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同じ著者による新書「宇宙は何でできているのか」に比べるとずっと分かりやすい。暗黒物質・暗黒エネルギーの話から、加速器が何を調べているかまでスンナリ入ってくる。
・暗黒エネルギーというものが湧いてくるのだが、宇宙のように時間に始まりと終わりがある場合は必ずしもエネルギー保存則は成り立たない。
・光のスペクトラムを分析すると、恒星に存在する物質の波長部分は吸収されて欠落している。それを元に本来あるべき光の色が分かり、そこからの差を調べると赤方偏移の度合いが分かる。
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現在の宇宙物理学で何が問題になっているのかよく分かる。
ダークマター,ダークエネルギーで満ち溢れているこの世界!
10/13 紀伊國屋書店本店で購入,読書開始
10/14 読了
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宇宙の本を読んで壮大な気持ちになろうと読んでみた!!
めちゃくちゃ面白かった。
宇宙の物質の96%は、正体不明の暗黒物質と暗黒エネルギーらしい。
多次元宇宙の話が面白かった。超ひも理論は、何度か聞いたことがあったが、多次元がミクロの視点で折りたたまれているというのが初めて少し感覚的に掴めた気がする。
また、多元宇宙もロマンがある。もしかしたら別の宇宙から暗黒物質や暗黒エネルギーが来ているのかもしれない。
また、どんな実験によって、どのように宇宙の謎が生まれたり、どのようにそれを解明しているのかを分かり易くく説明してくれていた。
まだ、見つかっていないビックス粒子や、暗黒物質を世界中の研究者が大規模な実験をして捉えようと研究しているのもめちゃくちゃロマンを感じた。
壮大な世界だった。
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この本、かなり難しいことをわかりやすく解説したサイエンス本だけど、ミステリーとして読むと面白い。と思う。最後には「そうだったのか!」といった、謎解き感を味わえます。詳しくはブログで…
http://pinvill.cocolog-nifty.com/daybooks/2012/02/post-cb74.html
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宇宙って一体何なんだろう?ニュートン力学から、相対性理論、量子力学、超ひも理論、などなど超マクロを考えていくと、超ミクロな話になる。最新の理論では宇宙は10次元あるらしい。実に知的好奇心が刺激されるテーマ。おもしろい‼
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人類がまだ、他の惑星、火星にも行けないのに、138億光年先の話、あるいは、少なくとも138億光年の広さがある宇宙の外の話、また、異次元の話など、まるで、絵空事の話のように思えてしまう。もちろん、実験で、実在を確認しているのでしょうけど、
でも、電磁気学の発見が今日の携帯、テレビの利用。また、特殊相対性理論によるGPSデータの修正など、応用されているように今は、何のための研究かわからないが、将来になると、生活になくてはならないものになるのでしょうか、今は、隣の星に行くのに、何世代もかかりそうですが、もっと早く、2,3年で行けるようになればいいです。異次元を使って、4光年先の星に早く着くとか、あと、私が生きている間に、暗黒物質、暗黒エネルギーの正体がわかると良いですね。
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宇宙論を分かりやすく解説してくれるのって村山さんの右に出る人はなかなかいないと思う。東大国際高等研究所数物連携宇宙機構(IPMU)の初代機構長。
宇宙は何でできているのか?というのは人類長年の問いだが,2003年に大きなパラダイムシフトがあったらしい。原子は宇宙のほんの5%でしかなく,残りは暗黒物質や暗黒エネルギーという正体不明のモノということがはっきりしてきた。そのあたりの事情を手際よく紹介してくれる。
科学はたいていそうだけど,観測と理論が互いに支え合って今の宇宙論ができてきた。本当に信じられないくらい多くのことが分かってきている。これを完全に理解できる人はほとんどいないけど,概要くらいはなぞっておかない手はない。…なんていろいろ読んでる。
一時期,暗黒物質の候補だったニュートリノ。これをとらえるスーパーカミオカンデは,すごく精巧なもの。大量の水を蓄えるが,微量のウランやトリウムも混ざっていてはノイズになるので,一兆分の一くらいまで綺麗にしないとというのは驚き。デリケートなので水溜めるのも何ヶ月もかかる。
すばる望遠鏡もすごい。直径8メートルの鏡は,ハワイ島の大きさに拡大しても紙一枚の厚さ程度の凹凸しかないらしい!銀河を撮影するには長い露出が必要で,その間追尾するため鏡を傾ける。鏡自体の重さでゆがむのを防ぐため,261本のアクチュエータが補正をしている。
加速器もすごい。CERNの大型ハドロン衝突型加速器(LHC)とか。観測機器や実験装置の進歩が,理論の構築を助けてきた。逆にそうしてできた理論から予測される現象を観測・実験して確かめるべく新たな装置が開発される。まさに相補的関係。
暗黒物質は異次元から来たという説もあるらしい。暗黒物質は,我々から見えない次元を走っているので止まってるみたいに見える。でも動いてるので,運動エネルギーをもっていて,それが質量として観測される。うーん,なるほどー!
暗黒物質については,もう十年もすると正体がわかるのではないかということ。一方暗黒エネルギーは難しい。宇宙は膨張しているが,それは加速膨張。そのためには,宇宙が広がるのに伴ってそれを補うエネルギーが必要になる。それが暗黒エネルギー。アインシュタイン方程式の宇宙項の再来。
もし暗黒エネルギーの産生が膨張速度より速いと,加速がどんどん進んで無限大になる。すると銀河も星も原子もバラバラに引き裂かれて終る。ビッグリップだ。もし膨張速度が一定範囲内なら,膨張が永遠に続く。昔は宇宙が一点まで縮むビッグクランチという終末も考えられてたが,それはない。
重力だけが電磁力や核力と較べて圧倒的に小さいという問題。統一するには多次元宇宙が有効かも。一般相対性理論以来,重力は空間(時空)の幾何学的性質として説明されるので,余剰次元にも重力は沁みだしているはず。だから重力は特別扱いで,電磁力などは三次元にへばりついてるのかも。
最後の第八章が「宇宙は本当にひとつなのか」。超ひも理論によると,宇宙は11次元で,方程式の解の候補が10^500個にもなる。これがそれぞれ別の宇宙とすると(多元宇宙),その中にたま���ま星や銀河が生まれ,人間が誕生するほどの好条件が満たされる宇宙が存在しうる。
我々の宇宙の各定数は,非常に巧妙に調整されていて,少しでも定数が狂ったら,物質も何も存在できないそうだ。暗黒エネルギーの候補に真空のエネルギーがあるが,普通に計算すると120桁も大きな答えが出てしまう。でも10^500個も宇宙があれば,その中に真空のエネルギーがたまたま期待される量の120桁下の値になっている宇宙があるかもしれない。その極めて幸運な宇宙が我々の宇宙で,我々人間が誕生したために,それが理解されつつあるのかもしれない。人間のいない宇宙では何も理解されることはない。人間原理。なんとも不思議な話だ…。
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ダークマター、ダークエネルギーなどの最近の研究動向がよくわかった。というか、何も分かっていないということが確認できた。
内容は平易で少し物足りなかったが、第一線の研究者による解説というところに大きな意味がある。
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宇宙空間についての最新の研究成果から今後の展望までが分かりやすく書かれている。入門書としてもおすすめ。
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ここ数年の宇宙物理学の進展がいかにめざましいか!観測方法、理論提示の両面にわたる記述で、本書を通して感動すら覚えた。20年前に物理学を専攻していた私だが、久々に知的好奇心をそそられた。
・エネルギー保存の法則は時間がたっても物事があまり変化しないときに成り立つ。つまり、破れることがある。
・量子力学の多世界解釈。多元宇宙。
・真空エネルギー
・人間原理!この宇宙はうまくできすぎている。
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宇宙をめぐって、これまで分かったこと、これから分かっていくことが分かりやすく書かれています。もちろん分かりにくい箇所もありますが、それはいまだ人類が分かっていないことについて書かれているから。「暗黒物質」や「暗黒エネルギー」などの未知なるものについて分かった気にさせてくれる入門書です。
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おお、SF小説よりもSFくさいのにわかりやすい村山さんの最新宇宙論の続刊!いやぁやっぱりSFくさい。でもこれが実際の科学なんだもんなぁ、面白すぎる。
・暗黒物質や暗黒エネルギーの「暗黒」って別に黒いとか「闇属性(笑)」とかじゃなく「未知の」ぐらいの意味なのね。実態が知られてない時のアフリカが「暗黒大陸」って呼ばれてたのと同じ用法っぽい。
・その暗黒物質は異次元を移動する素粒子って線が濃厚
・重力も異次元を移動する力っぽい。それ故この次元ではこんなに重力は小さい
・異次元はおそらくそこら中にあるけど小さすぎて見えない(髪の毛よりも小さい)→「一粒の砂に宇宙を見る」が現実になるかもですブレイクさん!
・ワープは次元がねじれてれば可能
いやー、異次元はこの10年ぐらいで見つかっちゃうんじゃ?って印象を受けました。ここまでわかってるんだもんなぁ。見つかったら大騒ぎになるんだろうな。
とか言ってるここ最近でニュートリノが光より速いなんて話が出てきたし。じゃあ理論上はタイムマシンが可能に…?
これはまだまだ追試されなきゃわかんないんだろうけど、本当だったら物理学のコペルニクス的転回です。いやぁもう、展開がスケール大きすぎて。文系としても思わずクシャミするぐらいじゃ済まなそうです。
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多次元宇宙、多元宇宙、ブラックホール、暗黒物質。SF小説でしか目にしなかった言葉が、徐々に実体を持ち始めている。
ブラックホールを人工的に作ることすら可能になりつつあるという。LHC(大型ハドロン衝突型加速器)を作ったCERN(欧州原子核研究)が世界に先立ってその研究を進めている。
新聞や雑誌で目にしたことはあるが、こんなにもエキサイティングで心が踊る研究が行われているとは知らなかった。
本に書かれていることは、明らかになりつつあることのほんの一部に過ぎないのだろう。
それでも私にとっては驚きに満ちていた。
127ページに「物質保存の法則は実はもう成り立ってい」ない、という記述がある。私達が学校で習った質量保存の法則は「化学反応の前後で質量の総和は変わらない」と書かれていたはずだ。
当時は、あぁそういうものなのか、くらいの認識しかなかったが、この公理に例外があるとなると、驚く。
10数年前に教科書に書かれていたことが、書き換えられるかもしれない。
私は、社会に出た途端に一般教養分野に対するインプットが圧倒的に減った。周りの友人や先輩後輩を見ていても、おそらく多くは同様なのだろうと思う。
興味は、仕事や経済に関する話にフォーカスされ、そうではない話に徐々にアンテナが反応しなくなっていく。
教養のある人間というのは、例外もあるが、私の目には総じて魅力的に映る。それは、環境起因の興味ではなく、その人本来の興味から蓄えてきた知識を持っているからだと思う。
今年の冬休暇の間は、元来の興味に従って本を読もうかな。
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第5章以降、説明が雑になっていると思います。前半は分かりやすく解説しているのに、残念です。
第5章の最後で、エネルギー保存則が成り立っていないという記述があります。
時間発展したときの不変性からエネルギー保存則が導かれることは理解していますが、エネルギー保存則が成り立たないと安易に断言してしまっていいのか疑問です。
エネルギー保存則が成立しないダークエネルギーというモノの説明も、すっきり理解できませんでした。
(ダークエネルギーの部分だけがエネルギー保存則を満たさないなら、重力を介して、よく知っている物質の部分もエネルギー保存則を満たさなくなる?)
また、第7章で、LHC実験でブラックホールができれば、異次元が存在する大きな証拠になるとの記述も、論理的な説明がありません。
第8章で、人間原理を持ち出すのも、科学的な説明を放棄しているようにも思えます。人間原理のような論理ではなく、実験の観測事実を説明する為の理論を数学的無矛盾性から構築して、その理論から多元宇宙が必要であることを説明できるなら、素直に理解できる。
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宇宙の内訳。原子4.4%。暗黒物質23%。暗黒エネルギー73%。あれ。0.4%オーバーしてる。重力は3次元空間から抜け出して、多次元空間にはみ出るらしいです。