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沖縄の米軍基地の観光ガイド、という副題がついている。確かに本の章立ては基地ごとで、章はその観光ガイドから始められている。その点でも有用だと思うけれど、章ごとの間に挟まれた、米軍基地の背景説明がこの本を最も特徴づけているコンテンツだと思う。
本を開いて一番最初の背景説明に当たったとき、薄々目を背けていたことに対さないといけないときの、面倒さというか心の重さが最初に感じたこと。ガイドの部分は読み飛ばして、そうした心の重さや知らないことの恥や怒りなどの感情とともに、背景説明だけを拾って読んだ。
日本があたかも安全保障政策について自己決定できる主権国家であるかのようにふるまっている(でも実際はそうではない)今の状況を思い出させてくれる良書だと思う。
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旅行ガイド本っぽいレイアウトやかるい文章とは対照的に、中身はとてもシリアスでロジカルな本。他の本と組み合わせて、本当に納得行く内容でした。ペリーから入ったのが素晴らしかったです。沖縄について、知らないことがまだまだ多かったと反省しました。あと、右翼がなぜアメリカをサポートするのか、そのパラドックスもやっと謎が解けました。左翼が(アメリカが作った)憲法9条を守ろうとするのは未だによくわかりませんが。
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沖縄の基地観光ガイドという副題ですが、沖縄を中心とした日本の戦後史についての読み物としてまとまっています。多くの文献を引用して、非常に客観的に書かれています。
これを読んで、実際に沖縄に行ってみたら至る所に基地のみならず米軍関連の領域が目について、戦争はまだ終わってないんだなー、沖縄について全然知らなかったんだなー、と痛感しました。
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内地にいると、沖縄の基地問題は他人事で関心のない人が多い。実際の苦悩は計り知れないと思うけど、少しでも現実を知ることができた。
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大学のレポートを書くための資料として借りた。
著者の視点がいい意味で素人で、読者と一緒に理解を進めていこうという感じがした。
沖縄の歴史や置かれている現状が一から分かりやすく説明されていたので読みやすかった。
ニュースや新聞で沖縄の基地問題などが取り上げられていても、いまいち背景が理解できていなかったが、これを読んで沖縄の現状が本当に厳しいものであることがよくわかった。
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沖縄県以外に住んでいる人が、本のタイトル、「本土の人間は知らないが沖縄の人はみんな知っていること」の「本土の人間」部分を「私」に置き換え「私は知らないが沖縄の人はみんな知っていること」が書いてある本です。
沖縄とは縁も縁もない著者と写真家が、主に沖縄問題による鳩山首相の辞任をきっかけに「沖縄の米軍基地とはなんぞや?」という視点で取りかかった本。
しかしながら、著者が調べれば調べるほど、著者自身が戦後日本の国家のあり方の本質を問わざる得なくなってくる事実に、私含めた本土在住の読者も一緒になってぐいぐい引き込まれ、「米軍基地問題」=「日本の憲法問題・安全保障問題」であることを認識させられる。
これまで日本の敗戦国としての立場や侵略国家という負い目を持った国家感を持っていた自分としては、本書を読んだ事で戦後の日米関係、安保条約問題、対東アジア外交などなど、日本の安全保障と外交問題に関して、コペルニクス的に視点が変わりつつある。
本書にも紹介されているフィリピンの成功事例の通り、これまでは非現実的と思われた「米軍基地の完全撤去」に加え、「日米安保の発展的解消と新たな日米同盟の締結」「憲法9条を主とした改憲」を検討せざるを得ない戦後の日米関係を認識した。
一方で、上記のような日本の政策転換が現実になった場合、中国・韓国だけではない、かつての軍国主義国家としての「日本」にいまだ疑念を持つ東アジアや東南アジア諸国との関係に悪い影響が出るのは必須である。軍事的には、日本がアメリカの属国的立場を維持し続けたからこそ、東アジア・東南アジア諸国に安心感を与えてきた。そのことによって、かつて「エコノミックアニマル」と称されたように「経済にしか興味がない日本」という、日本に対する「イメージ」を各国に与え、安心感を与える事ができた。
確かに米軍は日本を守るために基地を日本においている訳ではないかもしれないが、基地がある事によってこれまで、そしてこれからも得られる経済的利益は、一方で認識しておく事が必要だろう。
そして本書が書かれた後に、尖閣諸島への中国からの無謀な対応があった後から考えてみても、大国意識丸出しの中国はじめ「民主国家」ではない、つまり「西側陣営と」と同じ価値観を共有しない「北朝鮮」「ベトナム」が、同エリアに存在し、これからも存在し続ける事が必須な地理的環境下において、本当に米軍が撤退し、憲法9条第2項を変更し、日米安保条約をやめたらどうなるのか、は冷静に慎重に考えざるを得ない。「東アジア共同体」など「砂上の楼閣」である。
そんなわけで本書の主張するように、すぐにでも米軍撤退というわけにはいかないだろう。
したがって沖縄の人たちの負担軽減はもちろん、米国との普通の外交関係になるべく、現実的なのはひたすら米国と交渉し、ひたすら半植民地状態ともいえる沖縄の基地縮小に向けた努力をしていくしかない。これは日本の他の地域への移設ではなく「最低でも県外」ではなく「最低でも国外」または基地の撤廃をお願いしてい��しかない。
その交渉材料として、かつての給油援助、湾岸戦争への資金提供、各種PKO活動、更には米軍の軍事行動に参戦する集団的自衛権の行使などなど、必要ならどんどん活用していくべきだろう。
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憲法を米軍が作ったこと、安保条約下位関連の法体系(通達や密約も)が国内法の上位にあること、1959年に駐日大使の圧力で田中耕太郎最高裁長官が砂川事件の東京地裁判決を破棄して、以降、政治問題への憲法判断の放棄につながったこと、等々、興味深い。
フィリピン事例が希望か、外国軍基地は無くせるし、無くしても、安保条約は継続できる。必要なものは時の政治家の思いと勇気。
『ナウシカ』の蟲ではないが、構造的にプログラムされている場合でも、個は存在し、彼らが実存として(意志に関わらず結果として)機能を超えていけば、構造全体やプログラムも変えられるかもしれない、と思うしかない、67年目、40年目、17年目、だった。
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この本を読んでわかったこと、というか再確認したこと。
・日本の政治家は政治屋だということ
・日本の政治には嘘、まやかしが多いということ
・三権分立は成り立っていないということ(特に司法の独立性というか独立心というかが希薄)
・マスコミはやはりマズコミだということ
これらのことが史実を基に記載されているので、何かの折に使えそう。
しかし、こんな状況でもテロが起こらない日本という国は平和と言える、のだろうか。
払っていもいい金額:1000円
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一見基地観光ガイドだが、米国の重要基地として沖縄が位置している状態を、よく掘り下げてある。2010 の鳩山辞任がきっかけでそれまで何も知らなかったと言うが、その後の情報収集は徹底しているように思える。CIA が岸信介に資金提供して自民党を作らせたという経緯も、この本で初めて知った。
著者は、日本がフィリピンに学んで憲法改正し、外国の軍事施設の設置を禁ずることを提案している。国民投票はともかく発議が通るとは思えないが、現在の状況とここに至った経緯を理解しておくことは重要だと思う。
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日本の外交上の大戦略は、とにかくアメリカが決めたことには協力する。
黒船は、防腐剤として木材にタールを塗っていたから黒かっただけで、鉄製ではなかった。太平洋横断してきたわけでもない。
鳩山首相は何故辞めたのか?
基地の問題については、アメリカンの方針に反しない場合にのみ、民主的なルールが適用される。
ソ連が全千島列島を手に入れるなら、アメリカは沖縄に永久にとどまることになるかもしれません。
天皇米軍が守る、という日米安保体制が、戦後日本の新しい国家権力構造になった。日本の右翼がどうしてみんな親米なのか不思議でしたが、これで納得できた。
日本国内の憲法論議は何なのか?
GHQの日本国憲法草案は、対日心理戦略の上執筆された。二度と日本がアメリカの脅威にならないことを確実にする。対日政策のもう1つの例が、菊と刀、
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読後、真っ先に思った感想は、本当に良く調べました!でした。
そもそも、この本を読もうとしたきっかけは、今年の3月に座間味島に初めて行ったことでした。
本島へ帰るフェリーを待っている際、フェリーの待合所で書かれたある物を目にしました。
そこには、この島が第二次大戦の沖縄戦での米軍上陸地となり、地上戦が始まった場所である。と書いてありました。その数日後に、沖縄タイムスを読んでいたら、渡嘉敷島での集団自決の生き残りの方の手記が載っていて、それを読んだこともあったからかもしれません。
これらの話を全く知らなかったことから、よく言われる、本土と沖縄においての認識の差というものを、はからずしも再認識しました。
ハードカバーで350Pとボリュームも大きい本ですが、それ以上の物を読んでみて得たと思います。
本文の欄外には、この本の他にもあたるべき参考図書やwebサイトも記載してあります。この欄外の記載については、孫引きの書籍だけではなく、元の公表されている公文書なども読んだ方が出来れば良いです。という筆者からのアドヴァイスのようにも受け取りました。
諸問題の根源(この本では、米軍基地)が、身近にあると嫌でも人間って、考えざるを得ないし、市井の人々でも何となく可怪しい。変だ。と思うことは、感が働くようになるんだと思います。
この本の中で使われている軍の施設が写っている写真も、公共の公園などから行われていて、法に触れない方法で撮影されているようです。そのような観点からも、住んでいる人の目線でこの本を作ろうと思ってる意図が凄く伝わってきました。
安保や憲法について、知りたいけど良く分からない。と思ってる人は、手に取った方が良いと思います。
本の構成として、最初から順に読まなくても、一つのトピックごとに読み切りの体裁が取られているので、パラパラめくって、テキトーに読み始めてもいいし
お固いタイトルとは、裏腹に結構敷居は低いと思います。
ビーチと自然だけではない、一風変わった沖縄観光の指南書として読んでも、興味深いかもしれません。
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まず非常に基本的なことだが、沖縄の中にこれほど軍事施設が占めているとは知らなかった。
それらは住宅地にすごく近接してたり、そもそも戦争前は民間人の土地だったり、沖縄の人たちが特別な感情を持ちたくなるのも良くわかる。
本全体を通して見ると、推測の粋を出てない内容も結構多くて、らしい、だそうだ、という表現の文章が続く。在日米軍に関するあらゆるネガティヴな情報を集めたという感じ。中には有用な情報もあるのだが。
なかなか評価が難しい。他に沖縄に関する本をあまり読んだことがないというのもあり。
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沖縄の戦後史と現在はそのまま、日本とアメリカの関係に当てはまる
日本テレビはアメリカの意図により作られた
米軍基地に割いている土地を観光に充てたら、
沖縄はハワイを越えるリゾート地になるだろう
沖縄に興味のある人は、目を通しておいて損はない
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沖縄基地の観光ガイドという奇想天外な視点からまとめられた本。中身は重い。
外国軍隊が国内法の埒外で駐留しつづける状態が異常なことであることを教えてくれる。
共産主義に対する恐怖から、政府を飛び越した天皇外交により、沖縄は米軍の植民地となり、米軍が天皇制を守る仕組みが出来上がった。
日本人は、経済成長の中で、独立国としての挟持を失ってしまった。明治維新の志士なら、焼き討ちするはず?。外国軍隊が駐留し、政治、報道に干渉し続ける状況で、憲法改正などできない。
「条約にもとづく大規模な外国軍の駐留は、絶対に認めてはならない。それは自国の法体系を破壊する。」
ブックガイドとしても役に立つ。
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ほんとに知らないことばかりだった。
いや、ざっと聞いたら全部陰謀論で片付けられちゃうようなことだけど、何これどうもそうでもないらしい。
読み進んでて驚いたのは、この本が書かれたのは2011年。民主党政権まっただ中。もっと最近出た本だと思ってた。それくらい内容が今日的というか、今この時点のことが書いてあるように錯覚するほど身に迫るのだ。ということは、私が最近の「変化」と思っていた多くのことは、もうすでにずっと前に始まっていたのだ。第二次安倍政権のずっと前から。