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ざわざわと落ち着かず翻弄されている。そんな生き方しかできない者たちがいつまでも揺れている。十話全篇そんな印象かな。
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10本の短編集。猥雑なテーマでも複雑な人間の不器用さを綺麗に書いていると思う。表示は青い水面だが、筆者の文体もそういう色合いを思わせる。舞台はアメリカだったり松山だったり色々だ。主人公も。共通してるのは、ただ無為に生きてきたという自覚があり、そこに何となく後悔している点だろう。誰かの死や失踪で、その過去にふっと立ち返る。そんな虚しさを絶妙に表現している。
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伊集院文学のエッセンスを凝縮した短篇集。モーパッサンを意識して書いたということなので、明確な結末ではなく、ちょっとぼんやりしているので、読後感がしっくりこない方もいるかもです。
歳を取るということは、若い時に必要だったものがひとつずつ失せていくことなのだろう(P17)、記憶などというものはやはり人の都合の良いものに変容するものだ。都合の悪いものはどこかに失せてしまう(P107)が印象に残りました。
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短編で読むには世界観に入りきれずにそれこそアレ?という所で終わってしまうような気がして疲れました。短編向きじゃないのかなぁ、この人の作品は。というか私には。