美しい脱皮の本です。昆虫、甲殻類などの外骨格生物はもとより、爬虫類や両生類など。え?カエルって脱皮するんだ~と、驚くことしきり。写真も非常に美しく、神秘的です。
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脱皮の瞬間、なかなかお目にはかかれない。
生き物大好き、昆虫大好きで、時間もたっぷりかけないと。
こんな大迫力の脱皮シーン、子供に読んでほしい!