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紙の本
伊集院静か夏目漱石かのレベル
2011/12/19 15:53
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ひろし - この投稿者のレビュー一覧を見る
伊集院さんの作品は、もう長い事愛読してきたけれど。歳を重ねるごとに、凄みを増しているというか本当に独特の世界を築き上げてると感じる。クリエイターというより、もうアーティストの域に達してるのではとさえ思う。この読み口は、他のどこにもない。何とも深く濃く、どこかノスタルジックで胸の奥深い所に流れ込んでくる感じ。ふと思ったのは、例えば名だたる名画の、その生まれた経緯を物語にしたら、こんな短編が生まれるのではなかろうかという事。ゴッホの「ひまわり」は美しい名画だけれど、その作品が生まれた背景には、恐ろしいまでの人間模様がある。それを文章にして物語のようにしたら、この短編達のような読み口になるのではないか。
一冊で200ページ足らずと言う短い作品。その中に何と10の短編が収録されている。だから一つの物語がどれほど短い物かお分かり頂けると思う。だけどそのどれもが、胸にぐっときて頭を離れない。こんな事が出来るのは、伊集院静と夏目漱石くらいではなかろうか。
短い作品であるから、その気になればあっという間に読めてしまう。でも電車の中など騒音の多い所ではなく、集中して物語に入り込める環境で読まれる事をぜひお勧めします。きっと悲しいでも切ないでもない、何とも不思議と胸締め付けられるような感覚に、浸る事が出来るでしょう。
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